あらすじ
新たな理系&館ミステリ。シリーズ第一作神の書、"The Book"を探し求める者、放浪の数学者・十和田只人(とわだただひと)がジャーナリスト・陸奥藍子と訪れたのは、狂気の天才建築学者・驫木煬(とどろきよう)の巨大にして奇怪な邸宅"眼球堂"だった。二人と共に招かれた各界の天才たちを次々と事件と謎が見舞う。密室、館、メフィスト賞受賞作にして「堂」シリーズ第一作となった傑作本格ミステリ!
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Posted by ブクログ
悔しくて本投げそうなった()
考えれば分かりそうなトリックもあったのに…何一つ分からず綺麗にひっくり返された。
アナグラムとか分かりそうだったけどなぁ…善知鳥が女説も頭では思いついていたが…天才数学者のイメージがありすぎて藍子本人ではないと思ってたが、作中作で突破してくるとは思わなかった。
懸念だった藍子の夜のアリバイも、叙述トリックだったとは全然気づかなかった。
まさに本格ミステリー、文章もいいし、文体も適度に堅くて読みやすい。傑作。
Posted by ブクログ
青森旅行に行く直前に読み終えたのが奇跡!!
この本を連れて善知鳥神社へ行ってきました。
「勉強になる」レベルではない難しさですが、何故か引き込まれる不思議な本です。
分厚くて読むのを躊躇しましたが、トリックが面白くて一気に読んでしまいました。
続編も読もう!!
Posted by ブクログ
奇怪な館、変人数学者と記者のコンビ、集められた各界の天才たち、クローズドサークル、連続殺人というミステリーの魅力が存分に詰め込まれた上に理系の観点から推理していくS&Mシリーズの雰囲気を踏襲しつつ、独自の世界観に昇華したことで唯一無二の面白さになっていた。ラストまで油断できないのも最高だった。
Posted by ブクログ
初周木律作品!!
大好きなメフィスト賞の作品でもあるということで、とても楽しみにしていた作品だった。
数学者と天才建築家の戦いということで、理系のお話が多く登場したり、眼球堂の図面を何度も見返したりと、自分にとってどストライクなミステリー作品だった。
結末も本当に見事で、最後の最後の最後まで楽しむことができ、大興奮でこの本を閉じた。
このシリーズをどんどん追っていきたい。
Posted by ブクログ
面白かった。
眼球堂の殺人自体が作中作的存在で、なんとなく綾辻行人さんの迷路館の殺人に似ているなと感じた。
トリックは全くといっていいほど分からなかった。
Posted by ブクログ
眼球堂の殺人 〜The Book〜
面白かったが、もう少しキャラクターに喋らせて欲しかったという印象
各界の才能が集められ一同に会する場で不可解な殺人事件が!というのは素晴らしいコンセプトだと思ったが、せっかくの天才たちなのだから各キャラクターごとにその天才性を活かして協力しながら謎を解き進めていって欲しかった
芸術家の先生なんて震えてただけじゃないか
トリックについては大がかりであればあるほど良いので(偏見)楽しめた
特に堂の図面を毎回載せてくれたのはとても助かる
図面なんてあればあるだけ解いてみようと試みるものなのだから
惜しむらくは似たトリックを読んだことがあったことで読みながらなんとなく想像がついてしまったこと
こればかりは作品のせいではないので評価には含めていないが、もっと早くにこちらを読みたかった
Posted by ブクログ
とても面白かった。
厚めの本ではあったが、分かりやすくてサクサク読めた。謎自体も不思議なもので読んでてワクワクした。
この本にはいくつかの仕掛けがあった。
陸奥が善知鳥神で、この本自体が善知鳥によって書かれたものだった。
読んでる最中、陸奥の腕時計が右に付いていたり左に付いていたりしていたのは気づいた。そして、善知鳥神が名前は出ているのに登場しないことにも違和感を感じていた。ので、私は陸奥が双子で、左利きの方が善知鳥神なのかなぁと思っていた。陸奥の察しがいい場面とすごく悪い場面があったから入れ替わってんな?と疑っていたけどそうじゃなかった。でも全く予想できなかった訳じゃないから最後の驚きは少しだけだった。真実─のところは全く気づかなかった。
