あらすじ
いつも自分に自信がなくて、ぼんやり死にたいと思っているのに、おなかがすいてトッポッキが食べたいとも思う。はっきりしない私の心はどうなっているんだろう。不安神経症に悩む著者が精神科医との会話を通して見つめる自分自身の姿に共感の嵐! 韓国で40万部を超えた大ヒットノンフィクション待望の邦訳。1日中憂鬱に感じられる日だって、些細なことに笑っていい。相反する気持ちを抱えることが、生きているという事だから。
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Posted by ブクログ
ペク・セヒさんのエッセイ。
前からタイトルが気なっていて読みたいなと思っていたら著者の方が亡くなったと知り、直ぐに在庫があるお店を調べて買いに行った。
ペクセヒさんに共感ができるところが多かった。それに対して先生は納得できる部分もあればなぜそんなに言い方をするのだろうと思ってしまうところもあった。資格や免許がある先生だから正しいのだろうが。
「あなたはまるでロボットになりたいみたいですよ。」は私にとってはまさにそうでしかなくて苦しくなった。
決まったものは周囲の感情に関わらず突き通したいし、間違ったことは絶対に嫌、迷惑はかけたくないし手伝ってもらうのも嫌、全ての行動において説明書やマニュアルが欲しい、悪い人は悪い人良い人は良い人など当てはまるんじゃないかなと。ロボットになれば感情に動かされるず辛くなることもないだろうから羨ましいし。
特に「絶対的な基準を持った人になりたい」という一文も共感する。自分が仲良くなる人好きになる人なども何か共通点はないかと無理やり繋げようとすることもそれに当てはまるのだろうか。
日々感じる生きづらさの要因が所々あってなお辛い。
ペク・セヒさんの死因は発表されていないけど精神的な病の最後が絶望の自死だけでないことを願うばかり。
ここのところ三浦春馬さんやムンビンさん、ごさいちゃんと興味を持って見ていた人が次々と自死で亡くなっていて辛い。
ペク・セヒさんは5人の方に臓器提供を行ったそうで、私も臓器提供について改めて考えてみたいと思った。
Posted by ブクログ
もっと自分に集中してください。自分が好きなものは何か具体的に書き出してみて、自分が見ている自分と、周囲の人々が見ている自分との違いを整理してみましょう。それと他人の顔色を伺いながらしていた行動を、もう少し自分主導にしてみたほうがいいですよ。失礼な態度をとってしまったとしても、そうしてでも、本当の自分を出さないと。もう少し自分中心に、他人を意識しないで、自分のしたいことをしてください。
悩んでいた時に手に取った本。
私はこの本を読んで考え方が大きく変わった。
育った環境からか、子どもの頃から親にも友達にも気を遣って生きてきた。
複雑な環境で育ったこともあり、昔から人の感情の動きや相手の望んでいることを感じ取りやすかった。
ゆえに、自分の望みではなくても、相手が望んでいることがわかれば、そちらを優先してきた。
それで相手が喜んでくれるのはうれしいと思っていた。でも、違和感も感じていた。
知らず知らずのうちに、自分主体の生き方ができなくなっていた。
気がついた時にはそういう生き方をしていた。
でもこの本を読んで、たとえ失礼でも、相手がいやな思いをしたとしても、自分を主張していいんだと思った。
たとえ嫌われたとしても、それは本当の自分と相手が合わなかっただけだと考えられるようになった。
気持ちが楽になった。
Posted by ブクログ
なだらかなうつ症状が続く患者と精神科医の対談のお話。
2人の会話が深く、心に響くフレーズがたくさん。そして共感もたくさんあって、何回も読みたくなる本だった。
自己肯定感について書かれていて、筆者も自己肯定感が低いけれど、同じような人に希望を与えるような本ではないかと思った。
極端な考え方をしてしまう気持ちがとてもわかるし、それがどれだけ辛いことかもよくわかって辛かったけど、自分も医者と話している気分になれた。
Posted by ブクログ
まさかカウンセリングの様子を文字起こししたものとは思わなかった。
犬に対するコラムで涙ぐんでしまった。
この瞬間が永遠でありますように。
Posted by ブクログ
誰かが私を見下していたのではなく、実は私自身がいちばん自分を見下していたのです。
