【感想・ネタバレ】空の境界 the Garden of sinners(11)のレビュー

「生きているのなら、神様だって殺してみせる」
昏睡から目覚めた少女・両儀式。彼女の目には、ある特殊なものが見えるようになっていた。
「死の線」。
あらゆるものの死を視ることができる魔眼を手に入れた彼女の生活は、以前と大きく変わっていく。
奈須きのこ節全開の小説、『空の境界』のコミカライズであるこの作品。原作の良さを生かしつつ、躍動感のあるコミカライズに仕上がっています!
「あの分厚さはちょっと」と避けていた人、原作も読みつつ絵で動く式を見たい人、是非この作品をお手に取ってください!きっと、『空の境界』の新たな魅力に取りつかれるはず!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

『空の境界』特有の空気感は漂いつつも、別種の空気感も纏いつつ展開される閉鎖的な学園での妖精たちによる秘め事
本物の妖精の悪戯は度が過ぎた被害を齎してしまうがそれでも悪戯は悪戯。意思の方向性は持たない。けれど人間が妖精を使って悪戯を為すなら、度が過ぎた被害に加えて悪意が混じってくる
心を病むくらいに追い詰められている1年4組を取り巻く状況はそういったもの

悪意のターゲットはこれまで1年4組を向いていたから鮮花と式はこれまで無事に調査できていたのだろうけど、それが変わるのは焼け落ちた学生寮に入ってからか
その瞬間から鮮花は本格的に妖精を使役する美沙夜に狙われる形となってしまったわけだ

美沙夜はバラのような美しさと巌のような硬さを持つ人物だね。そんな少女が1年4組への憎しみを語った後に兄への恋慕を語るというのはちとギャップが有る
そもそも本エピソードでは黒桐幹也を思わせる玄霧皐月が登場する。それに加えて鮮花の立場を模倣するかのような黄路美沙夜が登場するなんて
美沙夜と鮮花は似ている。けど、そこで本格的に自身と兄の関係を皐月と美沙夜に重ねて同情するのではなく、「違う」と認識してすぐ対決姿勢に移る辺り、鮮花は好戦的なタイプだね


それはそれとして、幹也への恋心を語る際だけ少女漫画のような雰囲気を振りまく鮮花は微笑ましい
禁忌だなんだ言っているけど、この娘は芯から幹也が好きなんだねぇ

あと、鮮花宛の電話を取ってしまって微妙に不機嫌になる式は可愛らしい

0
2022年08月07日

「青年マンガ」ランキング