あらすじ
山村で起きたカルト宗教団体の斬首集団自殺。唯一生き残った少女には、首を斬られた少年が自分を抱えて運ぶ不可解な記憶があった。首無し聖人伝説の如き事件の真相とは? 探偵・上苙丞(うえおろじょう)はその謎が奇蹟であることを証明しようとする。論理(ロジック)の面白さと奇蹟の存在を信じる斬新な探偵にミステリ界激賞の話題作。
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Posted by ブクログ
おもしろかった!◎
集団自殺や少年少女の関係……胸が痛くなる事件だったけど、登場人物がコミカルというか『キャラクター感』があって、重くなりすぎず読めた。
重くなりすぎず読めたとはいえ、ドラマの『trick』を観た後みたいな、ずーーんとした気持ちは残る。多重解決で新しいトリックがどんどん出てきて、それが否定されて…って、ミステリとしてはとても面白かったけど、わたしにとってはなかなか重かったなー。
この事件の1つの可能性にすぎないけれど、最後に語られた可能性は泣けた。こうであってほしいな。
悲惨な可能性だけじゃなくて、探偵が希望を見出してくれたことがわたしにとっても救いだった。
著者をwikiで調べたらクビキリサイクルが好きって書いてあった。確かに西尾維新っぽさを感じて納得。
Posted by ブクログ
個性的なキャラクターが沢山出てきて、エンタメ性も高くて大満足!
ほとんどの可能性は偶然を重ね合わせたものだったけど、最後の可能性はたとえ間違っていたとしても信じたくなるくらい良い可能性だったな。
Posted by ブクログ
生と死の狭間にいる者 生きながらにして死した者 すでに死したものたちの思いが一人の少女の生きる希望を与えた。
探偵が本件における見落とした仮説を語り、「奇蹟」の照明が叶わなかったにもかかわらず、満足げだったのは、たとえ「奇蹟」ではなくとも少女に生きる希望を与えた人たちに神の微笑み恩寵があると考えたからではないかと感じる。
本作品ではミステリーの定石である事件を解き明かし、ロジックによって真相を明らかにするという展開ではなく、あらゆる可能性を否定するという新しく、いくつもの事件を読んでいるかのような気分になった。
Posted by ブクログ
切り口好きで、ミステリこうあるべきだと思う。場合分けまで全部見せてほしいくらい。文章だけもうちょっと素敵になったら嬉しいなと思う。しっかりしたこと書いているのに安っぽい感じがしてしまうところがある。
説を否定する時、説明があっさりしている割にみんなが引き下がってくれてちょっと驚く。全員が論理的な世界で生きてる。
Posted by ブクログ
あるひとつの不可解な事件において、奇蹟を証明するべく全ての可能性を否定するという探偵はとても魅力的で、ロマンがあった。物語の流れには少し疑問が残ったが、事件の解像度や推理の濃度がとても高くて、想像を超える仮説と否定が繰り返された。
最後の結論が魅力的で、美しい作品だった。
難しい内容も多々あったが、その敷居の高さにも好感を覚えた。結構好きな作品だった。
Posted by ブクログ
この作者はいつかすごいものを書くと思わせてくれる秀作。
設定の新規性、キャラ立ち、魅力的な謎、これら全てを兼ね備えている。が、少しばかり癖が強すぎるところがあり、あまり食指は動かなかった。
多重解決の部分についても、可能性の提示から始まるためついていく気持ちが起きづらい。
多重解決ものでしばしば問題となるのが、最後の解答が本当に正しいのか、説得力を持つのか、前の説に力負けしていないかという部分だが、本作は可能性の提示、そしてその棄却が主軸であるため、妥当性や説得力は評価の基準足り得ない。この場合大切なのは最後の説がどれだけ読者の心を打つことができるか、だけになる。しかし、本作のオチは最初から予想のつくものでしかなかった。これはいただけない。
一言で表すならオチが弱い。
Posted by ブクログ
宗教団体の村で起きた事件を、探偵ウエオロが奇蹟を信じて、あらゆる可能性を否定していく。この事件の真実とは?
なんだか中国語がよく出てきて、少し読みにくいなぁ〜昔の歴史の話とか多少読み飛ばしはしたし、と思っていたが、他の部分は読みやすいし、話の展開が面白く、続きが読みたくなる手が止まらない感じ。
多少のぶっ飛び理論なんかもあるが、可能性の話なのでそれもアリか。
最後は意外にもハートフルで、優しい感情になるとは思いもしなかった、ここが☆2から3に上がった理由。
めちゃくちゃ面白い!おすすめ!って訳じゃないけど、最後から100ページの面白さはおすすめ!したい不思議な作品でした。
Posted by ブクログ
「すべての可能性を否定できたとき、奇蹟が姿を表す」
「すべての可能性なんか無限に考えられるのだから否定しきれるわけがない、よって奇蹟は存在しない」
この物語では終始この対立構造を成していた。
しかし最終的に、その2つの視点をもって初めて見えてくる仮説辿り着くのがアツかった。
また、一つの事件に対して4つの仮説が登場し、それぞれ検証していくというのがミステリーでも新しいと思った。
ミステリーって探偵が得意げに結論だけを語るものが多いけど、これは探偵と一緒に謎を解いてる気分になったし、こんなに発想を広げられる作者もすごいなと思った。
個人的に、一人目のおじいちゃんがキャラクターとして好みだった。杖でビシッと指すのが可愛かった。鬼滅の善逸の師匠みたいな感じを想像した。
あと、相手が好きすぎて首を欲しがったサロメの話であったり、昔の時代の様々な拷問方法であったり、まあ割とそういう雰囲気だった。
Posted by ブクログ
多重解決ミステリを初めて読むのでワクワクしながら読んだ。
最初、シリーズ物を途中の作品から読み始めてしまったかなと思って検索してしまった。
そのくらいキャラが濃く、あまり描写の必要を感じないキャラの過去の話がチラリと出ては物語とはなんの関係もなく放置されていく。
ここら辺はキャラが実際に存在したら…という深み(リアリティ)に繋がると感じる人もいると思うのであまり言及はしない。
最後の終わらせ方はとても好きだった。