【感想・ネタバレ】丸山眞男の憂鬱のレビュー

あらすじ

戦後日本を代表する知識人・丸山眞男(1914-96年)は何に躓き、「憂鬱」に陥ったのか? 主著『日本政治思想史研究』(1952年)を読み解き、後年の論文「闇斎学と闇斎学派」(1980年)と山本七平(1921-91年)の『現人神の創作者たち』(1983年)を併置・対照することを通して、日本の近代化に潜む真実を明らかにする。これまで誰もなしえなかった不可欠の試みを実行する画期の書!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

荻生徂徠に近代性の萌芽を見出した丸山真男の研究を中途半端とし、そこからさらに一段進めた山本七平を評価する。しかし山本七平も、意図的にか中途でやめているとしている。
結局のところ、日本のナショナリズムは朱子学を日本に強引に当てはめた闇斎学と国学が合わさったところで成立したというのが著者の主張のようで、最後は、著者の次の仕事として小林秀雄の「本居宣長」を取り上げるという。

ここまでくると、本居宣長の問題性が顕著になってくる。偉大な学者であり、かつ問題をはらんだ思想家ということになる。これを乗り越えるとはどういうことであろうか?

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2017年12月28日

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