あらすじ
瀬戸内海に浮かぶ千駒島(ちこまじま)では、巫女が死者の魂を呼ぶ秘儀が今も行われている。その島から、僕が通う大学の研究室に、隠蔽された過去の事件と新たな死を予告する手紙が届く。祀りの期間は、よそ者を入れない決まりがある島へ、先生たちと共に調査に向かった。閉塞的な環境でも希望を抱く若者に安堵したのも束の間、一人が消えた――忌まわしい因習と連続殺人に挑む民俗学ミステリー。
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Posted by ブクログ
熱が低い時にちまちま読んでたらいつの間にか終わってました。
前作より呪術とオカルトが強くなっています。前作より閉鎖的な島で、島民全員が呪術を行える一族を崇めていました。まさにこれぞ『呪術島』という感じでした。
前作同様に店舗もよく進み、次から次へと人が亡くなるのでそわそわします。最近民俗学ミステリが多い気がしますが、民俗学の知識がなくともスラスラ読めました( 説明してくれるからです )
トリックが云々と言うより動機に重点を置いていた気がします。
真相は割と直ぐに気がつくことが出来きるほど簡単でしたが、もう常に悲しくて読むのがしんどかったです。きっともっといい道もあったのではないかと…。
最後に『彼』の名前の謎がチラッと出てきたので、このあとも続きそうで楽しみです。
Posted by ブクログ
ホラー寄りのミステリ。
『呪殺島の殺人』の続編。今回は、瀬戸内海に浮かぶ千駒島(ちこまじま)で行われている秘儀の調査。
大学の研究室に届いた手紙をきっかけに、「僕」と古陶里は民俗学の准教授・世志月伊読(ヨシヅキイヨミ)とその助手・和沢瑚大朗(カズサワコタロウ)と共に調査に向かう。
そこは、移住者を歓迎する島だったが、代々「美寿々さま」と呼ばれる巫女が死者の魂を呼ぶ秘儀が今も行われており、その期間はよそ者が立ち入れないことになっていた。
狂信がもたらす秘儀の真相にはゾッとするが、それができたことが前提となると、もはやオカルト。
前作で正体を覗かせた久保田女史と世志月の関係、今回も「真白」で通した「僕」の真名に隠されているらしい謎、この島を出て久保田女史の元へ行った関係者の今後と、後を引く展開になっている。