【感想・ネタバレ】心を病んだらいけないの?―うつ病社会の処方箋―(新潮選書)のレビュー

あらすじ

友達はいないといけないのか。家族はそんなに大事なのか。働かないと負け組なのか。話し下手はダメなのか。「ひきこもり」を専門とする精神科医と、「重度のうつ」をくぐり抜けた歴史学者が、心が楽になる人間関係とコミュニケーションのあり方を提案する。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

マルクスの読み方とか、すごくすとんと落ちた。波長があってしまったというか。ちょっと危ないので間をおいて読んでから感想書きます。

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2022年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・心の病気でクリニックに通い出すと後悔するタイミングがくる。全然治らない、もっとひどくなってるんじゃないか。そんなときに乗り越える手段が対話である。この人ともっと話してみたいと思える人に出会えることが、病気の有無に限らず、今生きることに悩む人の助けになる。

・過去の悪い点のみを何度も反芻して悔やんだり、未来を先取りして不安になる思考より、意識を今ここに集中させて常に現在しかないとするメンタリティが有効になる可能性がある。(ヤンキー的寛容が鬱を癒す)

・愛情と承認の区別 愛は負けても親切は勝つ
愛情は最終的に相手との一体化を望む感情であるため、治療上はイネイブラーの側面があるため歓迎できない。
・承認は相手を自分と独立した個人としては尊重し肯定すること、友情に近い。
本来友達とは条件なしの付き合いのことであるという認識を持ち、人には共感を通して存在を承認してもらう権利がある。

・精神分析の有名な概念エディプス・コンプレックスをはじめとして、精神分析は悩みの原点を本人の家庭環境に見出し、治療していく理論と思われているが、あくまで心の状態を解釈するためのツールであり、鑑別や区分をするための学問ではない。(物語に基づく医療の系譜)
・心が病むのは親が原因だという精神分析の通俗化ぎ、日本では親の抱え込みや否定につながり、逆に当事者を生きにくくしている側面がある。
毒親ブームにより、親子を善悪二元論で割り切る風潮が強くなっているが、単に被害者意識を持つよりも、その気づきを家族との対話のきっかけにできる
と良い。
・標準家族への幻想の息苦しさはすでに現れ始めている。血縁という必然を求めるよりも、偶然出会った人とでも、関係を作り出して一緒にいられる技法の方が大切である。

・引きこもり脱却のカギ「適度なあきらめ」(できないことを認めないと、先に進めない)
・無限の可能性を煽る教育の問題性:子供には成長過程で、自分はこういう存在で、それ以外にはなれないと自然な諦めを獲得していく。それは幼児期の親子関係だけでなく思春期を通して他者との出会いによって繰り返されていく(主体的なあきらめ)

・発達障害が時代を象徴する病のように語られる背景に、産業構造の変化に伴うコミュ力総必修社会の成立がある

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2026年04月10日

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