【感想・ネタバレ】ゆけ、おりょうのレビュー

あらすじ

「世話のやける弟」がいつしか時代の英雄になってしまった――。
坂本龍馬の妻・おりょうの目を通して描かれる、幕末の名場面!

幕末の京都で出会った「世話のやける弟」のような男・坂本龍馬と結婚したおりょうは、夫を呼び捨てにし、酒を浴びるほど飲み、勝海舟にも食ってかかる「妻らしからぬ」振る舞いで周囲をへきえきさせる。
ついには龍馬の周囲から、「龍馬のために離婚してください」とまで迫られる始末。

しかしおりょうは、寺田屋で間一髪龍馬の命を救い、日本で初のハネムーンを敢行。
薩摩へ、軍艦に乗って長崎へ、馬関へ――。

激動の世の中を楽しげに泳ぐうち、いつしか薩長同盟・版籍奉還の立て役者として時代の英雄になってゆく夫。
そして、龍馬亡きあとの20年を彼女はどう生きたのか。

型にはまらない生き生きとした夫婦の姿、意地っ張りで責任感が強く、龍馬に惚れながらも自立した魂が輝く「門井版おりょう」。
現代の女性に響く物語!

解説・小日向えり(歴女)

※この電子書籍は2016年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

門井さんとしては面白いところを主人公になさったなと思って読み始めましたが、司馬遼では味わえない、飾らない龍馬とおりょうに会えてとても楽しい読書でした。
よろしく知っている話ではない龍馬没後の話は、なんとも切なく、関係者の心情を読み解くのが難しかったですが、その墓碑の内容や分骨のことなど、2度目の旦那さんは惚れきっていたんだなと私なりには解釈しました。
先週末に旧東海道神奈川宿を歩いて田中屋の玄関まで行ったので、後書きも感慨深く読ませていただきました。
2025-015

0
2025年03月25日

Posted by ブクログ

言わずと知れた坂本龍馬の妻おりょうを主人公に、彼女の波乱万丈の人生とともに、門井版龍馬の物語。
龍馬は当初、おりょうからは鼻もかけられなかったとの挿話は意外だった。おりょうが、龍馬との結婚を決めた理由も、頼りないから放っておけないからだったとは。
英雄然とした司馬版龍馬よりも、より人間臭さが感じられる龍馬像。
姉乙女ほかいろいろな人物に手紙を書いていた龍馬を評して、21世紀に生まれていたなら、スマホを片時も話さないSNSの中毒愛好者になっていたかもと、評しているのも面白い。
そんな龍馬とおりょうの夫婦生活は、琴瑟相和すの言葉通りだっただろう。それだけに、龍馬亡き後の彼女の急変には、疑問符とともに、哀れさを感じないわけにはいかない。

0
2019年11月06日

Posted by ブクログ

龍馬ではなく、おりょうに視点を置いた作品。
長女らしく、計算して、生きている彼女は嫌いじゃない。
だらしなく弟気質の龍馬を見捨てられずに婚姻してしまう所も、あるなぁと笑ってしまった。
だが、時代が進んで、龍馬がどんどん変わってゆき、彼女は身の置き場をなくしてしまう(T ^ T)

再評価されなくて、龍馬と二人で生きていけたら、きっと幸せだったのだろうと思うと、やはり明治維新という時代は罪深い。

0
2019年08月19日

Posted by ブクログ

坂本龍馬の妻、おりょうを描いた作品

鉄火肌で喧嘩っぱやく、大酒呑み。
龍馬の情けなさにほだされて結婚したおりょう。

時代の真ん中へと突き進んでゆく龍馬。
ただ待つだけの存在になってしまったおりょう

普通に出会って普通に過ごせたらさぞ幸せだったのだろう。
激動の時代に巻き込まれた女性でもある悲しさ。

0
2021年02月03日

Posted by ブクログ

坂本龍馬の妻を通して描かれる幕末の名場面。龍馬との出会い、寺田屋事件、薩摩へのハネムーン、等々で描かれる「おりょう」の真の姿、そのご龍馬亡きあとの彼女の意外な人生とは?

0
2019年09月18日

「歴史・時代」ランキング