【感想・ネタバレ】反省記―――ビル・ゲイツとともに成功をつかんだ僕が、ビジネスの“地獄”で学んだことのレビュー

あらすじ

ビル・ゲイツのもと草創期のマイクロソフトを躍進させ、創業したアスキーを当時最年少で株式上場。しかし、マイクロソフトからも、アスキーからも追い出され、すべてを失った……。栄光と辛酸を舐めた「天才」が、ついに、その裏側をすべて明かす。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ITの源流を辿ると必ず西和彦にぶち当たる。
MSXの立役者、MSの初期ボードメンバー MS DOSの関わり PCの黎明期のキーマンといえば西和彦である。

パソコン雑誌では、アスキー派、ソフトバンク派と分かれていたが、自身は圧倒的にアスキー派だった。
アスキーの方が知的な感じがしており、贔屓目で見てしまう。

圧倒的なメインストリーム、ITという言葉がない時代、現在に至るまでの生き様を語ることがどれだけ今後の起業家に役立つことがあるのかという点で待望の半生記である。

IQは高く、論理思考適性が高い。いわゆるパソコン雑誌オタクである。しかし、人間の感情に関して頓着しない、大きな度量を持って当たれないことから
度々喧嘩分かれをして、人が離れていく様がこれでもかと書かれる。

天才と呼ばれた西和彦、孫正義と並び称された行動力、知性に期待をかけた人も多い。

喧嘩別れをしても、西が苦しい時は、ビルゲイツでさえ手を差し伸べる。過去の酷い行動を許してしまう魅力がこの人にはあるのだと思う。

アスキーも経営が立ち行かなくなり、最終引き取り先となった 元祖ベンチャー経営家CSK会長の大川功もその1人である。

本書で西は大川功の奴隷となると記載があるが
CSKの大川功としては、大川功の鞄持ちをさせることで、今後の西の将来に何が必要か人生をかけて教えたかったのだろう。それを思うと胸が熱くなる。

現在は、IOTラボで教鞭にあたっているという。
経営者としての経験が将来の指針となる学生も多いだろう。

まだまだ半生記。
後進の中から西以上の起業家、開発者を輩出することを期待したい。

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2020年10月25日

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