あらすじ
4姉妹と母。流れゆく人生の喜びと痛み。
「あなたが覗くことを許されているのはあなたの心だけ」
4姉妹の長女・イチ。
頭がよく何でもできる彼女が、離婚で心のバランスを崩していたのは10数年前のこと。
イチが息子・岳にずっと言えなかった当時の話とは…?
一方、育ての女たちの手を離れた岳は、新たな友人・山田と旅行する中でふと気づく。
彼女たちが見せてくれた景色の数々が、自分の中に息づいていることにーー。
いつもあなたが守られるように、静かに祈り、寄り添ってくれる物語。
人生に訪れる喜びも痛みも、優しくみつめる第3巻!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
山田くんのね「そもそも人は選んでつきあうもんじゃないもんね」「思いどおりにならないことを受け入れていくのが生きていくってことなんじゃないんですかね」ってセリフはグッとくるし、対して「いつか私たちもどうしても手に入れたいって感情がわかるといいな」っていう仁衣ちゃんの返しも素晴らしいと思う。なんて相性が良いんでしょ。このやりとりは『繕い裁つ人』にもあったね。求める事を知らないのに断罪するのは浅はかだ。
そして執着を死に物狂いで手放そうとするイチさんに対するヨナちゃんの祈りには泣いた。
千おばあちゃんの「おもしろい人生生きさせてもらってるわ」はね〜、慈愛とはこれなりだなぁ。
茉子ちゃんの密やかな密やかな恋に涙する弥生ちゃんはとても優しい。
イチ姉が罪悪感を下ろして、ちょっとサイコ気味な岳くんはどう変化するんだろう。願わくば積極的に愛する事に踏み出して欲しいな。
あとあれだ。腹違いの兄弟ではないな。ちょっと計算が合わないもの。
Posted by ブクログ
繕い裁つ人がだいすきで
宝物になっています
また、まちがいなく宝物になる本を
ありがとうと作者のかたに伝えたい
すべての女性に読んでほしい、、
自分の娘にも読んでほしいな、、
こんな押し付けがましいことを言うのは
あまり得意ではないのですがね
だれの中にも刺さったまま抜けない棘があり
その棘に触れずに
でも少しずつ棘が外に押し出されて
気づいたら抜けていた、ようなことを
お手伝いしてくれるのかもしれないです
ひとを静かに愛すること、
じぶんのなかの罪悪感を確認すること、
守りたいのに傷つけてしまうこともあること、
だれかのしあわせを祈ること、
家族といういちばんちかくて厄介な存在
それを理解したうえで必要な距離をとればいい
枠を取っ払ったり尊重したりして
折り合いをつければいい
正しい在り方などなくて
どのカタチがじぶんたちらしいのかを
共に見つけていくのが家族なのかもしれないね
まだお話は続きます
静かに静かに続いてゆくのでしょう
わたしは楽しみにそれを待ちます
Posted by ブクログ
池辺葵さんの描く恋愛も含めて、人間模様って、どうしてこんなに胸がいっぱいになるのだろう。
4姉妹とその母親、そして彼女らに見守られている岳。
皆おのおのに、おのおののペースで痛みや喜びを感じ、生きながらも、家族を思う。
続きが楽しみです。