あらすじ
「わたしはこれから君に口づけをする。そうしないと気が狂って死んでしまいそうだ。優しい口づけにはならない……覚悟してくれ」
デビュタントで密かに憧れていた幼馴染みとワルツを踊ることを楽しみにしていたアマリア。しかし社交界一の美貌の独身貴族リチャードに使用人と間違われ深く傷ついてしまう。彼は償いとして恋が成就するように手伝わせてくれと言い、偽りの恋人のふりを持ちかけてくる。「君を幸せにしたい。でもわたしは誰も愛することはできない」という謎めいた言葉とともに……。戸惑うアマリアだったが、大人の色気を放ち情熱的な言葉で真摯に甘く囁かれ、惹かれていく心を止められない。激しい執着と独占欲を露わにするリチャードに、身も心も甘く淫らに翻弄されてしまうが……。美しく危険な男が見せる、一途すぎる純愛。
※こちらは単話1~5話のセット版です。重複購入にご注意ください。
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生真面目だ
作家さん買いです。
なんとも切なくてよいお話でした。
ラストのリチャードの妹の声が思い出せなくなる自分へのかなしみにはもう、「普通普通!」と言ってあげたかった…。
ヒロインのアマリアがとってもかわいくて芯がしっかりしてるのも好感が持てました。
リチャードの生真面目さに振り回されるような結果になったけれど、しなやかに乗り越える様子も好しすぎる。
満足!
良かった
過去に大切な人を失ってから、人を愛することをやめてしまったヒーローと、そんなヒーローを好きになり「愛している」と言われたいヒロイン。
ヒーローがなかなか面倒くさい性格ですが、美形だからこそ許されるんだな、これが(笑)ヒロインが拐われる事件が起こって、彼女に対する自分の気持ちに素直になってからは甘々になりますよ。
うーん
ヒーローの頑なさが酷い。良く言えば野性味があり、悪く言えば粗暴なヒーロー、毎回殴られるサイモンが可哀想。ぶっちゃけヒロインの幼馴染の憧れのお兄ちゃんが一番良い男です。
この作家さんがよく使うヒーローの唸り声も、特に強さを見せなかったヒーローにはちょっと合わないと言うか、酷く動物的に感じました。このヒーローは好みが分かれると思います。
ハーレクインのよう
愛することを拒む次期侯爵様と社交界デビューしたばかりの男爵令嬢のロマンスでしたが、海外のハーレクインのようなお話でした。
ヒロインは性格が素直で可愛らしく好感が持てる18歳の娘。ヒーローは留学中に最愛の妹を亡くし母も失ったことから、人を愛することを止めてしまった31歳の美青年です。(最初のイラストは厳つくて美青年設定に疑問を覚えましたが)
態度ではヒロインにベタ惚れで溺愛しているのに愛していると認めない頑固さは、正にハーレクインの人間不信気味のヒーロー像そのものでした。
クライマックスの事件がショボかったのでそこは残念に思いましたが、終始楽しく読むことができました。
変な人物も出てこないのでノンストレスですが、反面少し物足りなさも感じました。
物語としてはあり
ヒーローは溺愛していた妹と母親を立て続けに亡くし「こんな思いをするくらいなら愛する人はもう作らない」と放蕩者を演じます。ヒロインはデビュタントでヒーローと色々ありヒーローに惹かれていきます。しかしヒーローはヒロインに「愛している」とは決して言わず関係だけが深くなっていきます。
ヒーローがヒロインより随分上なのに頑なで個人的にはイマイチでした。もう少し余裕を見せるなら見せればいいのに周りからもバレバレなほどヒロインを思っていて「愛してる」と言わないだけって子供かと。物語としてはありですけど、個人的にはヒーローの魅力があまりありませんでした。