【感想・ネタバレ】働かない技術のレビュー

あらすじ

「働かない」のには、スキルと覚悟が必要だ――

VUCAと働き方改革の時代、
古い労働観からなかなか切り替えられないミドル世代は、
残業できない時代を、これからどう生きればいいのか?

人事のプロフェッショナルが贈る、
「ガラパゴス人材」にならないための
働き方の変革のヒント。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルでバッと手に取ったものの中身は思ったよりも充実していてとても勉強になりました。
中間管理職の自分(37歳)が今読むべき本だったように思います。

日本人の一括採用、年功序列は悪しき文化と言われていたのは周知の事実ですが、それは日本人の歴史に裏付けがあった。
戦後等しく貧しくなった人々がみんながご飯を食べていける働ける仕組みを作ったのが一括採用年功序列の裏側にあったとのこと。
そして日本人は働くことを神事として捉える国民性も相まって、無駄な残業や意味のない仕事をこねくり回す人材が増えて生産性が下がっていると分析されています。

欧米的な成果主義の働き方が賞賛されているけれども、労働人口が減っていく中、新卒一括採用で労働力を確保する流れは変えられない。
そんな中誰もが成果主義になったら、人材を育てることができない。
そんな状況で、筆者が提案するのは日本型、欧米型のハイブリッドの管理職を混在させること。
一つは欧米型の職務給人材、もう一つは役割給人材。
役割給人材とは、「部下の成長のために『贅沢な無駄時間」を作り出すことである」とされる。
そして本書のテーマ、現代版の徳。
これが何かははっきりとはわからないと筆者。
役割給人材の根本には人の(成長の)ために、動ける気持ちが備わっていないと、プロフェッショナルにはなれないと感じたので、きっとそういうことなのかなと思う。

私は自分の職務能力に専門性を感じられず、どのようなキャリアを築いていけばよいのやらと悩んでいたので、部下の成長に喜びを感じられるようになった今、職務給人材としてキャリアを積んでいこうという指針にもなりました。
そのための自己研鑽についても記載がありましたが、心理学を学ぶなど、できることがたくさんあるとわかり目の前が明るくなった気持ちです。

松下村塾の本も読んでみたいと思います。

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2022年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

働き方改革が進められる中、日本型企業と欧米型企業との根本的な違いを理解し、これまでの日本独自の人事体系を理解しないと格差社会を醸成してしまう。

狩猟型人材・業務と農耕型人材・業務の理解が必要

『論語と算盤』の「論語」に示される『徳』を、現代ではどのように育めば良いか?
宗教家ガユーナ・セアロ師曰
管理職の役割「部下の成長のために『贅沢な無駄時間』を作り出すこと」
徳「『人助けが、喜びである』と心底思えるよう、自らを癖づけること」

引き続き、知性推し(職務給人材)でいくか、徳推し(役割給人材)で行くか?
知性が捨てられない職務給人材は、職務給人材としての自分の市場価値を常に見極め、高めつつ、転職や独立も視野に入れながらキャリアを積む。
役割給人材はその職責の中心にあるのは人材育成であるから、その方面のプロとして職務給人材に転換することは可能。

役割給課長:自分の仕事をさっさと済ませ、部下を徹底的にサポートする
職務給課長:自身の職務範囲内で、その専門性を活かして会社に貢献する

レジリエンス:困難で用意を与える状況にもかかわらず、うまく適応する過程や能力、および適応の結果のことで、精神的回復力とも訳される。(出典:最新 心理学事典)

p201
臨床心理療法家 アルバート・エリス ABC理論
A:Affairs(出来事)
B:Belief(自分にとって好ましい解釈)、IB:Irrational Belief(自分にとって好ましくない、非合理的な解釈)
C:Consequense(結果)
D:Dispute(反論)
E:Effect(効果)

p223
業務改善の視点と手順
Eliminate:排除;既存業務の何かを取り除くことは出来ないか?
Combine:結合と分離;類似の業務を一つにまとめるか、異なる業務を分けられないか?
Rearrange:入れ替えと代替;業務の順序・やり方を変更することは出来ないか?
Simplify:簡素化;業務を単純にすることはできないか?

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2021年09月08日

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