あらすじ
自閉症スペクトラムの子は対人行動を臨機応変に調整することが苦手。10歳頃から成人までの時期に必要なのは、対応力を伸ばすことです。そのための基本スキルは「人と意見を出し合う」「相談を習慣にする」「体調を管理する」「お金の使い方を学ぶ」「進路を考える」の5つ。これから思春期を迎える親子にも、すでに思春期に入っている親子にも役立つヒントが満載。主体性が育つ、さりげないサポートのコツがわかります。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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Posted by ブクログ
イラスト多用で視覚的に分かりやすい。自閉症スペクトラムの子を持つ家族にとって、こういった具体的な対応方法が書かれている本はとても役立つ。
以下、備忘録。
『 相談する力があればうまくいく』
五つの基本スキル
① 一方的に話さず 「人と意見を出し合う」 スキル
② 困った時の 「相談を習慣にする」 スキル
③ 自分で 「体調を管理する 」スキル
④ 社会生活に必要な 「お金の使い方を学ぶ」 スキル
⑤ 情報を集めこれからの「 進路を考える」 スキル
・ 自閉症スペクトラムの子は 、多くの友達と幅広く付き合うことが、基本的には苦手
・ 幼い頃には 友達よりも家族とのやり取りを通じて 成長していく
・ 雑談や友達付き合いがうまくできない
・ 興味のあるものや過去の出来事を覚えるのが得意
・ 「そろそろ」などの抽象的な言い回しや 相手との関係性など 、明確ではない情報がうまく処理できない
・ 社交術や協調性は苦手
・ 人と相談することと社会のルールを守ることが大切
・ 話し合いでは 相手を説得するのではなく 相手との合意を形成する
・ 過去の出来事を記憶するのは得意 。しかし将来の出来事を想像したり 予測したりするのは苦手。 予想外のことが苦手
・ 自分を客観的に見ることが苦手でストレスを感じていることを自覚できない
・ 暗黙の了解事項を理解するのが苦手なため 、金銭感覚が自然には育ちにくい
・ 家庭でのだらしなさをあまり気にしない、 外では頑張っている
Posted by ブクログ
●内容
■ソーシャルスキルとは、「協調」ではなく「相談」のスキル
→保護者や先生だけでなく、誰に対しても、できない事や困りごとを相談できる
→「こういう場面ではこうする」のようなソーシャルスキルは対応しきれない
こういったトレーニングには限界がある
■5つの基本スキル
・一方的に話さず、人と意見を出し合うスキル
→親子で話し合う機会をつくる
ある程度選択肢を絞って意見を聞く、遊びや旅行など意見を出し合う
この積み重ねが人と話し合うスキルになる
・困った時の、相談を習慣にするスキル
→想定できるトラブルの内容や例、誰にどのように相談するかを伝えておく
・社会参加しながら自分で、体調を管理するスキル
→ストレスが強い日は休ませてもらう、自身の不調のサインを知っておく
・お金の使い方を学ぶスキル
→1か月分のおこづかいを管理する
→○○(お手伝いなど)したら〇円などではなく、1ヵ月の金額を決める
・情報を集め、これからの進路を考えるスキル
→進路選択を基本スキルの集大成に(自分の適性を考えられるようになる等)
・生活の中で、支援付きの試行錯誤をする
・ゲーム以外の趣味もいくつか楽しむ
・楽しめそうなイベントに参加する