【感想・ネタバレ】小説 劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~のレビュー

あらすじ

少尉を探しに紅緒は満州へ。そこで馬賊の頭目「黒い狼」となっていた少尉のもと部下の鬼島に出会う。失意の紅緒は記者になった環とともに飛行船を目撃するがその飛行船に乗っていたのは東京に亡命を希望してきた旧ロシア貴族のミハイロフ侯爵夫妻。その男性はどうみても伊集院少尉、その人だった。紅緒はミハイロフ侯爵に必死に話しかけるが、彼はまるで紅緒を見てもまるで反応せず初対面のような態度をとるのだった……。

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激動の時代、花の東京浪漫譚

満州へと旅立った前編。幾つもの試練が紅緒に降りかかっていく
ボタンの掛け違いか、それとも運命の悪戯か

激動の時代に翻弄されているという意味では紅緒もラリサも同じ存在か
紅緒のひたむきさは女嫌いの青江をも魅了されていくが、彼女は何処までも忍一筋。仮に婚約破棄になっても
それでも他の男性に揺るがないところも、昨今の逆ハーヒロインと違っていい。こっちまで人間的に好きになってしまうよ

一方で忍(=ミハイロフ侯爵)にも試練が訪れる。二人の間に揺れ動くのは恋愛モノの鉄板だがこればかりの理由はね……。
二股どころか何股かけて楽しんでる昨今のハーレムモノの主人公と違い、彼自身の誠実さ故の苦悩か

そんなボタンの掛け違いは、忌まわしき災厄で全てリセットされる。残念ながら激動の時代はこの後も続いていき
東京が焼け野原となった震災以上の悲劇が日本を覆う。紅緒や忍、彼ら彼女らはどんな人生を送ったんだろうか
大正から昭和、平成、そして令和へと受け継がれていく

2017年11月11日の前編、2018年10月19日の後編とリメイクされた映画は
興行的に失敗したらしいが、これを映像化した意義は大きい。古き良き少女漫画の底力を感じさせた

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2020年05月12日

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