【感想・ネタバレ】DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくるのレビュー

あらすじ

「サイロ化の罠」から抜け出せ!
社内に分散している人とデータをつなぎ合わせて「デジタル能力」を実装せよ。ネット時代の勝者になるための企業変革手法。GAFAにはできない、既存企業ならではの戦い方を提示。

ほとんどの企業で失敗するのは、なぜか
なぜ、ほとんどの企業で「デジタルビジネス・トランスフォーメーション(DX)」はうまくいっていないのか。これまでの変革と何が違うのか。既存組織が抱える課題(組織のもつれ)を克服し、デジタルで稼ぐ力を手に入れるための企業変革手法「オーケストレーション」を詳説する。従来のチェンジマネジメント手法を超えたアプローチ。

どうすればDXを実現できるのか
カギは、組織リソースの協働にあった。社内に分散しているさまざまな人やデータ、インフラをかき集め、連携させることで、新たなカスタマーバリューを創出する、あるいはデジタル・ビジネスモデルを実現する。そのために必要な、リソース間の結びつきを機能させる能力(カスタマージャーニー・マップ作成、ビジネスアーキテクチャ、社内ファンド、アジャイルな作業方式など)や組織づくり、CDOやCTO、変革推進室が果たすべき役割を明らかにする。

企業がとるべき21のアクションとは
そのうえで、DXを実行するにあたって企業がとるべき具体的なアクションを示す。破壊的なライバル企業に対抗するための戦略と組織能力について論じた前著『対デジタル・ディスラプター戦略』と、企業のデジタル変革を実行するための仕組みについて論じた本書のふたつを合わせることでひとつになり、実践者のための手引きとなる。

・なぜDXは失敗するのか。これまでの変革と何が違うのか
・既存組織の変革を困難にする「組織のもつれ」とは
・DXを可能にする「オーケストレーション」とは
・変革の起点となる「変革目標」はどうやって策定するか
・デジタル能力を実装するために、分散している人やデータをどうつなぎ合わせるか
・「結びつき」を機能させる8つの能力とは
・どうやって既存組織を「変革ネットワーク」で覆うか
・CDOやCTO、変革推進室はどんな役割を担うべきか
・企業がとるべき21のアクションとは

「デジタルビジネス・トランスフォーメーション(DX)の実行は急務であり、企業のリーダーたちは大きな関心を寄せている。だから本書ではその課題に取り組むことにした。『どこから着手すればいいか』『何をもって成功とするか』『どうやってロードマップを策定すればいいか』。本書で扱うのはこういった疑問だ。本書は、企業にとって重要かつ戦略的で大規模なDXを推進する『実践者』のために書かれた本である」(序章より)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

DXというバズワードとそれを実行するという、企業内部でのありがちな実践例を架空の企業(ベースあり)をモデルに読み解いていっている。

新規事業の立ち上げというレベルではなく、今回は「ディスラプション」ということで乗り遅れるとやばい、というレベル間の中かなりの企業が失敗しているという状況

ポイントはあまりにも大横断すぎる「既存企業」が対象となるため、これまでの一点突破アプローチでなく、全体突破でのアプローチが必要ということ。一点突破では単なる部門のデジタル化で終わってしまう。が、ここが難しい要素。

しがらみも多く、更に日本ならではのしがらみもあり、一筋縄ではいかないのがCDO(CTOなど)であるという。

ゆるい紐帯と強い紐帯を持ちつつ、各部署に潜伏し、業務を遂行していく。

今回は全体突破の考え方を知れたのが一つポイント、またマッピングでの全体見えるかも面白い。

これを乗り越えた既存企業と、デジタルネイティブな企業とでは何が違うのだろう。単に追いつく、ということだけではあまりにも手強い。仕組み化しておくことまで持っていけば、既存大企業でも対抗しうる?のか

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2020年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

DXをお客様に提案していかねばならない立場であって、でも正直なところよくわかっていないところあり、わからないなら勉強しよう、ということで教科書的な本があったので購入した2019年8月の本。 結果としてよくわからないということがわかったということはありがたかったし、本の中に明確に「ほとんどの企業でDXはうまくいっていない」ということが明確に宣言されている、ということではある意味安心になった。 そんな中でもデジタルボルテックスの中、もがきながら前に進まなきゃいけない、というところもよくわかった。 

レビュという意味では、巻末の日本人が書かれた「解説」を二つ読んでから、改めて頭からスタートすると読みやすい。日本特有の難しさが記載されていて、うーんなるほど、となるため。

新しいことの先行的な取り組みなのだから、うまくいかなくてあたりまえ、でもそれをオーケストレートして全体として推し進めるしかないんだ、というところがなんとなくわかりました。 

数年後に振り返ったらどういう思いで読み返すかしら。

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2020年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アカデミックな文章。
いかにも海外の大学教授の論文を訳した本という印象。


組織・リソースをオーケストラに例えるフレームワークは新しさを感じた。

その上でマエストロ=経営者目線。

現場の課題解決といった点では少し視野が広いが、それだけの規模の取り組みということを認識させられる本。
担当レベルでは実践できることは少ない。

導入はとっつきやすいが、徐々に読みにくくなる印象。

終章〜巻末を読んでから、索引や目次で振り返る方が効率よく知識が線になっていくと思った。

根来教授の解説は最も分かりやすい。

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2020年01月14日

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