あらすじ
暗殺者《屍》の任務後、選抜組の少女たちが出会ったのは、記憶喪失で出自不明の少女――アネットの母。感動の再会に盛り上がる一同だが、それはチームを分断する残酷な運命のはじまりだった。
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落ちこぼれ少女達が死亡率九割超の『不可能任務』に挑むスパイファンタジー!
「戦争はコスパが悪い」として、スパイ達による情報戦が繰り広げられる世界のとある国で発足したチーム『灯』。
そこに集められたのは各地の養成学校の落ちこぼれ少女達で、ボス兼教官の青年・クラウスは凄腕のスパイだが口下手&超絶教え下手なポンコツだった!
本作は、そんな彼女達が超難度の任務に挑み絶体絶命のピンチに陥りつつも、なんやかんやそれを乗り越えていくお話となっております。
(最終的にクラウスさんがごり押しでなんとかしちゃったり?)
スパイものならではのトリックも随所に散りばめられており、アクション要素もあり。
尖った能力とどこかしらに難がある個性的な面々の会話によるコミカル要素も。
このような題材のものとして、読みやすく非常にライトに楽しめる1作です!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
暗殺者『屍』のミッション達成後、ティア・モニカ・エルナ・アネットの4人は、行方不明になっていたと思っていたが、休暇を満喫していた。そこで4人はアネットの母と名乗る人物と出会うが、それがチーム最大の危機に・・・!!
今回はアネットがメインの回。
記憶喪失で謎だったアネットの出自が少し明らかになりました。
TVアニメ「スパイ教室 2nd season」でも描かれていたお話です。
2巻では出番がなかった、『選抜組』と呼ばれる4人の少女をメインにした3巻。「仲間とのズレこそがチームの鍵」と作中の台詞があるように、それぞれに方向性が異なるスパイたちのぶつかり合いが魅力的なエピソード。甘さを指摘されながらもヒーローとしてのスパイを目指すティアと、純真さの中にダークさを兼ね備えるアネットには『スパイ教室』という作品の両面の魅力が顕著に表れているなと思う。
冒頭の展開からアネットの最後の台詞に繋がる、そういうフリ・オチがしっかり効いているあたりもとても好き。
Posted by ブクログ
アネットのお母さん、毒親っていうのになるのかな。
腐れ具合がひどい。
モニカとティアの対立、そこからの共闘みたいな感じ好き。
8人それぞれ個性があってどの子も好き。
今回も面白かった。
Posted by ブクログ
善人一辺倒のチームは瓦解する。イエスマンだけじゃ組織は成り立たないのか。これはいろんなところで当てはまるかも。組織に反対派は必要ということだね。
Posted by ブクログ
アネット、人気だったようでジャケット絵に。個人的にはアネットも可愛いがモニカが好き。今回はアネット回。まさかアネット、ティアの事をそう思っていたとは…。それにしても、前回グレーテ回だったのに表示をアネットにかっさらわれて、ちょっと不憫…。
Posted by ブクログ
屍の撃破後、選抜チームの休暇が描かれていた。
アネットの無邪気さというか無垢さも凄いけど、ティアの頑張りさが目立っていた。
主人公はティアじゃない?くらいに。
チーム同士の信頼関係が分かる話だった。
Posted by ブクログ
マティルダの真実で悪意を見せつけられたと思ったら、アネットが更にそれを上回る、読んでいてスパイ達の活躍に盛り上がっているところにアネットの真実で驚愕でした。「忘我」の本当の意味に震えた…
まだ読んでない笑
とりあえず、ポイント貰えるらしいのでコメント残します。
YouTubeを見ていてこの作品に出会いました。はい。これ以上書けることは何もありません。
Posted by ブクログ
【生きる世界は甘くなく、打ち勝つ為の残忍さが必要となる】
チーム灯のメンバーが失踪した真相が明かされる中、アネットの母と再会する事で残酷な運命が始まる物語。
スパイに必要なのは、仲間とのズレこそをチームの鍵とし、エゴを剥き出しにして衝突する事。
失踪した仲間を捜索する為に抜擢されたティアは連携の取れない仲間達と試行錯誤しながらぶつかり合う。
そして、アネットの母との再会により、純朴だった母親の素顔のベールが剥がされる。
娘を利用して逃亡しようとする圧倒的邪悪さを前にして。
アネットは純粋な残忍さで母に鉄槌を下すのだ。
Posted by ブクログ
アネット回かと思いきやティアにも結構焦点があてられていて、一冊で二度美味しい気分。
アネットって記憶喪失だったんだっけ…ってぐらい彼女の印象は薄かったんだけど、人気投票では1位だったそうで、見てる人は見てるんだなー。この巻でアネットが人気があるのも納得。
