あらすじ
中国の諜報機関・国家安全部の辣腕工作員と、警察に紛れ込んだ「潜入者」(モグラ)の罠にかかり、公安部を追われた元スパイハンター・筒見慶太郎。だが、左遷先のニューヨークで発生した外務大臣毒殺未遂事件を機に、7年の時を経て再び彼らと対決の時が――。極秘の存在とされる公安部ウラ作業班の元精鋭たちが再び立ち上がる。これが国際諜報戦の現実だ!
...続きを読む感情タグBEST3
文句なしにすごい小説。中国スパイVS公安警察という単純な図式にはとうてい収まりきらず、二重三重
にワナが仕掛けられた複雑なストーリー展開に息をのむばかり。ドンデン返しの連続で、途中から誰が味
方で敵なのかわからなくなってしまった。こうなってくると、もはや誰も信用できない。実際の諜報戦も
きっとこんな感じなのだろう。作者の力量にはただ脱帽するしかない。前作と同様、深夜にページを繰る
手が止まらず睡眠不足になってしまった。警察組織の中枢に巣くう中国スパイ。十分ありうる話で恐ろしい。
Posted by ブクログ
"スパイをする組織の中の二重スパイ。スパイを取り締まる組織公安警察の魑魅魍魎の世界を描いた痛快スパイ小説。
日本を舞台でもスパイ小説は面白いものが描けることの証明がされた気分。
尾行の描写も興味深い。都内各所に尾行をまくための場所をいくつか探してある。その場所で尾行の有無を確認し、尾行をまくための裏口があるような場所。
今度自分でも探してみようと思った。"
Posted by ブクログ
久々の読書となった本作は警察公安モノの傑作でした。
NHKドラマ、外事警察を観た時のような高揚感、恐怖感。ページを繰る手が止まらない。
数少ない、読んでいる最中に鳥肌が立った一作。オススメです。
Posted by ブクログ
公安もののなかでもずば抜けて面白かった。
単純明快な裏切り者ストーリーにいくつもの人生が絡む。
次作を読みたい。
公安ものといえば、濱嘉之の警視庁情報官シリーズなどがあるが、ストーリー性は本作の方が上だと思う。