あらすじ
人気コピーライター・阿部広太郎の講座「言葉の企画」をベースに、コピーライターじゃなくても知っておきたい心をつかむ言葉のつくり方を掘り下げる。
コピーライターでなくても、本屋の店員でも、ウェブショップの店長でも、ブロガーでも、営業マンでも、広報マンでも、企画屋でも、編集者でも、現代において「言葉」にかかわる仕事をしている人はたくさんいる。
多くの人の心を動かす言葉は、どのようにして生み出せばよいのか?
そのヒントは、小手先のテクニックではなく、物事の考え方、日々の生活習慣そのものにある!
著者が実際にビジネスで使った「愛と熱」があふれる企画書も公開!
目次(抜粋)
●第1章・自己紹介をしてみよう
まずは挨拶から/「伝えた」としても「伝わる」とは限らない/「マイ定義」を持とう/「伝わる」とは「思い出せる」/短く強い言葉を/良い広告と悪い広告/自分の広告をつくりなさい
●第2章・言葉の正体
言葉とは何だろうか?/文字だけが言葉じゃない/辞書という拠り所/語源収集家であること/手話もコピーになる/言葉は意識の引き出しを開ける/素敵禁止/句読点の打ち方
●第3章・言葉に矢印を込めよう
世界で最も偉大な発明をした人/言葉↑概念↑行動/言葉を企画するということ/DJポリスは語り掛ける/明太子をニューヨークで売る/主体性を引き出すために/「ものは言いよう」という魔法/言葉を変えて世界を変える/悲鳴だけでは共鳴されない/光の当て方で輝き方が変わる
●第4章・感動屋になろう
企画とは感動する仕事/他己紹介は感動から始まる/最初のフォロワーになろう/一人以上に感動を贈ろう/「企画個性」は対話で磨かれる/プロは無意識を意識化する/現場には5倍の情報がある/一生懸命のあるところには何かがある/偶然を必然に変える力/いい企画は誠実さから生まれる
●第5章・名付けの力
名前は思いを背負う/なぜ名付けるのか?/いい名付けには必ず「意志」がある/身のまわりの事象を名付けてみる/最低限押さえたい3つのポイント/記憶に残るための5つの法則/対象への敬意を忘れないこと/名付けは育てていくものだ
●第6章・SNSで発信しよう
鍵をかけていたあの頃/「白紙」には無限大の可能性がある/第一読者は自分、第二読者は最初の相手/「誰か」なんていない/カメラで撮るように書く/言葉の奥にある思いを汲み取る/「読み進めたくなる文章」の仕掛け/遠慮するな配慮はしろ
●第7章・企画書はラブレターだ
企画書は必要か?/企画書も要らない関係が理想/自分でいるために書きたいと思った/Facebookで贈った一通のラブレター/仕事は4つに分けられる/行動↓企画↑発信/企画書を相手に贈る3つの心掛け/企画書に愛と熱を/正論より楽論を/企画書の基本形/ページをめくる喜びを
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
読んだ後、前向きになれる言葉であふれてた
企画書をつくる機会はないけれど、
筆者の企画書も読めたのは勉強になった
1枚ずつ読むのがわくわくした
提案された側は本当に嬉しいだろうな、
こんなに愛が伝わるものを贈られたら…
文中、
読後にどんな気持ちになってほしいか
をだいじにするというような内容があった
この本を読み終えた後に感じたのは、
・自分の言葉を綴りたくなる
・自分も量をこなせば質を手に入れられるかも
・言葉は心の種からうまれるって
風情があるし的を得てる表現で良いな
きっと、筆者の思惑通りなんだろう
Posted by ブクログ
本を読んでいると何か書きたくなる。それが読書家の定めだ。
─と勝手に思っている。読書感想文だろうが日記だろうが関係ない。好きな作家を真似して書いて、たいして面白くもないのに素晴らしいものができたとひとり舞い上がる。
数日おいて読み返してみると、変なことがつらつらと書かれていて何だか気恥ずかしい。点で意味不明なことを書いていたりする。自分ではない他の誰かが書いた文章のように思えて甚だ不気味だ。
