【感想・ネタバレ】中学受験の親たちへ~子どもの「最高」を引き出すルールのレビュー

あらすじ

中学受験――
情報の氾濫の中でいかに本質を見極めるか。
コロナ時代の中学受験道しるべ

現場を知り尽くした超人気家庭教師安浪京子
忖度ゼロ、業界を知り尽くした教育ジャーナリストおおたとしまさ

中学受験の2大カリスマが親の呪縛を解き放つ!

■高学年で失速する「フェイク学力」とは
■「バブル偏差値」にご用心!
■男子の7人に1人は全滅する時代に突入
■地方出身エリート親がハマる落とし穴
■大手塾はどんなオンライン授業をしたか

【構成】

第1章学歴がほしいだけなら中学受験はやめなさい
――なぜ中学受験をするのか
第2章「フェイク学力」にご用心
――「本当の学力」を上がる勉強法
第3章塾業界の「マッチポンプ」構造
――塾を使い倒す新常識
第4章学校は子どもを伸ばさない
――志望校選びの玄人的着眼点
第5章中学受験は親の受験じゃありません
――親子の信頼関係の育て方

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Posted by ブクログ

ネタバレ

話題の本とのことでとても気になっていた本書。
感想を一言で言うならば「スカッとした!!」

私は中学受験を経験しており、我が子がもし中学受験をするのであれば10年近く先の話になります。
私が受験をした頃よりも多くのことが変わったことに驚かされました。

おおたさんの、数字を用いた客観的なデータ(中学受験者数の増減や、学校と模試の偏差値のカラクリ等)、数多の学校への取材を通して得られた各々の学校の特色や志望校の選び方のポイントなど(なぜ中学受験をするのか、どのようなメリットとデメリットがあるのか、高校受験との違い等)は、大変気づきが多く、頭の中をスッと整理することが出来ました。

一方で安浪先生の、多くの実例を用いた現場の"リアル"(努力が必ずしも報われるわけでは無い等)は、胸がぎゅっとするようなものもありましたが、ここまでキッパリと言い切ってもらえるのはとても良かったと思います。


カンニングについてのお話。思い返してみれば私も宿題の答えをカンニングしたことがありました。
でもカンニングする理由なんて考えたことがなかった。
宿題をやってなくて怒られるのが嫌だったから…出来が悪くて怒られるのが嫌だったから…だった気もします。私はとにかく親に怒られるのが嫌だったんですね。


大人の立場で「カンニングするな!」って言うのは簡単だけど、子供には子供の事情があるんだよね。だから、カンニングをさせない環境づくりをしてあげることが大事と言うのはとても良いなと思った。
安浪先生の、子供のプライドを傷つけないようにというのはとても大切なことだと感じた。

私も子供の時、こんな風接してもらいたかったなと心の底から思う。

私は公式を丸暗記するのがとても嫌いでどうしてその公式になるのか、自分自身で導けないと気が済まないタイプだったけど、ひたすら「お前は要領が悪い、言われた通り覚えれば良いんだよ」と怒鳴られ叩かれて育ちました。

少し感傷的になりつつも、それはそれ。これはこれでもう過去は巻き戻らないし、相手も変わらないので私は私ができることを。私がして欲しかったことを子供にはしてあげたいと思います。


中学受験における多様化。大手塾に通うことが全てではなく、個別指導やプロ家庭教師の利用、オンライン学習など、子供に合わせたやり方が始まっていると。これはとても良いなと感じた。

中学受験となると親は全力で目の前の点数や偏差値など数字に踊らされてしまうが、大切なのは今目の前にいる我が子を見ること。
これは絶対にいつも意識をしていたいと思う。

個人的に一番好きだったのは公文そろばん論争です。

また時間を空けて読み返したい。
時代と共にトレンドは変わっていくけれど、色々な流れや術を知っておくのはとても良いと思いました。

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2020年12月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

子供を追い詰めすぎない中学受験について書かれていると思う。偏差値に囚われない子供がいきいき堂々と過ごせる学校との出会い方や塾の特徴など、参考になった。

12歳にはなかなか親が計画するように、予定通りには行かない。この本には繰り返し書かれていて、親も自分の子だけダメだ…と思わないようにしてくれる、そして、子供を応援したくなるような本だと思う。

端から端までは覚えていないが、以下の項目は印象に残り、忘れなくないので書いておく。

・土日は最低8時間の勉強が必要
大手塾の特徴について、入塾前の情報として知れて良かった。

・カンニングしている我が子は「ダメな子」だ
うちの子がカンニングをするなんて!とショックを受けるが、それは親をがっかりさせたくない、プライドの問題など、子供からのSOSだから、親は共感(見たくなる気持ちはわかるけどねーと言って、実は私もね…とカンニング経験を披露する)して、子供の顔が和らいでから、なぜしてしまったのか丁寧に本音を引き出すことが必要。そして、答えはママが管理しておくねと、大人が物理的にカンニングできない環境を作る。それが大人の役目。

・我が子にベストな学校がどこにあるか
どんな学校に行ってもその子はその子で変わらない
。学校が子供の人格や生き方を規定するのではなく、むしろ、どんな学校を選ぶかにその子の人格やご家庭の価値観が表れるのです。中学受験の学校選びを通じて、いままで自分たちでもあまり意識したことのなかった教育観や人生観が明確になってくるのを親子で楽しめらとてもいいことだと思います。

自分の子供が受験することになって、親として迷いが生じてきたら、また読み返したい。

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2021年07月29日

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