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Posted by ブクログ
シリーズ第12弾。
相変わらずの迷える子羊たちと、ちょっとズレつつも、"最年長者として"見守り続けるメガネ。
アンリ・シャルパンティエのお菓子が食べたくなっちゃった…
は、置いといて。
作家としての業と覚悟を語る、淡海五朗(おうみ ごろう)
取材で人を傷つけてしまうこともある。
しかし、必ず作品として昇華する、それが作家としての覚悟。
女優として、母として、悲しいことも乗り越えてきた、倉持悠子(くらもち ゆうこ)。
自分の手で選択してきた道だから、今立っている場所に誇りを持ちたい。
海里が元所属していたプロダクションの社長・大倉美和(おおくら みわ)は、口は悪いが心配症。
彼女が見ているのは、ふわふわと危なっかしい若者だった、かつての海里かもしれない。
そして…戦前戦後を生きた、やたらハッキリした(いろんな意味で)今回の幽霊さんは、昔のレシピをそのままなぞっても、同じ味は再現できない、と夏神に言う。
試練を乗り越えて生きてきた大人たちは、それぞれに確固たる考えを持っている。
若者が迷わないよう、アドバイスもしてくれる。
しかし、経験の少ない若者たちには、なんだか皆、違うことを言っているようで、却って迷ってしまうこともある。
海里も、夏神も、やはりこの先も迷いながら、自分の手で道を選び、失敗を重ね、ゆっくりと歩んでいくしかないのだろう。
海里が芝居の道に再び心をとらわれて、応援してやりたい半面、自分から離れて行くような寂しさを感じていた夏神も、この本では、自分の進む道をなんとか見つけて前に進み始めたようで安心した。
まず、日常があって、その中で夢に進む努力は一歩ずつ。
読者も、とにかく見守るしかない。
Posted by ブクログ
大人への茨の道を歩むのか、五十嵐海里
やはり作家さんの暴露作戦は、現在の様
なあたたかな人達に囲まれた海里が再び
俳優への道を歩むときに、悪意ある人達
が攻撃的な行動をとることを想定しての
予防策であった(うまく言えない)