あらすじ
頬に傷痕のあるお吉は押しも押されぬお狂言師。お小人目付けの日向新吾と互いに想い合う仲だが、日向には縁談が持ち上がる。弘化五年、赤坂御門外での事件から、将軍の寵愛をほしいままにしているお琴の様方をめぐる、女子同士の色模様という、面妖な企てが浮かび上がってくる。はたしてお吉の想いは届くのか、そして大奥の謀議は明かされるのか。文字通り我が身を削って書き継いだ著者渾身の遺作、抜群の面白さ。
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Posted by ブクログ
(ネタバレ)
「お狂言師歌吉うきよ暦」シリーズ。
まさかの、遺作とはな。。。未完のまま、おわってしまうのか、、
この事件も、解決しないんだな。杉本さんの頭のなかには、あったようだけれど、でも、重い結末が予定されていたようだ。。
いっときでも、日向とお吉が堂々と、陽のもとで寄り添って暮らせる日がみたかったな。目前だったのにな。
歌仙まで手駒に加わって、これから面白くなりそうだったのになあ。煮え切らない身勝手な日向にイラっとしながらも、なにげに好きだったのになあこの物語。ざんねん。
どなたか、ファンが予想の最終回を仕上げてくれないかなあ。同人誌ででも読みたい。この、芸事の世界の女性たちの台詞まわしが粋で好きだったのになあ。身のこなしを想像するのも楽しかった。ざんねん。こういうことがあるから、シリーズものって終わりが難しいんだろうね。かわせみも、途中のままにならないでほしい。。。。