あらすじ
二〇一五年二月に自宅で強姦の上、撲殺された市政担当官補レキシー・パークス(三十八歳)。被害者の体に残された精液(膣内と体表から回収)のDNAが合致したため、事件翌月、容疑者として逮捕されたのは、ハラーの古くからの顧客であり、元はギャングの一員だったが、更生して画家として生計を立てているダカン・フォスター(四十一歳)。 ハラーは、フォスターの無実を確信しており、ボッシュに事件調査の協力を求める。
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LAPDの仕事から離れたボッシュに弁護士ハラーから依頼。女性惨殺事件で逮捕された男は絶対無罪だから調査してくれとのこと。調べてみると、悪徳警官二名の姿が。
やっぱり面白い。悪い奴らの行動と動機の描写が抜群に巧い。頁を捲る手止まらず。
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ボッシュ・シリーズ18作目、後半。
2015年、ロス市警を退職し、訴訟中のボッシュ。
異母弟の弁護士ミッキー・ハラーに頼まれ、調査員の仕事を引き受けます。
逮捕された画家の無実を信じるハラー。
依頼人が無実というのはじつは珍しいことで、普段は常習犯罪者の量刑をどうするか、という仕事が多いから。
裁判に勝つことが第一のハラーは、法廷でその腕の冴えを見せます。
一方、ボッシュは何よりも真実を求め、真犯人を捕らえたい。
バッジがない立場での調査には、これまでと異なる苦労がありますが、検察側ではなく弁護側の調査員であっても、その本質にブレはない。
悪徳警官が絡んでくるため、ますます警官仲間から白い目で見られそうな苦境に陥るボッシュだが。
晴れ晴れとした結末で、嬉しくなりました☆
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マイケルコナリーのハリーボッシュシリーズは本当に面白い。本作はこれまでの中でも秀逸か。これまでの作品も文句なしに面白いのだが。本作も大満足。是非できるだけ多くの人に読んでもらいたい。
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ボッシュの新しいステージがスタートしたって感じ。
マディは着々と大人への時間を重ね、ボッシュはその変化に戸惑いながらも寄り添うステキなパパであり、自身の新しい時間の過ごし方を模索しながら生きるミドルであり。
だけどボッシュの価値観や正義感はブレずにある。
これから、どんな時間を重ねていくのか、楽しみ。
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本作は面白い。過去の作品のようなミステリー的な驚きはないものの、リーダビリティが高く、リンカーン弁護士との絡みもよく、一気読みできる。伏線も綺麗に回収されており、近作では好きな方で。自作はボッシュ自身の人生に影響がある物語になりそう。このシリーズは、ボッシュの人生自体がミステリーにまで昇華しちゃってるのがすごいところだな。
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マイクル・コナリー『贖罪の街(下)』講談社文庫。
下巻。ボッシュとハラーの調査を妨害する二人の悪徳刑事。ボッシュとハラーの運命や如何に……様々な事件と謎が二人の悪徳刑事とどう繋がり、ボッシュとハラーは無実の罪で収監された依頼人を救い出すことが出来るのか……
ハリー・ボッシュ・シリーズの18作目。ボッシュも65歳というから驚く。それでも、現代最高峰の警察ハードボイルド小説の主人公として余りある程のタフネスぶり!今回はボッシュとハラーの異母兄弟タッグにより警察小説と法廷小説の2つが同時に味わえるという贅沢な作品に仕上がっている。
シリーズはまだまだ続くようで、ボッシュの身分はどうなるのか、凶悪犯罪とどう関わっていくのか、非常に楽しみなところである。
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(上巻より)
ボッシュが示唆したDNAの矛盾が先に書かれていたので、
裁判の行方が分かっていたのでそこはちょっと物足りなかったが、
ボッシュの調査の過程は面白かった。
ウーバーを使いこなすようになる話も。
犯人たちに尾行されて家を突き止められたので、
娘に危害が加わるのではないかとはらはらしたが、
何事もなくてよかった。
犯人が死ぬ間際に殺人を自白したことを捏造しなかったのは、
ボッシュらしいと思っていたが、
次のページですぐ後悔していたのも面白かった。
いつか、ちゃんと時系列通りに読み直したい。
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TVシリーズ「Bosch」を見終わってはじめて読むボッシュ物語。昔の作品と比べると、ここ数作はページも薄くて、取り組む事件のスケールも小さくなっている印象。TVでのボッシュがあまりにはまり役なので、いつでも頭の中では彼(タイタス・ウェリバー)がボッシュを演じていて、何というか小説に立体感を与えてくれる(決して邪魔ではない)。もちろん安心の面白さなんだけど、もっと大きくて長いストーリーを読みたいな。
しかし65歳になってもモテるなぁ、ボッシュ。4.2
