あらすじ
「ロジカルシンキング」――それはどのような仕事をしていても、他の会社で働くことになっても必要になる究極の「ポータブルスキル」です。それは決して難しいものではなく、誰でも習得可能なものです。なぜなら、練習することで身につく後天的なスキルだからです。本書は、現場主義のコンサルタントが、「わかりやすさ」にとことんこだわって執筆しました。 ○周囲にとって「わかりやすい」ことを意識する ○「なぜ?」「他には?」「本当に?」と自分にツッコミを入れる ○物事は細かく「分ける」と「わかる」 ○「わからないこと」「知らないこと」に注目する ○いかなる状況でも「私」を主語に考える など、ロジカルな人が現場で実践している「思考や言動の習慣」をベースに構成されています。仕事で必要な「わかりやすさ・するどさ・はやさ」は、論理的思考のコツを「知って、真似て、繰り返す」ことで確実にあなたのものになります。
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Posted by ブクログ
結論と根拠を明確にして、自分も相手も納得できる思考力を身につける技術を教えてくれる。仕事や日常で考え方や伝え方を変えたい人におすすめ
【ロジカルシンキングとは】
・結論と根拠の関係を明確に示す思考法
・「正解を求めるプロセス」ではなく「納得できる根拠を持ち、相手に伝わるシナリオを組み立てるプロセス」
・周囲にとって「わかりやすい考え方」と言える
【考えることと悩むことの違い】
・思考状態が客観的にわかることが重要
・悩むこと自体は悪いことではないが、自覚がなければ問題解決が進まない
・「悩んでいる状態」から「考えている状態」に切り替える意識が必要
【論理の本質】
・到達点を明らかにし、現状とのギャップを示すこと
・仮説を立て、自分なりの結論にこだわる姿勢が重要
・孫正義も「早く成功イメージを持ち、それにこだわる力」を強調している
【ロジカルシンキングはスキル】
・後から身につけられる能力
・上達の方法は「教わり、真似る」こと
・「なぜ?」を繰り返し、他人の思考や表現を深掘りして応用する
【ロジカルな人の特徴】
・結論から述べる
・短い文で要点を整理
・データに基づき、経験豊富で自信を持って言い切る
・事実を端的に伝える姿勢が理解を生む
【行動で思考を変える実践法】
・質問されたら結論から答える
・メールは即レス&シンプルに
・「3つあります」など整理した構造で話す
・事実ベースで伝える
・自信を持って言い切る(短くまとめる)
【わかりやすさの条件】
・結論と根拠の表現を対応させる(例:動詞や表現の対応)
・範囲を明確にする(誰が、いつ、どの状況かを特定する)
・相手の状況や前提を理解し、それに合わせたロジックを用意する
【自分へのツッコミ】
・「何の話?」「で、何?」「なぜ?」「他には?」「本当に?」と問い直す習慣
【分けることで理解する】
・複雑な物事でも、まずは「分ける」ことで整理できる
・相手に合わせた言葉選びが重要
・伝える範囲を相手に応じて調整する
【ツール活用の重要性】
・ホワイトボードや図解を使うと、会議や顧客対応で場を仕切れる
・「見える化」によって相手の理解を助けられる
【論点を確認する】
・論点が曖昧なまま議論すると回答もずれる
・「論点は何か?」を確認することが必須
【言葉の定義を明確にする】
・同じ事象でも解釈は人によって違う
・客観的に定義することで誤解を防げる
【視座を変える】
・立場や役割を変えることで新たな軸が見える
・顧客、取引先、上司、部下など、複数の立場から物事を見る習慣を持つ
【フレームで整理する】
・テーマが抽象的なら「2つに分ける」など簡単なフレームを使う
・「内と外」「ハードとソフト」「費用と効果」など馴染みのある軸が有効
【ツリー思考(What/Why/How)】
・Whatツリー:問題の全体像を整理
・Whyツリー:原因を分析
・Howツリー:解決策を具体化し実行
【原因分析の姿勢】
・事実をベースに徹底的に分析する
・「クレーム増加」の例では、期待値の上昇か提供価値の低下かを仮説として検証
【解決策の表現】
・主語と述語をはっきりさせ、実効性のある具体的な表現にする