自分の気持ちを優先させる、もっとわがままに生きる、白黒では無く、色々なグレーもある、頭で分かっているのに、それができないから、苦しい。息ができなくて、辛くて、苦しくて、死にたいのに、私達はトッポッキを食べる。辛い時間は、私だけでは無くて、世界にも居るんだ、と。知るだけで、少し楽になる。
そうゆうお話し。
Posted by ブクログ
ほとんどカウンセリングの内容がそのまま書かれているだけだし、著者(患者)の思考があちこちに行くので話が全然整理されておらず、要点をつかみにくい。物語ではないのでオチもない。でも、患者の思考傾向の例としてとてもリアルだし、こういう悩みに対して医師がこういう聞き方・答え方をするのだなというのがわかり、とても珍しいものが読めた感がある。
著者の思考には共感できるところも多く、ある程度一緒にカウンセリングされつつ自分の問題も客観的に考えられた気がする。
結局のところ「白黒極端思考」「自己肯定感の低さ」「他人軸思考」の3つがネックのようだ。たぶん解決策は下記のような感じ。
◆白黒極端思考→白と黒だけでなくグレー(濃淡色々)がある
・常に全体と部分を分けて考える
・分布図をイメージ
・人も物事も多面的である
・中間の思考を意識
・決めつけない
・正しいか正しくないかという見方だけにならない
・別の見方もできるし、2つの考え方の共存もできる
・色々経験し、色々な人に会って視野を広げる
◆自己肯定感→理想を自分にも他人にも押し付けない
・愛情を分散させて他に執着しない
・ダメさ、ずるさを持つことを自分に許す
・自分に自信が持てれば、理想のハードルを下げられる
・情緒を安定させる(捉え方の前向き化)
・過去の自分から見たら十分成功している
・運動や長期的な目標が効果的
◆他人軸思考→他人より自分の気持ちが先
・自分のものさしを持つ
・自分をよく見て、知る(何を望むか、何に安心するか等)
・まず自分自身の要求に応える
・行動を相手の態度によって変えず、自分主導に
・相手の思考/行動は相手の問題
Posted by ブクログ
ゲスな理由だが、筆者が亡くなられたというニュースを見て、手に取った。死に近い人の文章は読みたくなってしまう…
ほぼ会話なので読みやすい。
この本が流行っていた(?)時をうっすら覚えているけど、当時は興味がなかったし、タイトルとポップな表紙から「生きるの大変だけど上手に自分を褒めてあげよう」的な、ふわっとしたエッセイなんだろうと思っていた。
開いてみれば、想像の5倍くらいは病んでいた。全然ゆるふわじゃない。感情的で、彼女の痛みや憂鬱、自責がビシバシ伝わってくる。
医師とのやりとりをこれだけあけっぴろげに本にしていて、まだ治療中であるにも関わらず、そこが素直に凄いと思った。私にはできない。勇気がある。
内容は会社を辞めたところで終わっている。希望でも絶望でもない終わり。彼女は「願い」と書いていた。本が終わっても彼女の人生は続くという、当たり前の事実を強く感じる。
共感する部分もあるし、そうでない部分もあった。
自分について他人について世界について出来事について、考えすぎてしまう人間は魅力的で私は好きだけど、生きづらいよなあと思う…
それにしても韓国のメンタルクリニック(?)は、医師本人がカウンセラー並みに深く話を聞いてくれるんだな、すごいなと思った。
Posted by ブクログ
この本は何年も家にあったのに、なぜか「今じゃない」と思って読まずにいた。
先日、ふと「今だ」と感じて手に取り、一気に読んだ。偶然にも、その数日後に作者のペク・セヒさんが35歳で亡くなったことを知った。本当に勝手だが、不思議な力に導かれたような気がしてしまった。
生きる中でのたくさんの痛みや、繊細な気持ちが丁寧に綴られていて、とても心に残る本だった。
続編の『死にたいけどトッポッキは食べたい2』も読んでみたい。
Posted by ブクログ
鬱症状のある筆者とカウンセラーの会話記録。そしてその記録からの分析。
ところどころ、共感できるような心に来る分析がありました。
中でも今の自分を過去の自分が見たら成功している、すごいと思ってる、というような内容に元気をもらえました!
p.57
普通夢が実現する前は、「これさえ叶えば、あとは何もいらない」と思うじゃないですか。夢が叶った時の気持ちを思い出せば、今の人生がボーナスみたいに感じられませんか。
p.58
今のあなたはまるで自分の人生と過去が失敗だったみたいに思っている。でも、子供の頃の基準からすれば、今の自分はとても成功しているともいえるんです。