あらすじ
「この子は、私が引き取って育てます」
私、歌枕綾子、3ピー歳。亡くなった姉夫婦の娘を引き取ってから早十年。高校生になった娘は、最近は幼馴染みの男の子、左沢巧くんといい感じ。もしかしたら付き合っちゃうかも? タッくんはとってもいい子だし、私は大賛成ね。
え? 彼が私に話があるって、まさか『娘さんを僕にください』的な話なの?
やだもう、ちょっと気が早すぎ――
「綾子ママ……俺、ずっとあなたが好きでした。俺と付き合ってください」
「……娘じゃなくて私(ママ)が好きなの!?」
隣の男の子が惚れていたのは、娘じゃなくて私だった!? 嘘でしょぉお!?
姉の娘を育ててきた女性と、そんな彼女に片思いをしていた少年。長年の想いが爆発する超純愛ラブコメ、開幕!
感情タグBEST3
時間を忘れて読みました
男性向けライトノベルの恋愛もので、女性一人称視点で描かれる物語からしか得られない栄養素がある。
男性側の視点もありますが、メインは女性側の視点です。
驚くほど純粋でひたむきな恋で、本当に最高でした。
文章も丁寧で非常に読み易かったです。
ピュアな大人の女性が主人公
未婚の30代シングルマザー(歌枕綾子 表紙)とお隣の大学生(左沢巧)の物語。30代女性がヒロインという珍しい設定の作品ですが、綾子ママも大学生のタックンも交際経験がなく初々しいラブコメが展開されます。娘の美羽の他、綾子ママの上司に巧の同級生が登場しますが、彼らはみな悪意のあるキャラクターではありません。その為、この二人の初々しい物語を心地よく楽しめました。分量も気にならない読みやすい作品です。
読んでみる前と後で印象が変わる
最初は多少の下心がありながら、興味本意で読んでいたら、どんどん感情移入してしまって、すごく純情な気持ちになりました。
1巻を読見終わった後は自然と2巻をポチってました笑
Posted by ブクログ
義理の娘を育てるシングルマザーだが、隣の家に住む娘の幼なじみに好かれる話。
幼なじみカップルは少女マンガによくある設定だが、まさかのお母さんがヒロインは面白いなと思って読んだ
文章はわかりやすくて、全体的にコミカルでとても読みやすい。
けど展開や構成はすごくしっかりしてて、とてもよかった。
大人になって背負うものが増えるほど行動しづらくなる的な話は、すごくわかるなって感じた。自分自身は背負うものなんてないから「好きならいっちゃえよ」派だけど、家族や世間体とか年を取ればリスクを背負いたくなくなるものだよなぁ。自分はそんな年の取り方はしたくない、と感じた。
Posted by ブクログ
女性主観の地の文を読む男性としては、登場人物たちがいちゃついてるのを外から眺める感じになる(性差があるのに完全に感情移入できるかと言えばそうではない)ので、少しの疎外感。ただ、NTRやBSSが流行ってるので、それでも良いのかもしれない。
登場人物同士で一生いちゃついてろ。ぼくは壁のシミになってそれを眺め続けるから。
主人公が女性だから女性でも読めるかなと思ったけど、男性が望む女性像が投影された女性主人公の線を拭いきれないので、万人受けするかと言えばあんまりな気がする。
あと、首都圏の閑静な新興住宅地を想像してたのに、登場人物の歌枕とか左沢とか梨郷とかレア苗字のせいで、山形に連れ出された。
ママ好き
タイトルと表紙に反して、凄く真面目な純愛モノ。
巧くんの10年に及ぶ純愛と、綾子さんの年上かつ子持ちであるが故の葛藤が丁寧に描かれていていい意味で裏切られた。
二十歳からしたらアラサーがおばさんっていうのも分かるけど、でも実際三十過ぎの女性なんてまだまだ若い。
綾子さんが自分の事をおばさんなんていって、恋愛を最初から諦めてるのが切ない。
だからこそ、綾子さんの事可愛いって思ってる巧くんに救われる。
面白かったです。