でもそれは紛う方なき自分の著作なのである。
自分が書いた物を自分で読んで理解できないとは、果たして伝わる文章と言えるのか。
伝わる文章・伝える文章とはいったい何なのか。本書の言葉を借りればそれは【愛を愛と言わずに愛を伝えることだ】ということらしい。
夏目漱石が【I love you】を【月が綺麗ですね】と訳したのは有名な話だ。日本人が相手へ何かを伝えるとき大谷翔平ばりの豪速球どストレートで物を表現したりしない、と漱石は言っている。欧米人ならともかく、確かに日本で「愛している」という表現はあまり耳にしない。ましてや好意の表現そのものすら遠慮している。物事をあまりに直截に表現するとむしろ悪印象を与えかねない。「愛している」という言葉はどことなくメンヘラな気がするではないか。異論は認めない。
ど直球に伝えることが正しいときももちろんあるだろう。しかし、日本文化は得てして物事を婉曲に曖昧に伝えるきらいがある。これこそ本書の重要なキーポイントだろう。いかに直接表現せずに相手へ伝えるか。
その方法を著者が教えてくれる。この本を読み終わった後には必ず何かを書きたくなるはずだ。誰かに何かを伝えたくなるはずだ。
え?そうはならなかったって?ザンネン。僕の伝え方が悪かったらしい。伝えるというのは、どうやら結構ムズカチイらしい。
Posted by ブクログ
「ワンチャッチ、ワンビジュアル」広告の世界で言われている。1つのビジュアルには1つのキャッチコピーのみだ。伝えたいことを絞ることでチカラが生まれる。
自己紹介の目的は「興味の入口」を作ること。自己紹介ですべてを伝えきることなんて不可能。「もう少し会話してみたいな」「あの件について話を聞いてみたいな」そう思ってもらえたらバッチリ。出口まで進んで行きたくなる興味の入口を自己紹介で作れたらそれでいい。あらゆる場面での1言を変えてみるだけで、入口が作りやすくなるかもしれない。相手との関係を育てるために、作るべきは出口ではなく入口。その先に進みたくなる入口を考えよう。
「言葉は時代と呼吸する」言葉の意味合いは年々変化して行くので、使おうとしている言葉が今どんな雰囲気を醸し出しているのか心を配るべし。
そもそもで問いを立て、たとえばで無責任に考えて、つまりで覚悟を持って決める。
記憶に残るための法則
異なる単語を組み合わせる
その中でものりしろがあるものがよい。「感想文庫」感想文と文庫に分けられる。
みんなが知る強い文脈を使う
歴史的な事実や故事成語やことわざを引用する。市民権を得ている表現をもじることで広がるスピードが上がる。「飛んでジム行く夏の女子」
見立てて名前をつける
これは、「ビジュアルの印象」を起点にする法則。伝えたい事象の状況はこの形に似ているなと見立て、名付ける。見立てる名付けの強さは、頭の中で情景をえがける。「質問ニョッキ」
すでにある名前に違う意味をもたせる
言葉の意味は1つではない。「ワイファーイ」乾杯で実際にグラスを合わせれない人。
真逆の言葉を同居させる
一つの言葉の中に、「違う矢印」を持つ言葉を同居させると、その言葉の奥行きが広がる。「進撃の老人」
企画書に愛と熱を、企画書をまとめたところで、その中にあなたの愛がなければ、相手には何も響かない。規定の条件やフォーマットをただ埋めていくような企画書は、説教臭くて、面白みにかける。うまく言葉に出来なくても、思わず前のめりになる「楽しさ」や「おもしろさ」が企画書に練り込まれているかどうか。言い換えれば、企画書に愛と熱を込めるということ。あなたの行動から放たれる言葉がそこにあるかどうか。会社の事情がどうとかではなく、自分を主語にして、実際に体験してみてここが良かったとか、イケてないからこうしましょうとか、感じたこと、動いたことを企画書に書いていく。個人的な本音こそが、強いメッセージになる。
