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細部の丁寧さ
生物学的性が入れ替わる話、他にも類例が少なからずあるので、作者の良さをどう出すか?という意味では、かなり完成度、高いです。
主人公、戸惑いつつも周囲の協力に助けられ、仕事にも順調に復活して良くなったり、ちょっと冷めていた夫婦仲も改善したり。
ただ、夫婦でも実子は無理になっていて、なおかつ、上司の妻子持ち男性にも惹かれだしたりで、波乱の予感しかない良作です。
作者、ジェンダーの諸問題も十二分に熟知されているので、こういうバランスの良い作品が描けるのでしょうね。
「器が変われば性別も変わるのか?」
少し考えさせられました。
登場人物の心情の移り変わりが分かりやすくて良い!
でも浮気,不倫の関係が苦手なので、これから予測される展開に身構えてしまう…惹かれる気持ちは分かるけども…
Posted by ブクログ
自ら望んで性を転換することは今日では珍しくはないし、おとぎ話としては大林宜彦の「転校生」みたいに男と女が入れ替わるというのはあるけれど、男がその人格のまま、ある日突然自分の意思と関係なく女になってしまう、というのはありそうでなかったような気がする。
そこらへんで生じる様々な葛藤とか戸惑いをうまく描いているなあと思う。
ブラを買いにいったり、痴漢やセクハラにあったり、生理が来たり、と男時代には考えもしなかった問題に次々に遭遇する主人公。女であることは一つのミッションなのだ。
中の良い先輩に過ぎなかった雪平への恋心も芽生える。小説家の妻がその成り行きにどう絡んでくるか、楽しみだ。