あらすじ
格差社会のもと、その「不幸」が報じられる若者たち。だが、統計によれば、20代の75%が現在の生活に「満足」している!これまでの若者論を覆す現実を前に、本書の立場はシンプルだ。――悲観論にも感情論にも意味はない。いまメディアを席巻する若き論客が、徹底的に現場を取材し考えた「代表作」! 解説・中森明夫「古市憲寿とは何者か? 佐藤健との対談収録!
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Posted by ブクログ
これだけ世代間格差が叫ばれ、少子高齢化が社会問題になっているのに、圧倒的に不利益を被っているはずの当の若者たちは「幸福」と思っている。
主題が面白い。
古市さんが世に出てからは社会学者ということで興味があった。意外にも浜崎あゆみの歌詞の考察みたいなことをしている番組を見て、面白い人だなと思っていた。
もう今の若者とも違くなってるのかもしれないけど(本書を読んだ後に若者って括るのも微妙だけど)、身近な社会が楽しければ概ね満足っていうのはかなり当たっていると思った。
私は著者よりある程度下の世代だけど、周りの人たちの多くは国や経済などの大きい社会にはあまり関心がないように思う。酷いなぁそれって他人事みたいな感じ。
それでいて仲の良い友達とお金のあまりかからない遊びができる日々を楽しんでいるように思う。社会を動かそうとはしない。
だからと言って不満や不安がない訳ではない。お金はあまり持っていないし。ただ今より良くなる未来が想像できないから、今で概ね満足と認識してるイメージ。「さとり世代」って言葉が表してる感じ。
「相対的剥奪」って言葉が印象的だった。
そう思うと、あまり変わってないのかなと思う。
ただ今概ね満足だったとしても、未来や有事の際に困ってしまう現若者は多いと思う。この不安を抱えて生きていくのが今やこれからの若者たちなんだろうな。