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Posted by ブクログ 2011年07月10日
『ブッダ』。3000ページにも及ぶ、ブッダの一生を描いた長編。仏教に対する手塚治虫流の解釈が散りばめられ、「苦悩するひとりの弱い人間」としてのブッダが鮮やかに、かつ大胆に描かれています。仏教やブッダに対する思想入門書としても最適でしょう。僕にとっては、本書は人生訓としても成り立っています。
「い...続きを読むつも次のことを考えなさい。いま自分は何をしているか、自分のしていることは自分にとって大事なことなのか、人にとって大事なことなのか、そして大勢の人にとって大事なことなのか!国じゅうの人にとって大事なことなのか、世界の人にとって大事なことなのか、この自然にとって、あらゆる生きものにとって大事なことなのかよく考えなさい」(第4部でのブッダの台詞)を、僕は特によく思い出します。
Posted by ブクログ 2011年05月20日
『バラモン』
『浮浪児タッタ』
『ブダイ将軍』
『告知』
『チャプラ』
『王杯』
『生誕』
『技くらべ』
『秘薬を求めて』
『予言』
『裁きの日』
『死の壁』
Posted by ブクログ 2018年09月09日
『ブッダ』第1巻
奴隷から武士へと上り詰めたチャプラ。
身分を超えられず、母とともに命を全うする。
動物と心を通わせることができるバリアの子タッタ。
兄と慕うチャプラを亡き者にしたコーサラ国へ復讐を誓う。
タッタとチャプラの母を見守り、歩んできたナラダッタ。
チャプラを助けたい一心から行ったこ...続きを読むとに咎を受け、獣として罪を償い続ける。
そして、ブッダがこの世に生を享ける。
Posted by ブクログ 2017年01月03日
人間がトコトンどん底まで苦しんで、あー、おいらはケダモノとおんなじだと思いこまなきゃだめだと思うな、と言えるような心の平穏を、幼くして手に入れているはずのタッタ。
戦火にも、飢えにあっても、逞しさと優しさの中で死ぬことなくあって、それでも生きてゆく限り、儘ならなさは斯くも残酷にひとつの生を絡め取る。...続きを読む
同じく、ブッダとなれたはずであろう彼が、シッダルタと何を違えて生まれてきたというのか、親兄弟も、親兄弟程の関わりを持つ者も、全て同じ全体主義に生きる人々に殺され、そのコーサラ国への復讐を誓わざるを得ないまでに追い込まれながら、タッタ生来の闊達さが覆われてゆく過程は、吐き気を催すような居た堪れなさを感じる。
Posted by ブクログ 2013年06月23日
肝心のブッダは活躍しない。この巻では、おもにタッタや、その周辺の人物が登場する。ブッダが登場する以前の、階級差別に悩み苦しむインドの民衆の姿が多く描かれている。
Posted by ブクログ 2012年07月14日
何気なく漫画喫茶に入って手にした一冊 やっぱり自分の環境から
この手のものに目がいくのか
悟りを開くまでのシッダルダ王子の苦難 離別 葛藤が描かれていて
やはり悟りの境地には行かずとも人間はある程度苦難を経なければ
他者に対する本当の慈悲の心を持つことはできないのではないか と
考えてしまう
...続きを読む
あらすじそれ自体はかなり脚色されているので伝記としては参考にならないがブッダのことに関心を抱くきっかけとしては十分な読み物であった
Posted by ブクログ 2012年04月12日
ブッダの一生を描いた手塚漫画。全14巻を読んだ。登場人物は多いが、最後はつながりが重なって、壮大なストーリーとなる。ブッダが悟りを開く過程はややわかりにくいが、話す内容は興味深い。今回は電子書籍で購入し、iPadで読んだが、目が疲れやすいように感じた。
Posted by ブクログ 2021年09月05日
1巻では、後にブッダとなるシャカ族の王子、シッダルタ生誕前までが描かれている。
隣国には、身分はバリア(最下層)ながら、不思議な力を持つタッタという少年や、奴隷出身で武士にまで上り詰めたチャプラがいたが、チャプラはのちに元の身分がバレて、実母共々殺されてしまう。
いかに能力が高くても生まれながら...続きを読むの身分が絶対であったことの理不尽さのみならず、人間が他の動物より尊いという無意識に思っていることもおかしいと気づかされた。