【感想・ネタバレ】秘密に満ちた魔石館2のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズ2作品目。こちらも異国情緒が溢れているが、2巻目はファンタジー性や民俗学性が色濃く出ていると思えば、近代を舞台にして現実と交差している内容だ。ラピスラズリを砕いて描かれた絵を製作者と貴族令嬢、妖精伝説を下敷きにした「琥珀」、神秘的な老人から与えられたトパーズで成功するものの自分を見失ってしまった「トパーズ」、一族の呪いを解いた「翡翠」、推理小説にそのままなりそうな内容の「黒真珠」、そして所有者達の憎しみと哀しみを閉じ込めた「ダイヤモンド」エピローグで魔石館の主人が「石は奥深い。愛しさも憎しみも掻き立てる。石をダメにするのも人間なら、本当の意味で輝かせられるのもまた人間」というのは、本当に真理だと思う。その言葉を借りるなら、アルフォンソもイシャンもシルヴィアも、輝かせられる人間なのだろう。イシャンも、心を入れ替えたと思う。最後の「ダイヤモンド」では、ヒトラーが出てきたのにはリアリティがあった。

0
2024年03月16日

Posted by ブクログ

美しく、神秘的で、魅力と秘密にあふれた石達が語る、様々な国や時代を舞台にした不思議な物語。今作もラピスラズリ、琥珀、トパーズ、翡翠、黒真珠、ダイヤモンドなど様々な石が登場。翡翠のお話が好きだった。欲を持ちすぎるのは良くないね…何事もほどほどに

0
2024年02月11日

Posted by ブクログ

魔石館、第2弾。
1作目のラピスラズリ、エミリアと青年の物語が1番好き。
彼女のあの決断、覚悟、なんて素晴らしいのだろう。
その絵、見たみたい。
トパーズ、彼は間に合ったのだろうか。
そして、黒真珠の物語。あの昔話みたいと思っていたら、まさかの展開。ああいうの、大好き。
3巻も手元にあるので、すぐに読もう。

0
2022年11月23日

Posted by ブクログ

古今東西の主人公達が、それぞれ石に魅力され力強く生きていったり、人生を翻弄されたり、人生を切り開いたりと大人でも楽しめます。それぞれの宝石の言葉や意味も載っています。

0
2021年10月19日

Posted by ブクログ

『銭天堂』の著者による、宝石や鉱石をモチーフにしたシリーズ。
ふりがなや挿絵もふんだんについているので、小学校中学年以降からおすすめ。

石とは魅力的で、米粒の先より小さな石ひとつでも高額なものがある。
かと思えば河原にごろごろと転がっている石も。
長い年月をかけて作られた石は、魔力のように人を吸い寄せる。
本書ではラピスラズリ、琥珀、トパーズ、翡翠、黒真珠、ダイヤモンドの物語が収められている。

ラピスラズリの物語は、深い海の青、ウルトラマリンを顔料として描いた絵画の話である。
悲しい目をした少女を、徒弟が描く。美しくはにかんだ顔ではないそれは、彼女の本質を表している。
無名作家が現れては消え、しかし作品は後世に残る。
少年が描いた少女の絵は、今もきっと、飛び回っていることだろう。

黒真珠の物語の舞台はフランス。
アール・ヌーヴォー華やかなりし時代を想像した。
かぐや姫のような謎のおおい美しき女性は、貴族の男性たちを虜にするのだが、さて、誰が彼女の心を射止めるのか。
結末で明かされる秘密と、未来を予感させる記述に、短編の面白みが味わえる。

0
2021年02月28日

「児童書」ランキング