あらすじ
ニューヨークで生まれ育ったシエラは、幼いころに兄を亡くし、母親との確執に苦しんでいる孤独な少女。唯一の友達だったアナベルも交通事故で失った彼女は、鬱々とした思いでマンハッタンの街を歩いていた。そこに不思議な老婆が現れ、トルコ石をシエラに渡す。シエラは石に導かれ、異世界・ヴェレに行き、そこで自分が世界を救いたる存在、<石の司>であることを知る。
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Posted by ブクログ
一応ファンタジーですが
剣や魔法がやたら出てくる世界観ではなく
登場人物はこの世界を生きる少女です。
ただし彼女は理不尽な思いをし続けていました。
母親のサンドバッグとして
扱われていたのです。
そんな思いをしていた彼女が出会ったのは
一つの石。
そこから彼女は異世界へと
旅立っていくのです。
なんだろう、似たような思いをしたからかな。
すごく突き刺さるの。
そして悪として描かれているもの。
これってなくならないものを体現しているの。
ただね…
まだこの世界は捨てたもんじゃないと思うのよ。
Posted by ブクログ
母にいらない子など言われ続けて育ってきたシエラが自分の境遇や憎しみなどと立ち向かい成長していく話。
楽な方向にいきたくなるのはすごくよくわかるし、わざわざ苦しい方向に進む勇気はわたしにはないなと思うので、シエラが羨ましいです。
何度も何度も誘惑されながらもいろんなひとに支えられて最後は見事に閉じることができ、イオーロともときどき会えてハッピーエンドでよかった。いずれは母と対峙するときがくるけどここまで戦ってきたシエラなら乗り越えられますね。
欲をいえば、イオーロとの関係を後日談でもう少し読みたかったような。文庫になるときは付けてくれたらうれしいです。
Posted by ブクログ
シエラ・リーは家庭で問題を抱えていた。彼女の母親が彼女を憎んでいるのだ。兄が浴槽でなくなったことを兄を見ていなかったシエラのせいだという。父も兄弟も母から逃げている。シエラも逃げ出したかった。そんなときネイティブアメリカンのおばあさんに出会った。彼女からトルコ石を買ったシエラは、おばあさんからあんたは「石の司」だと言われる。公園から通路に飛び出したところで自転車にぶつかった。気が付いたらそこはニューヨークじゃなかった。そこはヴェレスだった。
Posted by ブクログ
母親と折り合いの悪い少女が、異世界にいき「石の司」として、蛇紋岩を悪用するものと戦い成長し、地球に戻る話。
終盤の水晶洞窟など個々に良い場面があるが、全体的にジュブナイル風で薄味。児童文学の扱いなのかも。