【感想・ネタバレ】怪談和尚の京都怪奇譚のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2013年09月22日

 住職という立場でこのようなお話をするのはとてもプレッシャーがかかることだと思う。

 しかしこの世の中には科学では解明できない不思議なことはまだまだたくさんありそれをすべて解明したところで解決だといくわけでもないと感じる。
 
 だからこそ負の要素となりうる死をこのような物語で紡ぎながら人の心に訴...続きを読むえかけられる立場にいる住職は本当にうらやましい。

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Posted by ブクログ 2018年01月06日

 著者は本物の住職らしい。
 そんな住職がご自身で体験した、あるいは相談に来られた方々から聞いた話などを集めたもの。
 怖い話が半分に、ホロっとする話が半分。
「どうもうますぎるなぁ」と思える話が結構ある。
 都合よく話が進み、都合よく話が落ち着いてしまうのだ。
 だからといって「これ、作...続きを読むり話でしょ」と思うものなら、バチがあたりそうで怖かったりもする。
 なにしろ本物の住職が書いているものだから。
 この感覚、つまり「本物の住職が書いているから云々」と思える程度の「信仰心」みたいなものは持っているんだなぁ、と自分自身でちょっとびっくり。
 怖い話を求めている方にとっては、役に立たないと思う。
 怖さのパターンが既存品過ぎると思えるから。
 親子の愛情や死者との交流といった話の方が面白いかも知れない。
 こちらも既存品には違いないのだが、それでもホロっとさせてくれる。

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Posted by ブクログ 2014年08月23日

 現役のお坊さんが語り、記した怪談集だけあって、近所のお寺で怪談を聴いているような趣があり、他所の作品と比べて温かみがあり、恐怖感よりも親近感が持てる作品。

 第一章の冒頭で【色即是空 空即是色】の話があります。『色』とは「物質(有るもの)」、『空』とは「空虚(無いもの)」のこと。「有るものは無い...続きを読むもの 無いものは有るもの」つまり、「有るものと無いものは同じもの」という仏教用語です。
 例えば「心」は物質(色)ではありません。では「心」は無いもの(空)かと問われれば、問われた者全員が「いいえ」と答えるでしょう。この時点でその人は「有るものと無いものは同じもの」、同等のものと認識していることになります。

 「物質(有るもの)」を『目に見えるもの』、「空虚(無いもの)」を『目に見えないもの』に置き換えれば、「見えるものと見えないものは同じもの」ということになります。
 例えば、『物質』は「元素の塊」ということを学校では教わります。更に元素は原子の塊で、原子は更に陽子、電子、中性子の塊、そして陽子と電子は素粒子の塊と教わります(中性子は寿命を迎えるとベータ崩壊を起こし陽子に変化します)。つまり、『物質』は「素粒子の塊」だということです。「物質」は目には見えますが、「素粒子」は目には見えません。ですが、素粒子は原子を形作り、原子は元素を形作り、元素は物質を形作る。正に「見えるものと見えないものは同じもの」です。「自分には見えない。だから存在していない。」という認識は誤っているということになります。
 
 『見えるもの』は「自分が体験したこと」、『見えないもの』は「自分が体験していないこと」に置き換えることもできます。「自分は体験していない。だから心霊はない。」という認識は、決して悪いことではありませんが、こうした怪談集を読むことで、「自分には見えないもの」「自分は体験していないこと」を知り、感じ、認識し、大切にすることは、心に潤いを与え、視野を広くする。私は、そう思います。

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Posted by ブクログ 2012年04月24日

全部がショートショートなので、もう少し長めのガッチリ怪談も読んで(聴いて)みたくなる。
が、話数は多く収められているし、よー出来た話やなあ、と感心させられることもしばしば。
住職でありながら、適度に世俗に塗れた感のある三木大雲氏の親しみやすい人柄がよく分かる語り口も面白い。

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