暢気眼鏡 虫のいろいろ 他十三篇

暢気眼鏡 虫のいろいろ 他十三篇

814円 (税込)

4pt

3.7

洒脱で晴朗なおしゃべり。出世作となった「暢気眼鏡」以下一連の貧乏ユーモア小説から、身辺な虫の生態を観察した「虫のいろいろ」、そして老年の心境小説まで、尾崎一雄(1899-1983)の作品には一貫して、その生涯の大半を過した西相模の丘陵を思わせる爽やかな明るさがある。代表的な短篇15篇を編年順に収録。

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暢気眼鏡 虫のいろいろ 他十三篇 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2013年07月14日

    やはりベストは『虫のいろいろ』。額のしわで一匹の蠅をつかまえながら(くしゃおじさんに匹敵)、そこから確率論、宇宙の有限or無限まで話がいって、最後は「うるさくなったのだ」というサゲ。笑える。

    続く「蜂」の連作もよい。対象即自己。『城ノ崎にて』を落語にするとこんな感じか。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

     曲が終わった.すると蜘蛛は,卒然といった様子で,静止した。それから,急に,例の音のないするするとした素ばしこい動作で,もとの壁の隅に姿を消した.それは何か,しまった,というような,少してれたような,こそこそ逃げ出すといったふうな様子だった。――だった,とはっきりいうのもおかしいが,こっちの受けた感...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年08月06日

    いやあ、これはよかったなあ。読めてよかった。貸してもらってこれを今読めたのが最高に運がいい。
    二作目の芳兵衛から、完全に作品の中に入った。p54-55の夫婦の会話(これは灯火管制)がすごくいいなあとなり、ここまでの三作がまず繰り返し繰り返し読みたくなる作品なのは間違いない。
    虫のいろいろの好きなとこ...続きを読む

    0

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