企画書とは、企画の思考を共有する書類。最初の挨拶から始まり、「経験→本質→企画」の話を経て、最後、一緒に仕事をしませんか?と誘いかける。
ページをめくる喜びを作る、表紙のタイトルから心をつかみにいく。読み手はその先を読むためにページをめくる。世の中の多くの企画書は、企画書のタイトルで何かを起こそうとは思っていない。だからチャンス、他と同じことを書かないぞ、というスタンスで目立ちに行こう。
何ページにしろ、1ページに一つの役割がある。読書する時を考えて欲しい。めくるという行為には、ある一定の負荷がかかる。「ドレスを1枚ずつ脱いでいくように企画書を書く」そこに、めくりたくて仕方ない刺激があることを理想にしたい。「右脳と左脳を交互に刺激せよ」表現で右脳、データで左脳を刺激する。頭の中で心地よい理解を作ることが出来る。
好きなフォントを見つけるのも重要。フォントによって印象も変わる。
いい企画を作るための5つのステップ
1.企画する対象は「何者?」
自分なりの「マイ定義」をもつ。「だからこそ」の魅力を掘り下げる。
2.調べまくる。足で稼ぐ。
何かの発想の糸口は、みんなが当たり前のように素通りしていたものに疑問を持つことでうまれる。長所短所も意識する。それらが「魅力」であり「らしさ」である。
3.「今」という時代を捉える
発掘した長所のどの部分を押し出したら勝負できるか。スポットライトを当てる場所はどこか。「私は今、時代をこう捉えている」と仮説を言語化する。「だからこそ、このポイントは魅力的で、他と比べて勝負できる」そう胸をはって伝える。
4.誰の人生を救えるか?
どんな人の力になれるのかを想像したい。どんな悩みを抱え、どんな状況で、どんなことに関心があり、どんなことを嬉しいと思うのか。届ける相手の輪郭を明確にする。
5.大義名分のある企画を考える
「これはやるしかない!」と思えてくるメッセージ。「心地よいこじつけ」を意識する。いい企画には、本音と建前がある。どうすれば相手が納得感を持って受け入れられるか考える。
Posted by ブクログ
勉強します!いっぱいメモした。
わたしは、言葉が好き。日本語を愛してる。
だから、言葉選びに執着を持ちたい。
なのに、うまく言語化できなくて、もどかしいことが多い。
だけど、一番最後に阿部さんが書いてくださった
“才能とは、掛けた時間だ。
言葉にもしも才能が必要だとするなら、
これから生きていく限り時間を掛けて育てていけばいい。“
っていうお言葉をお守りに、
好きなことから逃げずに、向き合いたい。
これは初めて書くのだけれど、
私は、言葉で、誰かを、救いたい。
そしてできれば、救っていることを実感したい、から、仕事にしたいのかもしれない。
もう遅いかな。傲慢かな。
でも、わたしはたくさんの言葉に救われてきた。これからも救われる。だから、わたしも、自分の身から放つ言葉で、誰かを救いたい。元気にしたい。慰めたい。勇気を出してもらいたい。
メモ_φ(・_・
・伝わる とは、思い出せること
・素敵禁止
・苦手なものと向き合うほど、相手への誠実さが求められる
・ほぼ全ての仕事はどんなふうに紹介するかで決まる=それはつまり相手のどこに感動をするか?ということだ。
感動したコピー↓
飲み狭間の戦い
・ひどい言葉を発すれば、最初に傷つくのは自分。嬉しい言葉を発すれば、最初に救われるのは自分だ。
・読み進めたくなる文章の仕掛け作り
1 入り口で心をつかまれるか
2 ストレスなく読み進められるか
3 読み終えた後に感情を味わえるか
・読み手への配慮を忘れない
配慮とは、すなわち優しさ
読み手が読みやすいかを考えているかどうか
・企画書を相手に送る3つの心がけ
1 自分は本気か
2 相手は喜ぶか
3 ほんとうにできるか
企画が実現した後を妄想すること
基本形↓
自分はこう思った 経験
自分はこう目をつけた 本質
自分はこうできると思う 企画
→一緒にやりませんか
いい企画書作るために
1.企画する対象は何者か?
