あらすじ
これから日本は、かつて世界のどの国も体験したことのない人口減少に突入していく。社会保障・人口問題研究所の推計によると、2053年には日本の人口は1億を切り、2065年には8088万人になるという。これから約50年間で46211万人の日本人が減少する。私たちの未来に何が待ち受けているのか? NHKが総力を挙げて、少子高齢化に悩む全国の地方自治体を取材。一足先に超高齢化に突入した地方の衝撃的な姿とは?
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Posted by ブクログ
日本は人口が減少に転じて大変なことになるという。高齢化で経済が縮小してインフラ整備がままならなくなって限界集落は消滅してしまうだけでなく、東京など大都市でも社会保障費の増大で自治体が持たなくなるという予想がなされていた。
内容はショッキングで興味深く、記述が簡潔で読みやすかった。それにしても寂しく悲しくなり、なにも希望が抱けず困ってしまう。特にうちには赤ちゃんと幼児がいるので、彼らに悲惨な未来しかないのは困る。
しかし、こうして難しい本を読むことで社会への関心を抱こうとしているのだが、どうにも他人事のような気分がぬぐえない。自分が全く危機に面していないからか、それに気づいていないのか、目を逸らそうとしているのか、そもそも関心が薄い。ニュースすらあまり興味がなくなってしまった。他に興味があるとかやることがたくさんあって興味を持つ余裕がないとか理由は考えられるし、それで外れてはいないのだけど、それ以上に、どうでもよくなってしまっている。考えたところでどうにかできるわけではなく、面倒くさい。これこそ「茹でガエル」ではないかと少し不安になる。
Posted by ブクログ
人口動態に関する予測は確実性が高く、現在の少子高齢化は八十年前予測されていたし、大東亜戦争はむしろ戦後のベビーブームにより人口増要因であった。ヤンキー指向+性善説教育による倫理荒廃は21世紀「子を産めない」窮迫をもたらした/長命化は止められない。老人が金融資産の大部分を所有する大勢では、“貧困の連鎖”解消の施策も限られるが、核家族化が嵩じて家庭の強制収容所化となった“虐待の連鎖”だけは貴重な未来の世代でもあり退治したい/子どもが元気でないと老人は安心して死ねない、呆けて子孫に関心が無くなるまでには死にたい
Posted by ブクログ
2016/9/25に放送されたNスぺの文字起こしみたいな感じなので、番組を視た人には既知の話ばかりではある。
やはり衝撃を受けたのは東京都豊島区という大都市が消滅危機に襲われている事実。
ポジティブ集中(東京でデカイ一旗あげるために上京。かつての高度経済成長期やバブル期にみられ、20代が多い)でなく、ネガティブ集中(田舎には何もない。東京に希望があるわけではないが田舎にはない安くても仕事があるから集中。40代にみられる。よって少子化は解消しない)という分析は、九州の中心である福岡市にもこれからよそ事ではなくなる。
財政破綻を経た、北海道夕張市は「サービスは最低。負担は最高」というスパイラルがやみそうにない、これを敗戦が決まった状況になぞらえて撤退戦と呼んでいる。なんと夕張市長の月給手取りは15万8000円で、公務の交通費もその中から自腹負担しているそうだ。夕張市の中学生のほとんどが夕張市を離れたがっている事実。
解消するには、あたかもダム建設による接収のように、強制的に人の住む国土自体を減らすしかないというのが私案。そうすることで、皆が皆一斉に沈むのでなく、ギリギリ生き残る(行政サービスを提供し続けても赤字にはならない)地域を残せるのではないかな