あらすじ
日本のオタク文化商品は、いかにして世界的なブルーオーシャンとなり、成長を続けているのか。
「オタク経済圏」のキープレイヤーの戦略を解き明かし、5G時代のビジネスのヒントを提示する一冊。
<以下、序章より>
事件は2019年4月6日におきた。おそらくは歴史上はじめて、純日本のコンテンツ、それもプロレス団体がマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)の会場を満員にしたのである。
(中略)
これをプロレスのようなマイナー競技の、一興行の事件として片づけてはいけない。なぜなら、このプロレスの北米展開を仕掛けている新日本プロレスは、親会社としてカードゲーム・モバイルゲーム・アニメ・音楽のキャラクターコンテンツを展開するブシロードを持ち、その展開は明確な戦略をもって行われたものであるからだ。キャラクターメーカーによるプロレス展開――一見無関係にもみえるこの組み合わせには、れっきとした物語があり、その物語こそは日本企業の海外展開を成功に導くカギを握っている。
(中略)
「ポケモン」も、「ドラゴンボール」も、「新日本プロレス」も、本書が事例として挙げ、米国で市場を築いた超日本的なオタク文化商品は、デジタルの力を借りてコンテンツをライブコンテンツ化し、「オタク経済圏」を構築することに成功した。2次元のアニメやゲーム、3次元のタレント・イベントなどの複数のメディアミックスチャネルを同時多発的に巻き込むことで、2.5次元の価値体験を創造する。コンテンツが静的なパッケージではなく、動的なサービスに、供給の仕方も消費のされ方も変化しているのが今という時代なのである。
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Posted by ブクログ
身近なエンタメ素材が題材なので、入りやすい。
その1面、ロジカルなストーリーテリングを意識しているためか、内容が中々頭に入って来づらいのが残念だった。
その一方でやはり、著者のプロレスに関連した記述はライブ感があって、とても理解し易かった。
個人的には、このアプローチで全体題材を記述すると、より素晴らしい著になるだろうと確信しました。
Posted by ブクログ
FBのGフレンドからの紹介で読む。背景や目的なく。
コンテンツビジネス(特にキャラクタービジネス)のお話。
クールジャパンの根幹のアニメを中心とした。
<漫画→アニメ の、当初のビジネスモデル>
当初の漫画のビジネスモデルは、
雑誌で試して、単行本で回収するビジネスモデル。
雑誌連載時は、薄利。
漫画文化を支えているのは、現場のブラック職場。
(アマのアシスタントなどが支えている)
漫画大国タイル所以の一つ。
たくさんの漫画が切磋琢磨することで、レベルが高まる。
(アメリカなどのように、規制が入ったり、
(アメリカでは。、漫画表現に規制hが入り、社会的に正しい模範になるテーマしかできない(スーパーマンとか、ヒーローもの。)→ ユーザーが離れる
→ 賭博から、やくざ者なと、非常の幅広い作品が展開される。
大手による合併が続くということも画一化→競争がなくなるとったことで、レベルの向上にはつながらなかった。
(WWWEとプロレスの関係性においても)
(日本語という言語の独自性が、その環境を育てたのかもしれない。ガラパゴスの恩恵の一つ)
雑誌→単行本というビジネスモデルから、
単行本→アニメ→メディアミックスというモデルへ
転換せざるを得なかった。
(アニメでは利益が出ないので)
アニメ委員会方式(テレビ、広告代理店、映像、音楽玩具などが出資する)
テレビの深夜枠+ビデオレコーダー
(CMでペイするというモデルではなく、その後の著作権ビジネスで儲けるモデルへ)
メガヒットアニメ、大人向け、ホームビデオという3つで、アニメ産業の変革。
その後、
・深夜アニメ、BS,CSなど枠の拡大
・アニメ委員会というファイナンス手法
・ビデオ、など、OVAなどマネタイズ方法が多様化
することで、ビジネスモデルが進化。
動画配信によって、世界展開へ
15000億 市場だったが、海外だけで10000億に。
<ゲーム→キャラクタービジネス:任天堂→ポケモン>
2010年までは、日本のゲーム会社トップ6社が、
ゲーム業界の利益を独占してきた。
2010年ごろから、中国をはじめとする海外勢に、浸食された。
ドラクエ
漫画とゲームを組み合わせた(ジャンプ放送局、鳥嶋編集長、鳥山明)新しいモデル。
漫画では、メディアミックスの起点になるのは難しい。
(決まっていないことが多すぎる)
拝啓、声、音楽、など情報密度が不十分。
なので、アニメ化は、「その世界を取り巻く情報を固める良い機会」なので、ライセンスのハブとなりえる。
ポケモン:
ゲーム→TGC(任天堂にはノウハウがないので、外注)
ゲーム会社は、ゲームで儲けるノウハウ。
小学館というrライセンシングビジネスにたけた会社がいたからこその展開。
1業種1企業
→ 70社に ゲームを出すのは数年に一回。その間もブーム、キャラクターの鮮度を保つために、とても重要。
パッケージメディアの衰退。
ゲーム・アニメ関連のコンテンツビジネスは、伸長している。
ほとんどが、携帯コンテンツ消費。
携帯によって、隙間時間を制した。
次の駅までとか、数分を蓄積することで新しい時間を創出した。
にほんは特殊CDの売り上げが、そこまで落ちていない。
AKB商法のおかげ。
応援するという動機付け。
サブカル→メインカルチャ
サブカルのほうが、顧客単価が高い。
アナ雪は、1600万ぐらいいるが、市場規模は50億程度
一方、ラブライブなどは300万人ぐらいいるが、439憶
テレビのライブ感を支えるコンテンつとしてのスポーツ。
世界のどこにもないからグローバル化できる
コンテンツを生み出すプラットフォームの変遷
日本的コンテクスト
日本的経営、非効率的な経営がもたらす、豊富な中小企業群の切磋琢磨から、
優れた製品が結果として生まれてくる。
欧米のように、すぐに合併してしまわない、ことは、生産性の低さにつながるが、
そこで製品力が高まる。
伝統的企業が変われるのも日本的特徴。