あらすじ
川越の定食屋「たぬき食堂」。〈食べると悩みが解決する〉という絶品定食を求めて、今日もお客さんが訪れる。ある日、結婚式の二次会で店を貸切りたいという依頼が。花嫁の女性は店主・大地の初恋相手で……
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
川越にはJR川越駅と西武新宿線本川越駅があり、本川越駅の方が賑やかです。小江戸川越の「たぬき食堂」を舞台にした物語。信楽昇吾・大地父子と500歳以上のたぬきの化身たまき(一見20歳の娘)が営んでいます。高橋由太「まんぷくトマトソースと親子の朝ごはん」、作ってあげたい小江戸ごはんシリーズ№2、2020.5発行、連作短編5話。面白かったです。
Posted by ブクログ
目次
・節東風(せちごち)――まんぷくトマトスープ
・桜湯――ごまねぎポン酢
・春祭――びっくり焼きおにぎり
・祝言――えんむすびのサツマイモ
・掻餅(かいもち)――ぼた餅とおはぎ
偏見だとは思うけど、最近こういう話が流行っているんだろうなあ。
ちょっと頑張れば作れそうな美味しい食事(またはスイーツ)と、ほっこり心温まる物語。
本屋さんに行けば、これでもかってくらい並んでいる。
玉石混交なのはどんなジャンルでもそうなのだけど、ちょっとこのジャンルは善意の読者に付け込んで、作品の出来というハードルが低いと思うわ。
例えば、結婚に反対していたとはいえ、結婚式のあとの食事会でも娘の結婚相手に対する罵詈雑言が止まらない。
だけど、せめて結婚式ぐらい挙げろ、世間体が悪いから、といったのも親なのだ。
情緒不安定か?
そしてそんなに結婚相手が気に入らないなら、食事会なんて最初からしなければいい。
世間向けに式を挙げて、写真を撮って、解散すればいいだろう。
食事会の会場に対しても、その態度は失礼極まりない。
教師のくせに社会常識に欠けている。
っていうか、結婚式のあとの食事会を町の大衆食堂に、しかも二週間前に予約っていう娘もどうだろう?
何か裏があるのかと思っていたけど、特に何もなく。
家族だけだからって…。
もちろん大地の提供する料理で、一件落着はするのだけれど。
それまで何も言わずにこの状況を放置していた母親にも腹が立つし、何よりも娘の晴れの門出を祝うという華やぎとか一切ないのよ、この家族。
ストーリーのために登場人物の言動が制御され過ぎているのに、「これがいい話です」的に書かれているのには、蕁麻疹が出そう。
高校を卒業したら、娘が別れた妻のところで暮らすようになるんじゃないかとびくびくしている父親の話もさ、ちゃんと面と向かって娘の将来について話をしなくちゃダメじゃん。
どうするのが一番いいのか、娘の意志が一番大事だけれども、親としての意見やアドバイスだって必要じゃん。
それを、最後の思い出づくりって、なんなんだ。
学校祭に親子で屋台を出すっていうのもちょっとびっくりだけど、それに対する助っ人が多すぎ。
芸能人まで出してくるのは反則。
売れればいい思い出というのも短絡的。
ここまで文句たらたら書いてきましたが、最後に良い情報。
唐揚げをきな粉で揚げると、コクと香ばしさが増すんだって。
これはいいことを聞きました。ほくほく
Posted by ブクログ
商店街の人達との関係も良好だし(たまきちゃんのおかげ?)、大地君も確実に成長している。
様々な親子の関係や、本筋に邪魔にならない程度の恋心も描かれていて、今回も面白かった。
何よりたまきちゃんが本当に美味しそうに実食する場面は食欲をそそられる。
美味しいは正義。
納得!