2.調べまくる、足で稼ぐ
3.今という時代を捉える
4.その魅力は、誰の人生を救えるか?
5.大義名分のある企画(これはやるしかない、という心地よいこじつけ)
・手紙を書くように生きる。
絶対大丈夫だ。
才能とは、掛けた時間だ。
言葉にもしも才能が必要だとするなら、これから生きていく限り時間を掛けて育てていけばいい。
Posted by ブクログ
何回でもまた読み返したくなるんだろうなという本。
何を伝えたいのか、相手に何を思いだして欲しいのか、なんでも「素敵」と言いたくなってしまう自分は一体何に心震えたのか?
一つ一つ丁寧に言葉にしてみようと思える本。
そして私でも心をつかむ言葉はつくることができるんだと本気で思わせてくれる。
Posted by ブクログ
「面白かった!」って、私の場合この言葉を多用する。それじゃ面白くないと。他の言葉に言い換えてもっと言葉を楽しまないとね。って所に頷いた。もう一つ、アイラブユーを今のあなたならなんと訳しますか?っていうところ。考えていると楽しい。生活の一つ一つが楽しくなる本でした。
Posted by ブクログ
『伝えたからといって伝わるとは限らない』
また手に取ってしまった。言葉の本。
どうも、私はこの類のタイトルに弱いようです。
しかし不思議なのが、どの本も少しずつ言葉についての捉え方が違っていて、学ぶことが多いところ。
もしかしたら、忘れているのかもしれませんが。
読んでいて、気になったところ。
①「よく使っている言葉、反射的に選んでしまうものを、違う言葉で表現する。」
「感情粒度」という言葉があるように、その瞬間で、「すごい」という言葉の意味合いは違ってきます。ならば少し間を置いて、言葉を選んでみるのはどうでしょう。
話し言葉は難しいですが、書き言葉なら意外と簡単だったりします。日記なんか書いていると、まさしく自分は繰り返し同じ言葉を使っていることに気がつきます。
以前、文末の言葉をですます調でなく、別の表現を使ってみると文全体が変わってくる、なんで本を読みましたが(『書くための文章読本』)、これは単語でも同じ。
たまには国語辞典で、慣れ親しんだ言葉を調べて、類語を使ってみるのもよいのかも。
②『どう受け取るかが自分らしさになる。…自分の素直な感じをちゃんと抱きしめてあげること。そこから自分の色が生まれるし、温度のある言葉が生まれていく』
双方向性の時代となった今、どうしても発信することに重きを置きがち。どう受け止めるか。そこに個性が宿るものだと私も思います。
どう思ったかは最終的には発信することになるかもしれませんが、受け止めるという過程を重視した発信はきっと違うものになると考えます。
『心をつかむ超言葉術』というタイトルの本でしたが、むしろ内容で心をグッと掴まれた気がします。
この掴まれた思いをどう発信していくか。
再び考える日々です。
Posted by ブクログ
文章を書く仕事でなくとも、SNSを使う人ならば、読むと勉強になることがあると思う。
著者は熱い方だと思う。
最後まで前向きで仕事熱心な姿勢が読み取れる。
ポジティブ感が苦手な方もいるようだが、たしかに一貫して上向きな空気感があるので苦手な方もいるかも。
押しつけ感はないので、合う部分や勉強になる部分を取り入れればいい気がする。項目が多いので、全て取り入れるのはなかなか大変な印象はある。ただエピソードも多く、じわじわ心に残るものも多いので、自分の頭の片隅に入るだけでも良い本だと思う。
途中で出てくる「そもそも」「たとえば」「つまり」で構成されている印象。語源を調べ、そこからの考察。多くの事例。どこが著者の考えで、どこが事例なのか、引用なのかわかりやすい。
言葉と多く向き合った方からこそ、言葉に優しさを感じるのだろうか。著書の最初と最後に「今のあなたなら」とつけるその一言が、「これから」を意識させる言葉術なのかもしれない。
Posted by ブクログ
クリエイティブに関係ない職種の人でも、社会人でない人にも読みやすく、分かりやすい本です。
阿部さんが自身と向き合ってファイトしてきた話に励まされると共に、言葉の選び方、人との繋がり方、インサイトの見つけ方にハッとさせられるような良本だと思います。
Posted by ブクログ
刺さった!