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今のところ(2019/07/27)のボッシュシリーズの最新作。
「道の反対側」に行ってしまったかと思いましたが、すんでのところで踏みとどまった感じ?まぁ、青の宗教の多くの方々には、そうとは思われていない雰囲気ですが。
結末近くに、次の展開に繋がりそうな予感。早く次作を読みたいです。
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前巻のラストでバッジを取り上げられることになりそうだったボッシュ、今回はそれについて係争中で、警官としての捜査ができない。それどころか、不倶戴天の敵、刑事弁護士の調査員として活動することになる。まあその弁護士っていうのは、異母兄弟のハラーなんだけど。
「裁判に勝つ」ことが至上命題であるハラー。悪を摘発し正義をなすことが何よりも大事なボッシュ。二人の対比が印象的だった。どちらもその道ではきわめて有能であり、今回は無実の男を罠から救うという共通の目的に向かって協力するのだが、根本の所で二人は違っているのだとボッシュは悟る。本作は「ボッシュシリーズ」なので、読む側も彼の考え方に共感するよう描かれているとは思うが、やはりこの姿勢がボッシュだなあと思う。誰にもばれるはずのない嘘を少しつけば、事態をうまく運べると重々わかっていながら、それができないボッシュが好きだ。
よく思うのだが、エンタメで描かれる(現実も?)アメリカの裁判って、駆け引きや取引がややこしく錯綜して、なんだかうんざりしてくる。ハラーものに今ひとつのれないのはそのせいかも。
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シリーズ18作目。題名は“The Crossing“。
ボッシュは前作でロス市警退職を余儀なくされ、異母弟のミッキー・ハラーを代理人に立て、異議申立てをおこなっている。そんなボッシュに事件調査の協力を求めるハラー。弁護側の捜査員となることはダークサイドへ渡る(Crossing)ことを意味するため逡巡するボッシュだが、事件に興味を抱きハラー陣営に加わる。やがて見えてくる被害者と犯人の遭遇(Crossing)と、交差(Crossing)する複数の事件。「元刑事」となったボッシュが新鮮なせいもあるだろうが、ここ最近のシリーズの中では抜きん出た面白さ。
ダークサイドへ渡ったという葛藤に苦悩していたボッシュだが、事件が大きく転調したときにハラーとのスタンスに根本的な違いがあることを実感する。弁護士の観点から事件に取り組むことはできない。だからこそ自分はダークサイドへは渡れないのだ──ボッシュの信念を再認識するシーンからストーリーはギアチェンジして展開していく。この辺りの読み応えはさすがコナリーと言った感じ。
終盤のピンチ、それを乗り越えてのハラーの独壇場の法廷劇はエンタメ色全開でやや興覚め。でもって、これだけ拡がった事件の始まりとしては肩透かし感がハンパないというアンバランスさ。そんなこんなで五つ星とはいかなかったが、これまでのお約束だった上層部からの圧力から解放され、マイペースに捜査するボッシュはイキイキして見えたし、「元刑事」としての捜査スタンスに芯が通ったボッシュの今後が楽しみに思える読後は実に心地よかった。
次回作のあらすじから想像するに、刑事時代とは違ったエリアで活動の場が拡がりそう。「私立探偵ボッシュ」に期待大だわ。
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ハリー・ボッシュシリーズ18作。元警官となってしまったボッシュがミッキー・ハラーから依頼を受ける。でもそれは警察を裏切る行為。それでもそれ以上に大切なこと、守らなくてはいけないもの。そこにボッシュの信念が感じられる。バッジを使えない窮屈さと一人で自由に動き回れるというふたつを感じられる。一度きりとはいえ線を超えたボッシュの今後が楽しみ。
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ボッシュシリーズは、二転三転するプロットやドンデン返し、アクションシーンが面白くって、やめられない。
毎回読み終わって思うけど、次回作品が楽しみ。
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容疑者フォスターは更生した元ギャング。刑事弁護士に協力するのは警察官仲間には裏切り行為と見られることから協力を渋っていたボッシュだが、事件に興味を抱きハラーの陣営に加わった。謎の悪徳警官二人組がことごとく事件調査に介入し妨害をはかり、真相に迫ろうとするボッシュに次々と危機が襲いかかる。
バッジがないと、こうも苦しい捜査になるのかと実感。でも今回はすっきりとした読後感。敵がもう少し大物だとなおよかったかな。
Posted by ブクログ
刑事でなくなったボッシュがどこへ向かうのか。
コナリーが用意した舞台はハラーの調査員。
弁護士の調査員として追い詰める相手は悪徳警官。
真実を追い求める過程は警察への裏切りそのもの。現実と真実の間で苦悩するボッシュだが、やはり真実を追い求めることに快楽を感じていることは禁じ得ない。
そこにボッシュの悲しみがあり、娘マディとの埋められない溝がある。
ボッシュの悲しい性が切なくなる。