あらすじ
「わたしはうんと歳をとってから宇宙に強い興味をもった。大人だって、特に大人の女性だって宇宙が知りたい(矢野顕子さん)。「宇宙は誰にでも開かれていて、思っているより近くにあって、みんながそれに気づいてくれるのを待っています(野口聡一さん)。2020年、スペースXの新型宇宙船「クルードラゴン」運用一号機への搭乗を控え2人の対談が実現。「誰もが宇宙に行ける時代」を迎えた今、2人が語る宇宙の奥深さと魅力とは?
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Posted by ブクログ
地球が眩しすぎて、地球が昼の間は宇宙空間は真っ暗闇であること。
100%死の世界である宇宙空間にいると、100%生の世界である地球に躍動を感じること。
死の側から見ると、地球の命は特別だと感じられること。
地球に命があるのは偶然が重なった結果で、即ち奇跡であること。
命は危ういバランスで成り立っていること。
地球から離れて宇宙空間から地球を見るという「離見の見」によって、生きている地球を、地球の尊さを感じられること。
野口さんの分かりやすい説明によって、宇宙について様々なことを知ることができた。
常に新しいことに挑戦し続けている野口さんに感銘を受けた。
この本を野口さんがISSに滞在している今読むことごできたのは、大きな意味があると思う。
「石橋を叩いて渡ることが本当に信頼性を上げることになるのか。安全第一という名目で判断を回避しているだけではないのか。」
「カーリングが人生ではなく、人生の中にカーリングがある。」
「出来ることをする。一日一日を積み重ねる。」
ISSを追跡できるアプリをインストールしたり、野口さんのTwitterをフォローしたりして、私と宇宙の距離が少し近くなった気がする。
宇宙に行ってみたい。宇宙から地球を見てみたい。
Posted by ブクログ
宇宙に行きたい!って怖いので思ったことがなかったけど、矢野さんの熱量がすごくてもっと知りたい!と思うようになった。日本人として活躍される野口さんの存在があってのことなので、同じ日本人として本当に誇りに思います。対談では宇宙から見た地球だけでなく、訓練や宇宙飛行士のキャリア、重大事故からの学びなど表には語られないような話を知れたのがよかった。1番印象に残ったのは宇宙活動の表現方法で、絶対的な闇・漆黒、孤独。船外活動での死の世界に対する生きている地球と表していた部分。地球の写真をこれまでも見たことはあったけど、写真と実体験は違うとわかっていても少し見え方が変わる感じがしました。
Posted by ブクログ
空間識失調
宇宙では筋肉が重力を感じないので自分の手足の位置がわからない。
耳石の縦方向センサーも働かない。視覚の横方向も基準がない。
指先
音は伝わらないが振動が伝わる。
温度は伝わらないがグローブのシリコンの硬さで温度変化が伝わる。
ISSのトラスを触り水平がわかる。
Memorial Trees
NASAジョンソン宇宙センター 事故死した人の木。
スペースシャトル 135回の飛行、2回の事故で14人が命を落とす。
60年間で 570人が宇宙へ行っている。
ISS
45分ごとに昼と夜 3か月ごとの補給 高度400km
片道6時間でISSへ。以前はソユーズで片道2日。最短で3時間も可能。
ISSへの輸送費用5800万ドル(ボーイング スターライナー)
ISSは無機質でグレーの世界。色も、動くものもない。
地上のほうが圧倒的に刺激的。
宇宙服
14層 120kg 0.3気圧の酸素 3時間かけて着る。7時間の船外作業に耐える。
下着は水冷式。
酸欠では苦しくなる前に意識がなくなる。
スペースX
実績と革新 変化への対応とスピード感ある実際のオペレーション。
100%内製化、開発から打ち上げまで同じメンバー(スペースシャトルは分業)
クルードラゴン
全自動でISSとドッキング
液晶パネルの操作+物理ボタン、
インテリアもヘルメット一体式の宇宙服も、白と黒
満足感よりも、全員の不満にバラツキが出ないことを目指す。
活動を止めることによる目に見えない社会的精神的マイナス。
状況に応じ、プロとしてできることをやる。小さい積み重ね。
多様性は強靭さにつながる。
矢野顕子
視力が弱く、手術するまで、
月が一つに見えない、星も見えなかった。
聴力に優れ、声で人を区別していた。
音で部屋の広さや車のエンジンの調子を知る。
ニューヨークでは何で有名かではなく、何ができるのか?