【感想・ネタバレ】空の境界 the Garden of sinners(10)のレビュー

あらすじ

橙子の依頼を受けた黒桐の妹・鮮花と式は、礼園を脅かす不可解な事件を捜査する。その先に待つ真実とはーー第六章「忘却録音」開幕!

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「生きているのなら、神様だって殺してみせる」
昏睡から目覚めた少女・両儀式。彼女の目には、ある特殊なものが見えるようになっていた。
「死の線」。
あらゆるものの死を視ることができる魔眼を手に入れた彼女の生活は、以前と大きく変わっていく。
奈須きのこ節全開の小説、『空の境界』のコミカライズであるこの作品。原作の良さを生かしつつ、躍動感のあるコミカライズに仕上がっています!
「あの分厚さはちょっと」と避けていた人、原作も読みつつ絵で動く式を見たい人、是非この作品をお手に取ってください!きっと、『空の境界』の新たな魅力に取りつかれるはず!

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Posted by ブクログ

第六章「忘却録音」編スタートの巻
この章は他の章と違って凄惨さは控えめな代わりに鮮花と式がお嬢様学校を舞台に探偵ごっこをやるものだから、それはそれで良さが有ったりする

この章でキーワードとなるのは『記憶』
忘れた記憶を届けられる善意か悪意か判然としない事件。そこに絡みつく記憶の忘却
それを調査するのが兄を好きになったきっかけを思い出せない鮮花と事故に遭う直前を思い出せない式の組み合わせなのだから面白い

本作のヒロインは絶対的に式なのだけれど、鮮花は鮮花でいいキャラしてるよな~と思ったり
幼少時に兄の幹也に恋した挙げ句、幹也に妹と認識されない為に他家へ養子に出た鮮花。式が昏睡から目覚めたと知れば都心のお嬢様学校へ転入。その行動力は尊敬してしまう
鮮花の想いは純粋だから曇りがない、見ていて非常に面白いもの。特に鮮花は式が評しているように冷静なようで居て感情表現が正直だから、彼女の登場は本作には珍しい彩りを齎しているね

そんな彼女が幹也の恋人である式と一緒に黒桐幹也を思わせる玄霧皐月が関わる事件を調査するというのだから尚の事絵面が面白いことに

お嬢様学校が舞台ならもう少し華やかさが有ったっていいのに、この巻から漂ってくるのは得体の知れない不気味さばかり
宿舎への放火に始まり、妖精の目撃、忘却記憶の手紙、そして刃傷沙汰へ…
抜け落ちた記憶がそれぞれを追い詰めていく展開から目が離せないね

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2020年06月20日

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