【感想・ネタバレ】家康(四) 甲州征伐のレビュー

あらすじ

三十五歳の家康は、長篠の戦いに大勝し、その名を天下にとどろかせていた。宿敵・武田
との不気味なにらみ合いが続く中、勝頼の謀略が息子・信康に迫る。妻子との悲しき決別。
この無念を一生抱えることを誓った家康は、泰平の世への決意を新たにする。そして訪れ
る信長との最後の日々。天下統一直前の信長が家康に遺した言葉とは。戦国大河第四弾!

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Posted by ブクログ

第4巻は、長篠の戦に勝利した家康が、宿敵武田を滅ぼすまで。
ここでは、「この世を浄土に近づけるために生きてみよ」と諭した登誉上人の教えを守ろうとする家康が描かれる。
「この世を浄土に近づけるとは、家臣、領民が幸せに暮らせる国、戦いに怯えることなく安穏に暮らせる国を築くことだ」と考えるまでの高みに至った家康。
彼は浄土を信じているのに対し、信長はそうした心はない。
その信長が湯殿で家康に語る場面がある。
土地の私有と人の自由が、戦乱を拡大させてきたと、信長。戦いのない世を作るには、かつて大和朝廷がものした制度=律令制を取り入れ、すべての土地と領民は国のものとする=公地公民制にする必要があり、これが天下統一を果たす方法だと、語る。
歴史にifは禁句だが、本能寺の変がなく信長が天下統一を果たしていたら、後の日本の姿はずいぶん変わったものになっていたかもしれない。

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2021年02月22日

Posted by ブクログ

第4回は武田を滅ぼすあたりの話。その中で瀬名と信康を信長の指示で殺されてしまう場面が印象に残った。この場面、山岡荘八の『家康』では帰蝶(築山殿)が根っからの悪人扱いで書かれていたが、実際にはこの小説のような展開ではなかったか?
解説にもあるが、山岡版は60年以上前の作品。それ以降の歴史的発見等を踏まえた解釈の変化が反映されていない。この小説、家康の最後まで描いて欲しい。

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2020年10月23日

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