面白かったです。
誰かに思いを伝えたいと思うとき、口から発せられる言葉でも、ペンを走らせて伝える言葉でも、その思いの乗せ方を学べたように思います。
まずは自分の人生の大義名分を作ることができました。
これはわたしにとってとても大きなことです。
感謝です。
Posted by ブクログ
ものは、言いよう。
素敵禁止
アイラブユーの訳し方
伝える力はセンスではなく、かけた時間、、
気持ち、温度感を含めて人に伝える、伝わるコピーには背景、発信者の思い、受け手への配慮や優しさ、、たくさんのものが詰まってる!
自分にできる発信をしてみようかな、と改めて思った一冊。SNS始めるときに読めばクオリティが上がりそう!
Posted by ブクログ
最近語彙が貧困で...ということで読んでみた。
ちゃんと心をつかまれる本になっていた。
大半は、コピーライターとしての働き方の本かなという感じで、実用的な言葉術が書かれてるわけじゃないけど、そりゃそうだ、簡単なものではない。
心をつかまれたコピーはこうやって生まれたのだなと知った。
心をつかむ言葉を生むには、日常の些細なことに感受性を働かせて心を動かすことが大切なのだなと思った。
Posted by ブクログ
3.5よりの4!自分のお仕事と少しリンクしづらくてほぇ〜という部分もあったけど、作例が面白くて書くのって楽しいよなぁ、こんな風に考えながら書くこともできるんだなぁと思った。パッション、私の大好きなもの。でもやはりそれだけでは届かないものもあるよなぁ。
Posted by ブクログ
直結はしないものの,言葉を使って仕事をする者として,伝える相手の気持ちを考えるということは,改めて意識しようと思いました。
個人的には,天職は,英語で「calling」ということを始めて知りました。
まさに天から呼ばれるもの。
著者は,大先輩にコピーライターに向いてないかもねと言われたことがあるそうですが,それでも自分の「calling」はこれだと信じ,諦めずに努力されたことに思いを馳せ,自分自身のこれまでを振り返ると,胸が熱くなりました。
Posted by ブクログ
言葉の力について学びたくこの本を手に取りました。
言葉1つにとってもその言葉には色んな意味が含まれている事もあり、言葉を選ぶ際は辞書を使っていると著者は言う。
本書の中で著者は【素敵】とう言葉を使うのは禁止としてマイルールを定められているそうだ。
何故か❓【素敵】とういう言葉は抽象的なので本当に伝えたい事が伝わらないから。
辞書をスマホに入れておき言葉を選ぶ際に辞書を使う事は私も
習慣化したいと思った。
言葉のもつ力はとても大きく言葉選びに執着しようと思える本でした。
Posted by ブクログ
わかりやすくて、読みやすい。著者の体験談に基づいた構成をされている、というのが強い印象です。
企画と計画の違いが学びになりました。
広告太郎のエピソードか学びになりました。
手話のエピソードか学びになりました。
Posted by ブクログ
現役コピーライターである著者が、その経験も踏まえて、心をつかむ「言葉術」について実践的に解説。
夏目漱石が「月がきれいですね」とでも訳しておけ、と言ったと伝わる「I LOVE YOU」を、「今のあなたなら何と訳しますか?」という問いかけから本書は始まる。まさにつかみはOKという感じである。流石に言葉のプロだけあって、スイスイと読んでいけるわかりやすさであるが、その後もどうすれば人の心をつかむ言葉の使い方ができるかを自分でも考えながら読む進めていくような構成となっている。
本書を読んで、言葉の持つ可能性を再認識するとともに、もっと言葉を意識的に使っていこうと思った。
本書の中で特に、「思い切って引き算する」という指摘が印象に残った。
Posted by ブクログ
題名に惹かれて購入した。
読み進めれば分かるが、キャッチコピー力に負けた
という気分になった(良い意味で)。
表現方法深っ!が率直な感想で、直球勝負を好んで生きてきた私にとって(深く考えることから逃げているんですね、きっと)社会はなんか遠回しでめんどくさいな〜と思う事が多かったのでこの本を購入したみたのですが、
