あらすじ
人気コピーライター・阿部広太郎の講座「言葉の企画」をベースに、コピーライターじゃなくても知っておきたい心をつかむ言葉のつくり方を掘り下げる。
コピーライターでなくても、本屋の店員でも、ウェブショップの店長でも、ブロガーでも、営業マンでも、広報マンでも、企画屋でも、編集者でも、現代において「言葉」にかかわる仕事をしている人はたくさんいる。
多くの人の心を動かす言葉は、どのようにして生み出せばよいのか?
そのヒントは、小手先のテクニックではなく、物事の考え方、日々の生活習慣そのものにある!
著者が実際にビジネスで使った「愛と熱」があふれる企画書も公開!
目次(抜粋)
●第1章・自己紹介をしてみよう
まずは挨拶から/「伝えた」としても「伝わる」とは限らない/「マイ定義」を持とう/「伝わる」とは「思い出せる」/短く強い言葉を/良い広告と悪い広告/自分の広告をつくりなさい
●第2章・言葉の正体
言葉とは何だろうか?/文字だけが言葉じゃない/辞書という拠り所/語源収集家であること/手話もコピーになる/言葉は意識の引き出しを開ける/素敵禁止/句読点の打ち方
●第3章・言葉に矢印を込めよう
世界で最も偉大な発明をした人/言葉↑概念↑行動/言葉を企画するということ/DJポリスは語り掛ける/明太子をニューヨークで売る/主体性を引き出すために/「ものは言いよう」という魔法/言葉を変えて世界を変える/悲鳴だけでは共鳴されない/光の当て方で輝き方が変わる
●第4章・感動屋になろう
企画とは感動する仕事/他己紹介は感動から始まる/最初のフォロワーになろう/一人以上に感動を贈ろう/「企画個性」は対話で磨かれる/プロは無意識を意識化する/現場には5倍の情報がある/一生懸命のあるところには何かがある/偶然を必然に変える力/いい企画は誠実さから生まれる
●第5章・名付けの力
名前は思いを背負う/なぜ名付けるのか?/いい名付けには必ず「意志」がある/身のまわりの事象を名付けてみる/最低限押さえたい3つのポイント/記憶に残るための5つの法則/対象への敬意を忘れないこと/名付けは育てていくものだ
●第6章・SNSで発信しよう
鍵をかけていたあの頃/「白紙」には無限大の可能性がある/第一読者は自分、第二読者は最初の相手/「誰か」なんていない/カメラで撮るように書く/言葉の奥にある思いを汲み取る/「読み進めたくなる文章」の仕掛け/遠慮するな配慮はしろ
●第7章・企画書はラブレターだ
企画書は必要か?/企画書も要らない関係が理想/自分でいるために書きたいと思った/Facebookで贈った一通のラブレター/仕事は4つに分けられる/行動↓企画↑発信/企画書を相手に贈る3つの心掛け/企画書に愛と熱を/正論より楽論を/企画書の基本形/ページをめくる喜びを
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Posted by ブクログ
勉強します!いっぱいメモした。
わたしは、言葉が好き。日本語を愛してる。
だから、言葉選びに執着を持ちたい。
なのに、うまく言語化できなくて、もどかしいことが多い。
だけど、一番最後に阿部さんが書いてくださった
“才能とは、掛けた時間だ。
言葉にもしも才能が必要だとするなら、
これから生きていく限り時間を掛けて育てていけばいい。“
っていうお言葉をお守りに、
好きなことから逃げずに、向き合いたい。
これは初めて書くのだけれど、
私は、言葉で、誰かを、救いたい。
そしてできれば、救っていることを実感したい、から、仕事にしたいのかもしれない。
もう遅いかな。傲慢かな。
でも、わたしはたくさんの言葉に救われてきた。これからも救われる。だから、わたしも、自分の身から放つ言葉で、誰かを救いたい。元気にしたい。慰めたい。勇気を出してもらいたい。
メモ_φ(・_・
・伝わる とは、思い出せること
・素敵禁止
・苦手なものと向き合うほど、相手への誠実さが求められる
・ほぼ全ての仕事はどんなふうに紹介するかで決まる=それはつまり相手のどこに感動をするか?ということだ。
感動したコピー↓
飲み狭間の戦い
・ひどい言葉を発すれば、最初に傷つくのは自分。嬉しい言葉を発すれば、最初に救われるのは自分だ。
・読み進めたくなる文章の仕掛け作り
1 入り口で心をつかまれるか
2 ストレスなく読み進められるか
3 読み終えた後に感情を味わえるか
・読み手への配慮を忘れない
配慮とは、すなわち優しさ
読み手が読みやすいかを考えているかどうか
・企画書を相手に送る3つの心がけ
1 自分は本気か
2 相手は喜ぶか
3 ほんとうにできるか
企画が実現した後を妄想すること
基本形↓
自分はこう思った 経験
自分はこう目をつけた 本質
自分はこうできると思う 企画
→一緒にやりませんか
いい企画書作るために
1.企画する対象は何者か?
2.調べまくる、足で稼ぐ
3.今という時代を捉える
4.その魅力は、誰の人生を救えるか?
