あらすじ
相次ぐ豪雨・台風による被害。
一気に世界中に拡大する感染症。
魚や水など、急速に身近になってきた食糧問題。
「うさんくさい」「きれいごと」だと思われてきた「地球全体の問題」について、
一般の人々も切実なテーマとして関心を寄せるようになりつつある。
企業も「規制があるから仕方なく対応」「環境問題に配慮しすぎると成長が止まる」
といった旧来型の発想からの転換を求められている。
本書は、いま世界でなにが問題視されているのか、
このままの状態が続くと近い将来世界がどうなるのかを、
一般層に向けてわかりやすく説明する。
取り上げるのは気候変動にともなう天災、食糧危機。
フードロスや、乱獲による水産資源の減少、そして「水リスク」。
コロナ問題で一気に他人ごとではなくなった感染症問題。
さらに途上国の工場をめぐる人権問題など、我々をとりまく課題について、
ひととおり理解ができるようにする。
一般ビジネスパーソンに向けて、先行する欧米企業がどのような動きをし、
投資家がどう見ているのかといった内容を紹介する。
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Posted by ブクログ
<目次>
まえがき
第1章 顕在化した気候変動の猛威
第2章 迫りくる食料危機の実態
第3章 消える森林と食品・小売企業への影響
第4章 食卓から魚が消える日
第5章 水をめぐる社会紛争~日本は世界有数の水リスクにさらされている
第6章 感染症の未来~コロナの次のリスクはどこに
第7章 世界のパワーソフト~日米欧の中間層割合が5割から3割に激減
第8章 サプライチェーンのグルーバル化と人権問題
第9章 メガトレンドの理解度が勝敗を決する時代へ
<内容>
ESG投資とは、E=環境、S=社会、G=コーポレートガバナンスを指す。企業や機関投資家がESG投資を気にしたり、投資したりするのは、SDG'sを「トレンド」としているわけではなく、これをないがしろにすると実際に企業の経営にダメージが及ぶと理解しているからだ。その点で、日本の企業はやはり「ガラパゴス」で、それよりも近視眼的な「利益優先」と考えている気がする。それがさらに沈没の要因となっているようだ(本書でもユニクロ・ソニーなどは手を打っていると記載がある)。この本は、そうした視点から、環境や社会問題を8つの分野に分けて、データを駆使しながら説明している。大変役に立つ。