【常識を疑う習慣】
・目的と手段を取り違えない
・「そもそも目的は何か?」を問い直す
【トヨタの学び】
・「トヨタの敵は昨日のトヨタ」
・現状を疑い、過去の成功を捨てる勇気が成長につながる
【抽象度と解釈】
・抽象度が高い言葉ほど解釈が人によって異なる
・具体的表現に落とすことが重要
【わかりやすい話し方の習慣】
・端的に伝える人は評価されやすい
・「要するに」「つまり」「まとめると」「一言で言うならば」などのフレーズが有効
Posted by ブクログ
ロジカルシンキングとは何か、どんなことに気をつければいいかを、30のポイントでまとめた本。
内容はコンパクトでわかりやすい。さらっと読むだけなら3時間あれば十分。
フレームワークが大事だよ、と言いつつ、フレームワークをたくさん並べるのではなく、「フレームワークを使いこなすのは難しいので、まずは『対』の考え方でいきましょう」と言ってくれるので、とっつきやすい。
自分の思考のチェックするためのポイントを3つ or 5つで示してくれている。
総じて、平易でわかりやすく、実践しやすい内容だった。
個人的には、自分の悪い癖を指摘されているようでグサッとくる箇所もあり、勉強になる本だった。
Posted by ブクログ
ロジカルシンキングの本は既に色々な本が流通しているため、最初は期待していなかったが、これは非常に分かりやすい!何故ロジカルシンキングが必要なのか、鍛えるにはどうすれば良いのかを平易な言葉で易しく解きほぐしている。ロジカルシンキングに苦手意識のある人にこそお勧めしたい。
Posted by ブクログ
ロジカルに考え、わかりやすく伝える。
簡単で難しいと思っていたことだが、文字にして分けることで分かることが多かった。
論点、結論、根拠、事実をセットに。
フレームで捉える。
Posted by ブクログ
引き続き、論理的思考。もう一冊くらいは違った切り口のベーシックな内容を抑えようと思い、選んだのがこちらの本です。ロジカルシンキング本らしく、30のポイントに分けてロジカルシンキングの基礎に触れることができる本でした。以下、本書で感じた点をまとめます。
▼内容で気になった・学んだ点
1.「考える」を意識する
ロジカルシンキングとは、文字通り「考える」思考状態のことを指す。
ロジカルであるには「考えている」か「悩んでいる」かを認識しておかねばらならい。
悩むのも必要なこと。自分でスイッチを「考える」に切り替える意識が重要。
2.結論のまとめ方
結論と根拠の表現は、必ず対応していなければならない。
結論と根拠が正しく対応しているかは、文章を逆にすると分かりやすい。
結論は、受け手の憶測に頼ることなく誰が読んでも同じ解釈ができるものでなければならない。
3.ゼロベース思考
ゼロベースとは、固定概念・既成概念を捨て去り、目的を軸に考え直すこと。
目的は見えにくいものであり、人は考える中で「手段」を「目的」と勘違いすることが多々ある。
結果的にいつもと同じ答えになっても構わないので、「当たり前」と思う意外の選択肢もぶつけてみる。
▼その他で気になった点
ボトムアップ(帰納法)とトップダウン(演繹法)のアプローチがある。
3つの便利な図解ツール。ロジックツリー、マトリックス、プロセス。
仕事の早い人は、最初の5分で「仮説」を描いている。
▼まとめ
前回読んだ本と主要な内容は似ているけど、例題や手法の呼び名などが微妙に違っていて、一度知った知識を更に固める形となりました。読んでいて全て「なるほど」と思えたけど、実際に例題を通して「考えてみる」箇所どは繰り返し読み返さないと、自分の中での手法としては身に付かないなと感じました。図解ツールは今後自分の考えをまとめる際に意識的に使ってみたいと思います。とにかく身に付くまでは「意識」して思い出し、日常に取り入れることで身に付くと感じました。
Posted by ブクログ
論理的な問題解決方法の技の部分だけでなく、途中の考え方や分かりやすい結論を出すためのポイントなどを、具体的な例も交えて記載されているのでわかりやすかった。
技以前に「考える」と「悩む」の違いや、端的な結論を出すことを意識するだけでもずいぶん違うかも。。。