あらすじ
突如として大洪水に襲われ、あらゆる文明は水没。その後、氷河期を迎えて滅びかけた世界――。生き残った少数の人類は、自給自足の生活を強いられている。ダメ人間のユキは、リッカという少女と同居しているが、病弱なリッカはやせ細っていくばかり。彼女に1日3食おいしいものを食べさせてあげたい……クズだけど、ダメだけど、イヤだけど、大事な君のために働かなくては。滅亡寸前の世界で、少女のためにダメ人間が踏ん張る!
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文明が水没し氷河期を迎えた滅びかけている世界、人類は限られた環境でなんとか生き延びていた。
ユキはダメ人間なりに、血の繋がりのない家族であるリッカと共に生きてゆくため働くことを決意した!!
人類が滅びかけた世界って聞くと、終末系SFかと思いますよね?
でも絵柄を見ると、ほのぼの作品とも思えますよね。
読み進めていくと、どちらの予想もいい意味で裏切られます!
どのキャラクターも自然体で、とにかく会話のテンポが秀逸。
セリフやコマの「間」が独特で引き込まれます。
滅びかけている世界でも悲壮感はなく、普通に日常を送っていく姿に
そうだよね、当たり前って大事だよね…!と思わせられるのです。
中でも一番心に響いたのが、「第4話 ビールが飲みたい」で、
自分が最も苦手とする仕事の担当にされてしまった登場人物が
「向いてないけど仕方ない 仕事だからやらないと」
となんとか頑張ろうとするのに対し、同僚が発した
「いい人やめてはいかがですか」
「自分を犠牲にするのも長くは続きませんよ」
というセリフ。心にグッサリきました…。
都合がいい人間を演じることで円満に回る事もある。
そして、都合のいい人間である事を辞めるのは、それ相応に勇気がいる。
現代の我々の仕事や人間関係を考えさせられる話でした。
ダメ人間でもいいじゃない!
ごはんは1日3食おいしくいただきましょう!!
感情タグBEST3
何度も読み返してます
隠れた名作
静かなトーンで進みますが、残された人たちの生活がしっかりと描かれています。
絵も味があって良い。
Posted by ブクログ
ある日突然氷河期に突入した世界での、生存本能の薄そうなユキ(23歳)と、避難所で出会った少女リッカ(10歳)のゆるーい日常。ゆるーいと思うが、弱肉強食の野蛮な世界だけが広がる訳じゃないかもしれん、現代人の前には…もしかしたら。
題名が秀逸
未来系ディストピア漫画である。ディストピアであるにも関わらず登場人物たちに悲壮感がなく、ひょうひょうとしているのが特徴の作品である。絵柄も飄々としたストーリー展開とよくマッチしている。ストーリーの内容もディストピアというよりはお仕事漫画的要素も強い。とは言うものの登場人物たちへの感情移入はできない。
Posted by ブクログ
地球環境の変化により氷河期を迎え、前時代の文明は滅び去った世界で、遺物の採掘業をしていく中で、現実に当たり前のようにある食べ物や生活品のありがたさが見えてくる。
Posted by ブクログ
突如気候変動し文明が氷漬けになっている世界を舞台にした(ゆるい)SFチックヒューマンドラマ。
主人公ユキはヘタレなダメ人間だが年下の同居人リツカや仕事のペア・スギタ、植物研究者スズシロなどとの関わりの中で成長していく。
この手の「未来のディストピア」系舞台の作品は現実を想起させる要因を含ませるか含ませないかだいぶ作者の好みが反映されていたりするわけで、この巻には山月記・ぐりとぐら・ちびくろサンボetc.がポンと出てくるのが、不思議な感覚(作者は児童文学や国語の教科書好きな人な気がする
イマイチ
未来の最悪な環境になってしまった地球が舞台ですが、登場人物たちの悲壮感は皆無です。
それが特徴といえますが、それが特に面白いとも思えず。