あらすじ
【イラスト付き】独自の染色技術を持つ李家の末っ子・伶偉(リンウェイ)は失踪した姉の代わりに、皇太子の妃候補として性別を偽って後宮に入ることになった。職人の子である自分が妃に選ばれる可能性は限りなく低く、すぐに里に帰れると考えていた伶偉。だが幼い頃迷子になった自分を少女と勘違いして助けてくれた青年に宮中で再会、彼に心惹かれてしまい……?電子限定書き下ろしSSを収録!!
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Posted by ブクログ
凄く面白かった♪
ずっと読むのを楽しみにしていました。
ほぼ一気読みです。
主人公の美少年は優れた染色や織物を代々生業としてきた家の息子として生まれました。
幼い頃、一つ違いの姉と女の子のなりをさせられ、都に上ってきたときにまだ少年だった皇太子と出会います。
年頃になり、皇太子の妃選びが大々的に行われ、何故か辺境の村の娘にすぎない姉にも呼び出しがかかりました。
ところが、姉には恋人がおり、いよいよ後宮に行くという数日前、姉が恋人と出奔、弟の伶偉が代わりに「少女」としていくことに。
-いつ男とバレるか。
緊張と不安で一杯のまま後宮入りした伶偉の前に、リンシーと名乗る麗しくも凛々しい青年が現れ、二人は夜毎、逢瀬を楽しむようになるのですが-。
大体、こんな内容です。
どこかで読んだことがあるかな~、細部は違うけどという既視感はかなりあります。
BLには多い身代わり花嫁ものですね。
主人公たちの出逢いから始まり、受けの方が身代わりとなる経緯からハッピーエンドの結末まで、読む方はすべて展開が予測できます。
でも、面白くて一気読みでした。
何より、主人公の伶偉の正義感の溢れるところ、優しい性格、普段は慎ましくてたおやかなのに、皇太子の危機となるや人が変わったように勇ましく大胆になるところ、キャラがとても魅力的です。
ただ、いつもこの手のお話を読んで思うのは、無理に主人公が男の子じゃなくても良いし、TLで読んでみたいなということ。
また、出逢いから結末まで、数多く出回っている身代わり花嫁ものとまったく同じパターンを辿るのが私的にはイマイチでした。
どこか他の類似作品とここが違うという点があれば、なお良かったのになと思います。
中華風ファンタジー
皇太子×姉の身代わりに妃選定にやってきた弟
受けの家は織物が盛んな村にあり、毒草を工夫して使うことで極上品を作りだし、宮廷と取引してきました。しかし毒草を用いているからと皇帝暗殺疑惑をかけられてしまいます。なんとか疑いは晴らしたものの、村の織物は皇室御用達ではなくなってしまいました。なんとかまた使っていただきたいと折に触れ王都へ献上にいきますが、毎回あしらわれて終わり。ある日その帰り道で迷子になった受けは、年上の少年(攻め)に助けてもらいます。
身代わりと言ってももともと当人同士が好感を抱いていたため気持ちの上では問題ありません。
問題なのは宮廷の中でした。どちらかといえば宮廷内の陰謀や権力争いのドロドロがメインで、それに巻き込まれた感じです。なかでも後宮に渦巻く女同士の陰険なドロドロが一番読み応えがあったような。
なのでちょっと攻めの存在感が足りないかな〜?恋愛色が薄めに感じました。ラブするのではなく、受けがいろいろ頑張った物語というか。
そういえば、受けに優しくしていた方はどうなったんでしょう?彼女の掌返しも見事でした…。