5.大義名分のある企画(これはやるしかない、という心地よいこじつけ)
・手紙を書くように生きる。
絶対大丈夫だ。
才能とは、掛けた時間だ。
言葉にもしも才能が必要だとするなら、これから生きていく限り時間を掛けて育てていけばいい。
Posted by ブクログ
文章を書く仕事でなくとも、SNSを使う人ならば、読むと勉強になることがあると思う。
著者は熱い方だと思う。
最後まで前向きで仕事熱心な姿勢が読み取れる。
ポジティブ感が苦手な方もいるようだが、たしかに一貫して上向きな空気感があるので苦手な方もいるかも。
押しつけ感はないので、合う部分や勉強になる部分を取り入れればいい気がする。項目が多いので、全て取り入れるのはなかなか大変な印象はある。ただエピソードも多く、じわじわ心に残るものも多いので、自分の頭の片隅に入るだけでも良い本だと思う。
途中で出てくる「そもそも」「たとえば」「つまり」で構成されている印象。語源を調べ、そこからの考察。多くの事例。どこが著者の考えで、どこが事例なのか、引用なのかわかりやすい。
言葉と多く向き合った方からこそ、言葉に優しさを感じるのだろうか。著書の最初と最後に「今のあなたなら」とつけるその一言が、「これから」を意識させる言葉術なのかもしれない。
Posted by ブクログ
○概要:
コピーライティングや企画を通じて自分の心と相手の気持ちを大切にする覚悟と、そのマインドリーディングやそれをカタチにする技術的な手法について。
○実践していく3つのこと
・あらゆることをマイ定義を起点に考える。
・企画の思考フレームを用いて企画書をつくる。
・企画書を贈る。
○使えること
・マイ定義を持とう。(p.47)
・企画は→。現在地A→幸福B。(p.84〜)
目指すべき幸福を考え、言葉に「→」を込める。
・企画の思考フレーム(p.114〜+280)
『そもそもそれはなになのか?』→
経験(たとえば)→本質(つまり)→企画
・カメラで撮るよう書く。「寄り」と「引き」。
「寄り」の目線なら、「なぜ?」「どうして?」という問いを持って、その奥にある心情や理由に突っ込んでいこう。
「引き」の目線なら、「過去・現在・未来」の視点で語ってみたり、「人間・世界・宇宙」の視点で語ってみたりすることで、文章に立体感が出てくる。(p.218)
・Facebookで贈った一通のラブレター(p.253〜)
・企画書を相手に贈る3つの心掛け(p.273)
①自分は本気か?②相手は喜ぶか?③本当にできるか?
・「ドレスを1枚ずつ脱いでいくように企画書を書く」そこに、めくりたくて仕方がない刺激があることを理想にしたい。
「右脳と左脳を交互に刺激せよ」
表現で右脳を刺激し、データで左脳を刺激する。(p.293)
・いい企画書をつくる5つのステップ(p.295)
①企画する対象は「何者?」
②調べまくる、足で稼ぐ
③「今」という時代を捉える
④誰の人生を救えるか?
⑤大義名分のある企画を考える
○大切にしたいフレーズ
・相手との関係を育てるために、つくるべきは出口ではなく入口。その先に進みたくなる入口を考えよう。試してみよう。焦らず、気長に。(p.46)
・企画とは「幸福に向かう意志」である。(p.84)
・「楽観は意志。悲観は気分」(p.85)
・落ちていく気持ちも知りながら、上がっていくための気持ちを選べること、それこそが希望を持つ人だと思っている。(p.112)
・しかしながら、踊りはじめた一人のバカをリーダーに変えたのは、最初のフォロワーなのだと。
ついていく勇気を持って、他の人たちにもその方法を示そう。孤独なバカを見つけたら立ち上がって最初のフォロワーになろう。自分自身が何に感動を覚えているのか。その気持ちに正直になろう。(p.138)
・自己肯定感とはつまり「感動の蓄積」なのではないか。自分の感情に自覚的になる習慣をつくることは、生きる姿勢すら変えていく。(p.141)
・一生懸命のあるところに何かがある。
その場に行って、好きになる、嫌いになる、どちらの気持ちになるかはわからない。そうだとしても、心に風は吹くはずだ。いいですねただ言うのではなく、「覚悟のある肯定」をどうすればできるのか考えてみる。(p.149)
・父の日、母の日があるように「ことばの日」という記念日をつくろう。(p.151)
・「聴す」。聴くという行為は、相手の存在自体を受けいれることでもある。だから「ゆるす」なのだと。どう受け取るかが自分らしさになる。感動屋になるということは、「聴す」ことの連続だ。(p.167)
・名前があることは、一人じゃないことの証しであり、僕たちの名前は人の思いを背負って存在する。(p.170)
・ひどい言葉を発すれば、最初に傷つくのは自分だ。
嬉しい言葉を発すれば、最初に救われるのは自分だ。言葉の犠牲者になるか、言葉を救世主にするか。(p.199)
・文章を読み進めていくのはトンネルに入り、灯りを頼りにしながら進んでいくのに似ている。
出口にどんな感情の景色を用意するか。書くからには絶景でありたい。(p.239)
・「戦略と創作が一体になって時代の騒ぎになる」(p.301)
・企画書で売り込んでいるものは何なのか?
結局、「自分」という存在なのではないだろうか。(p.301)
・目の前の大きな壁を、なんとしても次に向かう扉にしたかった。(p.308)