【感想・ネタバレ】データでわかる 2030年 地球のすがたのレビュー

あらすじ

相次ぐ豪雨・台風による被害。
一気に世界中に拡大する感染症。
魚や水など、急速に身近になってきた食糧問題。

「うさんくさい」「きれいごと」だと思われてきた「地球全体の問題」について、
一般の人々も切実なテーマとして関心を寄せるようになりつつある。
企業も「規制があるから仕方なく対応」「環境問題に配慮しすぎると成長が止まる」
といった旧来型の発想からの転換を求められている。

本書は、いま世界でなにが問題視されているのか、
このままの状態が続くと近い将来世界がどうなるのかを、
一般層に向けてわかりやすく説明する。

取り上げるのは気候変動にともなう天災、食糧危機。
フードロスや、乱獲による水産資源の減少、そして「水リスク」。
コロナ問題で一気に他人ごとではなくなった感染症問題。
さらに途上国の工場をめぐる人権問題など、我々をとりまく課題について、
ひととおり理解ができるようにする。

一般ビジネスパーソンに向けて、先行する欧米企業がどのような動きをし、
投資家がどう見ているのかといった内容を紹介する。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

サステナビリティを学んだ作者の、情報の量と認識の深さはとてもすごいと思った。サステナビリティは総合格闘技と言っているが、たしかにいろんな学問と関わっていて、あらゆる学問を知っているからこそ考えることのできることもあるなと、1年間法律をみっちり勉強して思った。
この本では、環境問題や人権問題の実態と、それに対して企業や政府がどのように動こうとしているかが世界とも比較しながら書いてあって分かりやすかった。メガトレンドに注意することは大事だと思ったので、今後も勉強してついていきたい。

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2021年06月26日

Posted by ブクログ

タイトル通り、データをもとに説明されているのがいい。普段のニュースや新聞だけでは得られない情報も多々あり、特に食糧危機やバーチャルウォーターについては危機感を持った。

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2021年10月23日

Posted by ブクログ

いろいろな側面からの多くの情報を、よくまとめられていると思う。
即時的な利益だけでなく、長い目でメリットデメリットを考慮した行動を取る必要があるのだと、改めて感じさせられる。集団としての長期的な利益と、個人個人の短期的な利益はしばしば相反するので、そこをどう折り合いをつけるか。

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2021年08月05日

Posted by ブクログ

★4.3(3.44)2020年7月発行。気候変動、農業、森林、水産、水、感染症、パワーシフト、労働・人権の8分野の2030年の姿を概観。これらはそれぞれSDGsの17のゴールにも対応するが、著者はこの分野では政府の委員等を歴任する第一人者なんですね。それもまだ40歳というのに、ESG投資、サステナビリィテイ経営の第一人者なんですね。この本を読むことにより、今そこにある危機がよくわかるとともに、国連や国際機関の動きがよくわかりますね。最近の海外の契約書に自動労働の禁止が謳われていた理由もよくわかりました。

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2021年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

<目次>
まえがき
第1章  顕在化した気候変動の猛威
第2章  迫りくる食料危機の実態
第3章  消える森林と食品・小売企業への影響
第4章  食卓から魚が消える日
第5章  水をめぐる社会紛争~日本は世界有数の水リスクにさらされている
第6章  感染症の未来~コロナの次のリスクはどこに
第7章  世界のパワーソフト~日米欧の中間層割合が5割から3割に激減
第8章  サプライチェーンのグルーバル化と人権問題
第9章  メガトレンドの理解度が勝敗を決する時代へ

<内容>
ESG投資とは、E=環境、S=社会、G=コーポレートガバナンスを指す。企業や機関投資家がESG投資を気にしたり、投資したりするのは、SDG'sを「トレンド」としているわけではなく、これをないがしろにすると実際に企業の経営にダメージが及ぶと理解しているからだ。その点で、日本の企業はやはり「ガラパゴス」で、それよりも近視眼的な「利益優先」と考えている気がする。それがさらに沈没の要因となっているようだ(本書でもユニクロ・ソニーなどは手を打っていると記載がある)。この本は、そうした視点から、環境や社会問題を8つの分野に分けて、データを駆使しながら説明している。大変役に立つ。

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2020年10月24日

Posted by ブクログ

夫馬賢治氏は、2004年東大教養学部卒、サンダーバード国際経営大学院MBA修了、ハーバード大学大学院(サステイナビリティ専攻)修士。サステナビリティ経営やESG投資に関するコンサルティング会社(株)ニューラルの創業者・代表取締役CEO。環境省ESGファイナンス・アワード選定委員や国際会議での有識者委員を歴任。各種メディアへの出演・寄稿等多数。
本書の内容は、題名の通り、様々なデータの分析に基づいて2030年に予想される地球のすがたを示したものであるが、一つの特徴は、サステナビリティを専門とした著者によるものであるという点だ。
サステナビリティという単語は、国連が2015年にSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)という世界共通の2030年目標を公表したことにより、ここ数年広く知られるようになったが、そのSDGsでは具体的に、「貧困をなくそう」、「飢餓をゼロに」、「安産な水とトイレを世界中に」、「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「人や国の不平等をなくそう」、「つくる責任 つかう責任」、「気候変動に具体的な対策を」、「海の豊かさを守ろう」、「陸の豊かさも守ろう」、「平和と公正をすべての人に」などの17のゴールが設定されている。(17色のカラフルなリング状のバッジを胸につけている人も多くなった)
そして、本書では、そのSDGsの中でも、特に危機感が強いとされる、①気候変動、②農業、③森林、④水産、➄水、⑥感染症、➆パワーシフト(世界の人口移動)⑧労働・人権の8つの分野を取り上げて、グローバルに共通認識になりつつあるデータを基に、現状と今後の見通しを俯瞰し、それぞれのテーマについて、
①国際機関の予測では海面が5m上昇し、東京も大阪も海に沈むリスクを抱える(2300年見通し)。
②既に主要国政府は食糧危機シミュレーションを始めている。
③森林を保護しなければ、そう遠くないうちにコーヒーもチョコレートも生産できなくなる。
④日本近海では水産魚種の半数以上が絶滅に近づいており、各家庭まで届かない事態が現実のものになる。
➄日本の豊かな生活は海外の水資源に依存しており、グローバルな水不足が影響する可能性がある。
⑥パンデミックリスクはますます増加する。
➆今後30年で日本市場の世界に占める割合は5分の1に激減する。
⑧日本のデパートに並んでいる商品も奴隷労働に関わっているものが少なくない。
というメッセージを出している。
具体的な内容は、これまでも様々な情報メディアで見るものが多く、さほど目新しさはないが、上記のような(敢えて)衝撃的かつわかりやすいメッセージを付加しつつ、コンパクトにまとめている点では、相応の意味のある一冊と思う。
(2020年9月了)

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2020年09月20日

Posted by ブクログ

かなり網羅的に、地球規模の危機リスクについて解説。気候変動、食料や海産資源、森林、水資源、感染症など、あまり普段は意識できてなかったが、かなり喫緊のリスクとして国際機関はもとより、国や大企業、機関投資家が動いていて、その危機がとても身近にある問題なのだと感じられた。

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2020年08月02日

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