あらすじ
ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。聞けば一ヵ月ほど、一歳の娘鈴香の子守をしてくれないかという。断り切れず引き受けたが、泣き止まない、ごはんを食べない、小さな鈴香に振り回される金髪少年はやがて――。きっと忘れないよ、ありがとう。二度と戻らぬ記憶に温かい涙あふれるひと夏の奮闘記。(解説・あさのあつこ)
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Posted by ブクログ
16歳の少年が子守りのバイト。最初はひやひやしながら読んでいたけれど、相手のために一生懸命になれる大田くんにどんどん尊敬の気持ちが溢れてきました。別れの瞬間は切なかったけれど、きっとこの先も鈴香と大田君が会う機会はあると信じたいし、この期間のことは鈴香の記憶からなくなったとしても大田君を完全に忘れることはないであろうと強く思いたい、それくらい感情移入しながら読める1冊でした。
Posted by ブクログ
子育てって大変!!
だけど、「子供の成長を感じられて、やっぱり子供って可愛いな~」ってなる親の気持ちが文章からたくさん伝わってきました!
頑張って作った料理をおいしいねって言ってくれたら、毎日はりきって料理しちゃいそう笑
思ったことをすぐ口にする鈴香の”素直さ”が可愛すぎる!
子育ての大変さや楽しさを知れただけでなく、
最後に鈴香とお別れする場面では、悲しくなりすぎず、
”前に進むために一歩を踏み出す大田君の姿”に、成長を感じられて、自分も頑張ろう!って気持ちになりました。
登場人物が成長する作品って、自分も変われるんじゃないかって気持ちになれて大好きです!!
Posted by ブクログ
ガラの悪い高校生がバイトで子守!
子育てをやってきた母の立場からすれば、ハラハラしてしまう、という、あとがきのあさのあつこさんの言葉、そのまま感じる始まり。直前に『汝、星のごとく』を読んだためか、淡々と先が見えている日常に、感情があまり揺さぶられないと思ってたが、少しずつ鈴香ちゃんと関係ができて行き、大田の気持ちが丁寧につづられて、いつの間にか大田を応援している自分がいた。
あー。ここで終わりか。もう少し、もう少し、きっとまだ、先の物語はあるはずだから。