【感想・ネタバレ】海色のANGEL 5 最後の日のレビュー

あらすじ

祈祷師・ピューマに追われたルーナは、海の中で出会ったピレーネという少年にみちびかれて、エンジェル島に戻ってきた。いっぽう、悪者たちに誘拐されたノアも、兄の海とともにふたたびエンジェル島に上陸する。めざす天使の丘では祭祀がおこなわれていて、生け贄の祭壇の前には、ソレイユ姫の姿が! 邪悪な心をもつピューマをたおし、エンジェル島の人々を救うため、ルーナたちは最後の戦いに挑む--。

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Posted by ブクログ

▼全5巻の感想。手塚治虫作「エンゼルの丘」を原作としてかなりアレンジ、そして加筆脚色した小説です。小学生の娘に「エンゼルの丘」を渡したら夢中になり、さらには「海色のANGEL」も読破。付き合いで読みました。

▼原作はとある人魚族?の島の王女(小学生くらい)と、日本で暮らすちょっと不良気味の小学生女子の物語。ふたりは「他人のそら似」でうり二つ。入れ替わりがあり、悪い魔女との戦いがあり・・・かなり怒濤な急展開てんこもりの少女冒険ロマンです。

▼「海色のANGEL」も当然ながら背骨は同じ。ただオリジナルキャラも多く、偶然多発疾風怒濤、人魚に海神に超能力に祈祷師に、富豪没落初恋学校人間関係、二転三転危機一髪だらけの特盛りパフェ状態。それらを子供だましとも言えますが、ダレ場の無さはジュニア小説の職人技でもあり、さすがの一言。それらの隙間に出会いと別れ、嫉みと共感、挫折と成長、親子や友人、善悪の境界などなどの一筋縄ではいかない人間ドラマもサンドイッチ注入されていて、大のオトナが読んでも不快ではなかったです。

▼言ってみればきっと、少女からすればプリキュアシリーズの如き”わくわく感”を活字だけで押し切る。その力量はなかなかどうして、親からするとありがたいものです。

▼最後はある種、アルマゲドン的なカタストロフの劇的な幕切れになりますが、エピローグで小説としてハッピーエンドなイメージ終わるのは、好印象でした。ちょっとうるっとしました。

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2024年06月07日

Posted by ブクログ

 手塚治虫の漫画作品『エンゼルの丘』を原作としたノベライズ本。青い鳥文庫で全五巻、原作にいない人物も追加されている。
 赤の他人だが瓜二つのそっくりさんであるノアとルーナが、色々あって入れ替わり生活を送る。日本の、なんとか女学院というお嬢様学校の小学五年生のノアとして暮らすルーナは、ノアの友だちである楓と樹里に、本当のことを話してしまおうかと何度も考える、葛藤と決断のシーンが心に残った。
 元の二人に戻る際も、それはとても嬉しいことなんだけど、ルーナがノアとして出会った人々とお別れする場面は切なかった。そんな中、この人にだけはルーナとして伝えたいことがある、と思う相手が実はいて、ノアも協力してくれてきちんと伝えることができたところも良かった。
 入れ替わりだけでなく、お姫様とか人魚とか海の神とかかっこいい兄とか悪いやつとか色々ある。

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2024年06月07日

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