あらすじ
真夜中の屋根のぼりは、陽子・リン姉弟のとっておきの秘密の遊びだった。不登校の陽子と誰にでも優しいリン。やがて、仲良しグループから外された少女、パソコンオタクの少年が加わり……。
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Posted by ブクログ
とても読みやすく、一気に読み終えてしまった。さわやかな読後感。大人になればなるほど、いろんな人やものに理由をこじつけようとしている自分に反省。揺れて動く心に従って見えてくることもあるよね。すみれちゃんのセリフも心に残った
Posted by ブクログ
わかるわぁ…
退屈に負けない。自分で遊びを考えるのって大事。そして、すみれちゃんのこの言葉。
「みんな宇宙のみなしごだから。ばらばらに生まれてばらばらに死んでいくみなしごだから。自分の力できらきら輝いてないと、宇宙の暗闇にのみこまれて消えちゃうんだよ」
「ひとりでやってかなきゃならないからこそ、ときどき手をつなぎあえる友達を見つけなさい…手をつないで、心の休憩ができる友達が必要なんだよ」
森絵都さん+中学生、最高じゃないわけがない。
さおりさんとすみれちゃんという、ちょっとハズレた大人の女性がスパイスになっていて。
ところどころに散りばめられた素敵な言い回しも、大げさじゃなくていい。
アイスティ色の瞳、とか、落下寸前の枯れ葉を主人公に、メルヘンチックな空想でもしているかのような横顔、とか、地球を蹴りとばすようなハイヒールの音、とか。
Posted by ブクログ
屋根の上に登ることで何かが変わるわけでも意味もないのに、ただふざけて遊ぶだけで毎日生きていけるという感覚…なんとなくわかるな〜青春だな〜!
と思いながらあっという間に読み進めました。
Posted by ブクログ
なんとなく居場所のない4人がつながって、居場所を見つける、生き方を見つける。そんな話。
高校生の時読んで、20年経って再読。やっぱり好き。
Posted by ブクログ
気付いたら一気に読み切ってしまいました。
もやもやとした気持ちを、誰もどうにもしてくれない。それなら自分たちでそのもやもやに捕まらないように、楽しいことを考え続けるしかない。
意味があるようで、重大な理由なんてなくて、それこそが最大の理由で、矛盾しているようで言葉にできない何かが一本見えない場所を通っている、そんな中学生の言い知れない気持ちを思い出させてくれる一冊でした。
『宇宙のみなしご』なのは、きっと大人になっても変わらないけれど、その一人であるわたしも、彼女たちのように暗闇に飲まれず光ることを忘れずにいたいと思わせてくれる、素敵なお話。
多感な中学時代を日々ばく進中の姪にも、是非読ませたい。
Posted by ブクログ
学生青春小説的な。
なんか、夏休みの読書感想文対象本みたいな印象(笑)。あまりにそういう感じで、子どもがしばらくしたら読めるようになるだろうし取っとこうかな、みたいな(笑)。
ものすごいサクッと読める。
とりあえず、屋根に登る、という尖った冒険譚?を持つ、青少年のお話。
Posted by ブクログ
感受性の豊かな中学生たちの物語。
うらやましい気持ちでイッキに読みました。
屋根に登ろうとかおもしろい。
たしかに人の家の屋根に登るなんて良い事ではないけれど発想、行動力に驚きました。
それぞれの子たちの考えていること、とても理解できて応援したくなりました。
Posted by ブクログ
優しいジュブナイル小説。中学生が瑞々しく、友だちっていいね、という話。主人公が爽やかで、ちょっとめずらしい気がした。悩みを抱えた子を持ってきがちだけど、それは周りで。
Posted by ブクログ
バターの後だったので俄然読みやすくて、一気に読めました。最近やっとティーンネイジャーの物語を、冷静に他人事として読めるようになってきた気がする。今までは自分の10代の頃と比較してしまい、自分はこんなに色々考えて過ごせていたかな?こんなドラマチックなこと起きたかな?信頼できる人はいたかな?とか考えて落ち込んだりしてたので、作り話である、と理解して読めるようになったのは、恥ずかしながら最近なのである…。
面白いことを求めて屋根のぼりをする中学生と、その子達の関わり合いの話。大人になっても人は、自分に必要な刺激を求めて、色んな方法で自分の中のモヤモヤを晴らしているんじゃないかと思う。安全圏内で。サクりと現実逃避するのに相応しい一冊でした。