あらすじ
19世紀のイギリスで感染予防対策を訴え続け、病室の見直しや人々に換気と清潔を実践させたのはナイチンゲールだった。新しい病院を設計し、看護とは何かを説き、看護師の地位向上を図るなど、数々の業績を上げた、知られざる顔を浮き彫りにする。
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Posted by ブクログ
名著『看護覚え書』もロクに読んでいないボンクラな小生にも分かるナイチンゲールの生涯と功績。窓もなく汚いベッドに酒をくらって寝ている看護師が横にいるという当時の病院のインパクトよ。名家に生まれた事で当然大反対されるも7年間も隠れて勉学を継続した根性がまず凄い。40人だかにタオル一本使用とかも現代なら超非常識な事が罷り通る世界を詳細な知識、特に統計を用いて変えただけでも特筆すべき。
1人だと潰されるからチームを構成して病院に送り込むという一時からも管理者としても優秀だしナースステーションを中心にベッドを左右一列に並べていくとかリネンのダストシュートを設置するとか建築設計の才も発揮するところを見るに先見性を備えた優秀な学者にして実務家なのだろう。
科学的根拠に納得すると自説をアッサリ撤回するところも精神的な公正さを感じる。