【感想・ネタバレ】暢気眼鏡 虫のいろいろ 他十三篇のレビュー

あらすじ

洒脱で晴朗なおしゃべり。出世作となった「暢気眼鏡」以下一連の貧乏ユーモア小説から、身辺な虫の生態を観察した「虫のいろいろ」、そして老年の心境小説まで、尾崎一雄(1899-1983)の作品には一貫して、その生涯の大半を過した西相模の丘陵を思わせる爽やかな明るさがある。代表的な短篇15篇を編年順に収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いやあ、これはよかったなあ。読めてよかった。貸してもらってこれを今読めたのが最高に運がいい。
二作目の芳兵衛から、完全に作品の中に入った。p54-55の夫婦の会話(これは灯火管制)がすごくいいなあとなり、ここまでの三作がまず繰り返し繰り返し読みたくなる作品なのは間違いない。
虫のいろいろの好きなところは、いろいろな虫の特徴と、人間の性格を照らし合わせて主人公が自分とも重ねるところで、解説にも書いてあったけれど、尾崎一雄のそういう思考を覗きやすい作品でもある。
ここまでで大満足なのに、後半の蜂についての話がまたよかったなあ。家のそばの自然をよく見、よく書かれている。そういえば振り返ると松風もかなり印象に残っている。庄野潤三ののほうが後だけど、なんとなく似たものを感じたりもした。

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2021年08月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者は主に短編の私小説を書き続けてきたが、本作は彼の代表作品が収録されており、いずれも身の回りに起きた出来事をテーマにした。夫婦関係、自宅に発生した虫、著者の師となる人物など、特に壮大な話が展開されるわけではないが、現代の人が読んでも共感できる心理描写や人間関係の悩みが作中に込められており、また実際に関東大震災や空襲に見舞われた当事者だからこそ書ける当時の日本について作品を通じて読める。その為、本作はいずれも示唆的な内容となっている。

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2026年09月02日

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