明るく純真無垢な彼女だが、本性は「灯」の中で一番スパイに向いているのかもと思わせるようなものだった。
私は最後までアネットが可哀想と思っていたが、彼女は憐れまれるような存在ではないことがよく分かった。自分がアネットの立場だったら、簡単に懐柔されて悲惨な末路を辿っていただろうな…
今回、「灯」のメンバーの距離がまた少し近くなったようで嬉しい。あの絶対に内心を明かさないモニカですら、ティアによって秘密が明らかにされてしまう。ああ、気になる。モニカの想い人誰なんだろう。
Posted by ブクログ
アネットがなぜ過去の記憶を失ったのか、
なぜあんなにもいろんなものが作れるのか、
アネットの過去が明白になった
アネットのお母さんもスパイだったの⁉︎って思った
アネットが自国水準ではない機械を作れるのは
アネットのお母さんが敵国の研究者(?)だったから
今回も最後まで騙されてしまいました
アネットのお母さんが義理のお母さんだったこと
アネットや他のみんなを利用して国に帰ろうとしたこと
アネットを殺そうとしたこと
そして、アネットがとてつもなくすごい子だったこと
クラウスも言っていたことですが
『灯』にはちゃんと冷酷さを兼ね備えた少女がいました
相手が義理の母でその記憶をなくしていたとしても
普通の少女にあんな決断はできない
また1人の少女の秘密が知れたことが
すごく嬉しいです
次の巻ではどんなことが知れるんだろう
とっても楽しみです
Posted by ブクログ
帯に第2位って書いているのを、2巻かと勘違いして、先に読み始め、100ページほど読んでから気づいて、2巻に戻った。帯にも騙された感じ。この巻の主になるのが夢語のティアと忘我のアネット、私の推し氷刃のモニカも活躍してとても良い。最後に全ての少女スパイがリストアップされて、”蛇”に立ち向かうぞ、というステイトメントがあり、さらに続刊が楽しみ。
Posted by ブクログ
この巻の内容はとんでもなく甘い。いや、スイーツとかそういった方向の甘さではなく感情を優先して行動する少女達の行動があまりに甘ちゃんすぎる
だからこそ、最後に明かされる底知れない悪意に多大なインパクトを喰らってしまった
『屍』対策のために優秀な者を選抜されたはずのティア達一行。だというのにてんでバラバラで協調性皆無な様子には思わず笑ってしまう
第2巻で描かれたリリィ達一行は実力不足な面が有りつつも、協力して事態打開に当たっていた事を思い出すとティア達のバラバラ感は一層強調されるように思う
能力は高くても協力する気がないならそれはチームとは言えない。けれど、クラウスが求めるのはエゴのぶつけ合い。互いの協力が必要不可欠なスパイチームにおいて衝突を推奨している
それは一つの面では正しくて、高い能力を持つティア達だから協調して自分の良さを消すよりは勝手に行動してでも自分の特色を出した方がより良い結果を導き出せることも有るのだろうね
そういった事情もあってか、この巻にてティア達は目指す成果が全くバラバラのまま突き進む
ティアとモニカは対立し、アネットとエルナに積極的な協力はなく。そしてティアのエゴが他の者のエゴを駆逐して、遂にクラウスへの裏切りにまで繋がってしまうのは驚きの展開だった
ただ、エゴをしっかりと持っての行動であってもスパイとして未熟で甘ちゃんなティアでは瑕疵が目立つ。事実、マティルダの悪意を垣間見ながらもそれを見つけるのが遅過ぎたために取り返しのつかない事態になりかけた
だからこそ、暗躍の形であっても冷たい判断を担う人物がチーム内に必要となってくる。まさかそれがアネットになるとは予想もしていなかったけど…
アネットの判断と行動はチーム内で衝突はしない。だからティアの判断もモニカの行動も邪魔しない。けれど、どうしようもなくズレている
ティアが提示した甘さやマティルダが利用しようとした善意からもズレている。だからこそ、マティルダは最後の最後にあのスイッチを「問題ない筈だ」と思って押してしまったのだろうけど
でも、本当に恐ろしい気分になってしまったのはアネットが『不合格』とした動機。あの発言、マティルダは全くそんな意図で言った言葉ではなく、また『合格』となったティアもアネットを理解した上での言葉ではなかった
本当に些細な差によって生まれた生存権の差。
狂気に満ちた母親ですら気味悪がり恐怖し、殺し捨てようとした邪悪さを持つアネット
クラウスが最終兵器として欲した存在の真価がスパイらしさと邪悪さが綯い交ぜになった形で提示されたラストの衝撃は素晴らしいものだった
キャラ一人ひとりが魅力的
展開が読めてしまうと面白さが減ってしまうが、それでも十分楽しめる。最後まで読んで、あれ?もしかして終わりが近いのかと危惧したが、ファーストシーズンね、よかった。