話したことをただそのまま受けとるんじゃなくて、その時の空気感も含めて何を伝えたいのか、言葉の奥にある思いまで汲み取るってのはすごく勉強になりました。奥まで奥まで。意識します。
Posted by ブクログ
○概要:
コピーライティングや企画を通じて自分の心と相手の気持ちを大切にする覚悟と、そのマインドリーディングやそれをカタチにする技術的な手法について。
○実践していく3つのこと
・あらゆることをマイ定義を起点に考える。
・企画の思考フレームを用いて企画書をつくる。
・企画書を贈る。
○使えること
・マイ定義を持とう。(p.47)
・企画は→。現在地A→幸福B。(p.84〜)
目指すべき幸福を考え、言葉に「→」を込める。
・企画の思考フレーム(p.114〜+280)
『そもそもそれはなになのか?』→
経験(たとえば)→本質(つまり)→企画
・カメラで撮るよう書く。「寄り」と「引き」。
「寄り」の目線なら、「なぜ?」「どうして?」という問いを持って、その奥にある心情や理由に突っ込んでいこう。
「引き」の目線なら、「過去・現在・未来」の視点で語ってみたり、「人間・世界・宇宙」の視点で語ってみたりすることで、文章に立体感が出てくる。(p.218)
・Facebookで贈った一通のラブレター(p.253〜)
・企画書を相手に贈る3つの心掛け(p.273)
①自分は本気か?②相手は喜ぶか?③本当にできるか?
・「ドレスを1枚ずつ脱いでいくように企画書を書く」そこに、めくりたくて仕方がない刺激があることを理想にしたい。
「右脳と左脳を交互に刺激せよ」
表現で右脳を刺激し、データで左脳を刺激する。(p.293)
・いい企画書をつくる5つのステップ(p.295)
①企画する対象は「何者?」
②調べまくる、足で稼ぐ
③「今」という時代を捉える
④誰の人生を救えるか?
⑤大義名分のある企画を考える
○大切にしたいフレーズ
・相手との関係を育てるために、つくるべきは出口ではなく入口。その先に進みたくなる入口を考えよう。試してみよう。焦らず、気長に。(p.46)
・企画とは「幸福に向かう意志」である。(p.84)
・「楽観は意志。悲観は気分」(p.85)
・落ちていく気持ちも知りながら、上がっていくための気持ちを選べること、それこそが希望を持つ人だと思っている。(p.112)
・しかしながら、踊りはじめた一人のバカをリーダーに変えたのは、最初のフォロワーなのだと。
ついていく勇気を持って、他の人たちにもその方法を示そう。孤独なバカを見つけたら立ち上がって最初のフォロワーになろう。自分自身が何に感動を覚えているのか。その気持ちに正直になろう。(p.138)
・自己肯定感とはつまり「感動の蓄積」なのではないか。自分の感情に自覚的になる習慣をつくることは、生きる姿勢すら変えていく。(p.141)
・一生懸命のあるところに何かがある。
その場に行って、好きになる、嫌いになる、どちらの気持ちになるかはわからない。そうだとしても、心に風は吹くはずだ。いいですねただ言うのではなく、「覚悟のある肯定」をどうすればできるのか考えてみる。(p.149)
・父の日、母の日があるように「ことばの日」という記念日をつくろう。(p.151)
・「聴す」。聴くという行為は、相手の存在自体を受けいれることでもある。だから「ゆるす」なのだと。どう受け取るかが自分らしさになる。感動屋になるということは、「聴す」ことの連続だ。(p.167)
・名前があることは、一人じゃないことの証しであり、僕たちの名前は人の思いを背負って存在する。(p.170)
・ひどい言葉を発すれば、最初に傷つくのは自分だ。
嬉しい言葉を発すれば、最初に救われるのは自分だ。言葉の犠牲者になるか、言葉を救世主にするか。(p.199)
・文章を読み進めていくのはトンネルに入り、灯りを頼りにしながら進んでいくのに似ている。
出口にどんな感情の景色を用意するか。書くからには絶景でありたい。(p.239)
・「戦略と創作が一体になって時代の騒ぎになる」(p.301)
・企画書で売り込んでいるものは何なのか?
