【感想・ネタバレ】論語と算盤のレビュー

あらすじ

ときは明治初期。金儲けが卑しいとされていた時代に100以上の企業の設立に携わり、日本の経済発展を牽引した一人の男がいた。男の名は渋沢栄一。その思想の背骨には“論語”があった。次の一万円札の肖像となる伝説の人を、漫画で活写!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

わかりやすくてさっと読めたし、物語としても面白かった!

渋沢栄一が何を成し遂げ、どういう人物なのかをサクッと知るために手にとったが、まさに目的達成できた本、オススメ。

山縣有朋との掛け合いでストーリーを展開していく。

私欲のためではなく、常に社会のために何をすべきかを考えて行動している点がかっこよかった。

恥ずかしながらこれまで大河ドラマってあまり見たことなかったのですが、2021年1月〜放送される青天を衝けがめちゃくちゃ楽しみになりました!!

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2019年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

当時、日本が西洋に最も遅れているのは経済だった。江戸時代からの朱子学の流れで「金儲け=卑しい・非道徳的なもの」というイメージがあった。しかし渋沢は、論語の教えを「富を得ることができるなら卑しい仕事でもするべきだが、それでも富が得られないからと言って不正はしてはいけない」と解釈しており、金儲けを否定していない。

慶応3年、渋沢(27歳)は水戸の徳川昭武に同行しパリへ留学。そこで、自分の使命が日本の殖産興業にあるのだと気づいた。

パリではフランス全土をつなぐ鉄道が走っており、その事業が合本会社(現在の株式会社)によって作られたものだと知る。百姓や小僧でも、株券さえ買うことができれば融資に参加でき、その分利益も受け取れるという仕組みに驚いた。「商いはその家のため」という考え方が根付き、三井や鴻池などの財閥が形成されていた日本と違い、皆の出資で大きな事業を作り、皆で利益を分け合うシステムに大いに感心した。

個人や創業一族のためではなく、社会全体に利益をもたらす商いが善と考え、論語(道徳)と算盤(経済)の両方が必要だと主張した。

山城屋事件をきかっけに官尊民卑の風潮を断つと決心した渋沢は、官職を辞め、幕府時代からの仇敵だった三井組と小野組を説得し、日本初の株式会社、初の民間銀行の「第一国立銀行」の舵取りを行った。三井組は官との共謀により小野組を圧迫し、第一国立銀行の子会社化を狙うが、渋沢の紙幣頭に対する懸命の訴えにより、三井組の独占を免れた。

その後渋沢は、帆船会社を設立し、当時最大の財閥・三菱の海運独占に対抗するなどした。

権力を手に自分の勢力を築くのではなく、適材を適所に置き、良い成績を上げ社会に貢献する生き方を実践した渋沢は、1万円札の肖像となるほどの偉人として評価されている。彼が生涯に関わった会社は約500にのぼり、その6割が現存している。

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2021年02月28日

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