黒石さん、陸奥が超天才なことに気づいたのは凄いけど実行犯の1人であることには気づけなかったのはドンマイだなぁ。
伏線他にもあったかなぁ、読み返してみよう。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かったしめちゃくちゃ騙された。
自分がいかに主観や常識に囚われているのかがよくわかる作品。
天才建築家の驫木の自宅である眼球堂に招かれ、そこで連続殺人が起こる話し。
最後まで本当に何にもわかんなかった。
フーもワイもハウも何一つわかんなかった。
正直驫木は死んだと思ってたから、他の誰かだと思ってたけど招かれた人たちの中にはいなさそうだし、でも第3者もなんか違うみたいな感じでモヤモヤして早く犯人が知りたくなる作品だった。
そのおかげで結構ボリューミーだったけどサクサク読めた。
本当にこの作品は常識を疑わないとだめ。
建物が動くとかでかい穴に水を自由に貯めたり抜いたり出来るとかありえないと思ってることが次々と起こる作品だった。
良かったのは善知鳥神の正体がちゃんと分かったところ。
最後まで善知鳥神って名前しか出てこないのかな?って思ってたら藍子が実は善知鳥神だったっていう1番ビックリな内容だった。
しかも驫木の共犯者。
めちゃくちゃビックリしたしそこまで分かんなかったところが繋がって気持ち良かった。
ていうか、2日目の夜と3日目の夜に三沢さんの視点になってるのは全く気づかなかった。
本編でもエピローグでもビックリさせてくれてめちゃくちゃ面白かった。
常識を疑おう。
Posted by ブクログ
いやー久々にこんなにドキドキしたミステリー読めた。発想がとても面白く、現実的ではないだろうが、とても楽しく読めました。語り手が犯人パターンはよくある物かもしれないが、途中の視点の変更には気づけなかった。とてもいい小説でした。
Posted by ブクログ
建物自体に特殊なギミックがあるのは想定内だったけど、そこまで仕掛け満載オモシロ物件だとは思わなかったよ……
多分堂シリーズの建物みんなこういう不思議物件よね?気になるからあとで追うわ
犯人の動機は、ちょっとよくわからなかった……
天才っぽくないようにも見えるし、天才だから我々には理解できないとも受け取れるし
Posted by ブクログ
途中数学の難解な知識を話しているところは、私にはちんぷんかんぷんでなかなか頭に入ってこなかったが、最後の種明かしはなかなかに面白くて、一気に読み進めた。
途中の南部や深浦、十和田の推理が、そりゃいくらなんでもないやろ笑、という発想のものばかりだったのは気になった。笑(窓からポールまで死体を投げてぶっ刺すとか)
眼球堂自体のトリックは、何かしら数学的・物理的なトリックが絡んでるんだろうなーくらいにしか考えておらず、水を溜めるという発想はすごかった。
エピローグのどんでん返しは全然予想しておらず衝撃だった。
にしても、数学の優位性を示すためにその他の権威たちを殺すって…頭おかしすぎやろ。笑
結局探し求めてたザブックはどこかの誰かのもとにあるのではなく、自分の頭で導き出すもの?とかそういう認識でいいのでしょうか…?
最後の最後の意味があまりしっくりとわからず…
次回作からはうとうかみは出てくるのだろうか…?
また今度次回作からも順番に読んでいきたい。
Posted by ブクログ
ずっと手元にあったけど、どう見ても理系ミステリーかつ面倒くさそうな館もの(勝手に丸い館なのかと思ってたらさすがに平面でした。窪みはあったけど。)なんだろうな〜気になるけど読むの時間かかりそうだな〜なんて思ってたけど、いざ読みはじめたら意外とスラスラ読めました。
専門会話ちょいちょい斜め読みしてしまったが、それでもなかなか面白かった。
「え、これで終わり?」って思った矢先にちゃんと後日談、種明かしも用意されていて納得。
この先どう物語が続いていくのか気になります。
個人的に、著者の「文庫版あとがき」にあった「普通だったらあり得ない建物を、想像力だけで創り上げるのだから、これが楽しくないわけがない。」という言葉が、読者のフィクション(特に同著のようなミステリー作中群)を読む楽しさとリンクしてる気がして嬉しかった。