あらすじ
人間はいくら歳を取っても、心と体を使い続けることで若い状態を維持できる。その一方で、高齢者になればなるほど「使わないときの衰え」は早くなり、「健康のため」と称する無理なダイエットや節制が、老化のスピードを加速させてしまう――。すなわち、「がまん」ばかりの消極的な生活を送ってはいけないのである。実際の統計でも、体型が太めのほうが、やせ型の人より6~8年も長生きするデータがある。これは、前者のほうが栄養状態がよく免疫機能が高かったり、うつ病になりにくいためだと想定されている。本書は、最新の老年精神医学の知見をもとに、「人は感情から老化する」「やせても長生きできない」「日本人はもっと肉を食べてもいい」「血圧も血糖値も下げすぎのほうが怖い」「スポーツが健康的とは限らない」など、食事から運動、お金の使い方まで、アンチエイジングの“新常識”をやさしく解説。いつまでも若々しさを保つ生き方の秘訣とは?
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Posted by ブクログ
P234
あまり知られていないことだが、高齢者福祉にかかる予算は高が知れている。
重介護が必要な高齢者のための特別養護老人ホームが100万床あれば、入りたい人全員が入所できる。そのため必要なのは4兆円。建築コストは6兆円。
P236~7
本当に国民が安心できる福祉に必要な金額はそれほど極端でもない。国民医療費は33兆円なのだから。
昭和40~50年代前半、美濃部亮吉都知事は、老人医療費無料化などのバラマキによって厳しい財政難を招いたと批判されるが、美濃部都政ではじめて単年度赤字になったのはオイルショックの1973年。オイルショックで赤字になったにもかかわらず、福祉に使いすぎたことが叩かれた。