【感想・ネタバレ】警部ヴィスティング 鍵穴  ~THE INNERMOST ROOM~のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ヨルン・リーエル・ホルストのヴィスティング警部、未解決事件シリーズ第二弾。

検事総長直々に、死んだ政治家の家から出てきた高額な紙幣の謎解きを依頼されるヴィスティング警部。秘密の指令のため、必要最小限のメンバーで事件に臨むことが求められる。娘のリーナ等と共に捜査を開始するが、前作で出会った正反対の捜査方法で事件に迫る国家犯罪捜査局のアドリアン・スティレルも絡んできて。。。

今作も読みやすく、ページターナーなところは相変わらず。単純な事件かと思いきや、複数の事件が絡んできて非常に登場人物が多くなる中、収まるところに手堅く収める。派手さはないが、警察小説のお手本のような作品。
コールドケースを扱うシリーズといいつつも、前作以上に現在進行形のサスペンスもあり。読み応え十分。鍵穴に合う鍵さえ見つければ、とんとん拍子にことが進む、納得の題名。

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2023年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノルウェー産、正統派警察シリーズもの。
キレの良い直球。完成度高し。

労働党の大物政治家バーナール・クラウセンが急逝した。
死因に不審なところはないが、別荘から多額の現金紙幣が発見される。
検事総長から直々に、警部ヴィスティングのもとへ真相究明の極秘指令が寄せられるところから始まる。

鍵となるのはクラウセン関与について名指しで告発状のあった過去の未解決失踪事件と、同じく未解決の、同日に発生していた空港での現金強奪事件。

『鍵穴』というタイトルながらも印象的なのは、”捜査の喩えにふさわしいのは鍵ではない。ジグソーパズルだ”という示唆。
まさにそのとおりの進行で、外枠が埋まり、次第に図柄が見えてきたところで、ピースのはめ違いやどうしても埋まらないピース、行き詰まりに出会う。
そうかと思えば急に霧が晴れることもある。だがまだ何か足りない。
といった風情で北欧ミステリらしくしっとりとした始まりから、尻上がりに疾走感を増し、最後は息もつかせぬ展開。

前作『カタリーナ・コード』もなかなかの出来。
今作も含めて未解決四部作(コールド・ケース・カルテット)の2作品とのこと。
次作も邦訳済みのようで、期待大。

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2022年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今回も北欧ミステリーらしい正しい捜査を丹念に描く警察小説で楽しめた。450ページほどで短い方だが充実。
なぜそんな大金を現金で?という理由がとても腑に落ちるものだった。
唯一、ジャーナリストに警察の捜査を任せてよいのか?という疑問は毎度湧き上がるが、もうよいのだということにします。

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2021年05月04日

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