結局、「自分」という存在なのではないだろうか。(p.301)
・目の前の大きな壁を、なんとしても次に向かう扉にしたかった。(p.308)
Posted by ブクログ
「ペルソナは考えなくてもいい、自分が一番の読者で自分が書きたいこと読みたいことを書くのが一番」というのが衝撃だった。今まで独りよがりだと言われることが多く、本を読んでも「誰に届けるか」をすごく意識させるものばかりだった。だけど、自分が読んでどう思うか、という視点もとても大切だと思った。
「コピーライター」としての考え方であるため、キャッチーな文言を作るにはどうするか、のような話が多いが、その為に行う「ハテナを日々持つ」ことは何においても大切だと思う。
Posted by ブクログ
シンプルにするとこで、言葉はスマートに伝わる。
言葉を深掘りする。その言葉がその事象に合っているのかどうか。辞書を使うのも効果的。
悲鳴だけでは共鳴されない。
愛と書かずに愛を伝える、言葉を探そう。
正論より、楽論を
Posted by ブクログ
「言外の情報」、比喩表現にも繋がるかな、これをサラッとできる人に強烈な嫉妬を感じる。文章も歌詞も、その他もろもろ一緒で、いかにその人にイメージさせるかが才能だと思う。
Posted by ブクログ
まさに「ものはいいよう」である。言葉を媒介にして分かったつもりになるので,言葉によるフレームによって同じものでも白黒灰と別なものとして分かろうとする。だからこそ,言葉についてのさまざまを理解しておくことは有用である。本書はコピーライターである著者の仕事観や言葉観?が綴られている。言葉の機能にはいろいろあるが,コミュニケートする機能に注目している。人と人をコムする。知ってもらう,考えてもらう,動いてもらう。言葉に他者への強制力はないが,言葉をどう表現するか(コンテキストを含むアートデザイン)で人(自分を含む)を動かすことが可能であることを本書では示唆している気がする。
Posted by ブクログ
コピーライターの基本。
相手に何を覚えてもらいたいか
企画する時にはまず「そもそもそれは何なのか?」を考えていく
考えたいことに「的」をつけて考えてみる。
それは「たとえば」どんなことなのか
最後に「つまり」
愛とはつまり、無意識だ。
それなら「昨日も、夢に出てきたよ」かもしれない
そもそもで問いを立て、たとえばで無責任に考え、つまりで覚悟を持って決める
記事タイトルのつけ方
①文章中にある象徴的な一行を抜き出す
②内容全体を踏まえた上で俯瞰したタイトルをつける
Posted by ブクログ
今の自分なら“I LOVE YOU”を何と訳すか。
問われて、つい真剣に考えてしまった。
本書には他者の考えた訳がいくつか掲載されている。
それを見て、人によって訳し方は違うのに「なんか分かるなあ」と感じられる。
こういうのを、心がつかまれている状態と言うのだろう。
「伝わる」とは「思い出せる」ということ。
この解釈はすごく好きだなあと思った。
Posted by ブクログ
分かりやすいし、選ばれた言葉や文章が読みやすい。言葉に対する熱量も強く、言葉を使った表現方法も考えさせれる。
しかし、常に上向き前向きの考えがたまにきつく感じたり、自分の行った企画の紹介を読むとたまに「こういうことをやりました。うふふ、スゴいでしょ?」アピール感をチラチラ感じて、あまり面白くは読めなかった。